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超小型ゲームPC「SMACH Z」は製品化できずに終了。COVID-19の流行や製造上の問題で資金が尽きる
なおSMACHは,プロジェクトの出資者には返金を行うとしているが,すべての出資者に対して返金できるかどうかは,確約できないようである。
SMACHは,プロジェクトが頓挫した理由をいくつか挙げている。
- 新型コロナウイルス感染症の世界的流行により,製造パートナー企業を予定していた中国ではなくスペインに変更する必要に迫られ,製造ラインを再構築することになった。それに加えて,労働力の確保という点でも打撃を受けた。
- SMACH Z用の充電器が,安全規格の認証を通らなかった。
- バッテリー残量が少ないときに加熱する問題が発覚した。
こうした問題は,いずれも解決のためにスケジュールの大幅な遅延とコストの増大を招く。それにより,彼らの資金は尽きたというわけだ。
それでも,SMACH Zが唯一無二の超小型ゲームPCであれば,クラウドファンディング以外の出資者を募る可能性がありえたかもしれない。しかし,超小型ゲームPC市場には,「GPD」シリーズや「OneGX」シリーズ,新興の「AYA NEO」といったライバルがすでに存在している。製品化にたどり着けないSMACH Zが生き残る余地は,もはや残っていなかっただろう。
SMACH Zを楽しみに待っていたという人は,多くはないだろうが,独特のゲームパッド部分などに魅力もあった製品だけに,世に出ることなく終わったのは残念である。
KickstarterのSMACH Zプロジェクトページ(英語)
SMACH公式Webサイト(英語)
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