神宮寺 寂雷と天国 獄の因縁が描かれる「『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』Rule the Stage《 Bad Ass Temple VS 麻天狼》」公開ゲネプロレポート

　音楽原作キャラクターラッププロジェクト「ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-」の舞台化シリーズ（以下，「ヒプステ」）最新作「『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』Rule the Stage《 Bad Ass Temple VS 麻天狼》」が，2022年12月1日から12月18日にかけて品川プリンスホテル・ステラボールにて公演された。


　本公演では，次章として新たに始まる「《 2nd D.R.B（ディビジョン・ラップバトル）》」の時間軸が描かれ，「ナゴヤ・ディビジョン Bad Ass Temple”」と「シンジュク・ディビジョン“麻天狼”」による物語が展開した。

　そして本公演には「ナゴヤ・ディビジョン “Bad Ass Temple”」の波羅夷 空却役の廣野凌大さん，四十物 十四役の加藤大悟さん，天国 獄役の青柳塁斗さん，「シンジュク・ディビジョン“麻天狼”」の神宮寺 寂雷役の鮎川太陽さん，伊弉冉 一二三役の荒木宏文さん，観音坂 独歩役の井出卓也さんら計6名が出演している。


　本稿では11月30日に実施された公開ゲネプロの模様をお届けしよう。

寂雷と獄の関係性を中心に物語が展開

　本公演のストーリーでは「ナゴヤ・ディビジョン “Bad Ass Temple”」と「シンジュク・ディビジョン“麻天狼”」におけるチームメンバー同士の絆や関係性の深まりといった要素に物語の焦点が当てられていた。

　まず物語の序盤には，戦いに飢えた空却が十四を巻き込みつつ，一二三や独歩と戦うべく，ラップバトルを仕掛ける展開が繰り広げられていく。


　対する一二三と独歩は困惑しながらも応戦。そこまで面識がない「ナゴヤ・ディビジョン “Bad Ass Temple”」と「シンジュク・ディビジョン“麻天狼”」のメンバーが戦う一方，同じタイミングで数十年にわたる因縁を抱えた獄と寂雷も対峙することに。

　しかし，寂雷がマイクを構えることはなく，一方的にダメージを受け続けてしまう。そんな寂雷の振る舞いによって獄は，ますます深い溝を感じ，学生時代の関係には戻れないことを痛感する。


　また空却はバトルの途中で駆け付けた警察から逃げる羽目になり，彼も消化不良のままバトルを終えていた。その後，空却はダメージを負って道端で意識を失いかけていた寂雷と偶然にも遭遇し，成り行きで一二三と独歩の家へ向かうことになってしまう。

　そうした経緯を経て，寂雷と獄の因縁に思いを馳せることになった一二三と独歩は，頭を悩ませつつも寂雷のためにやるべきことをやることに。
　そんななか，空却は寂雷と獄の関係性について「つまんねー悩み」と言い放ち一蹴しながらも，一二三と独歩の行動を見たことで獄のためにできることを模索し始めるのだった。


　以上のように本公演では，獄と寂雷の因縁を軸としながら空却，十四，一二三，独歩がそれぞれの仲間へ向ける想いが描かれていく。

　舞台演出としてはライティングエフェクトに加え，モニターによるパンチラインの表示にも，各キャラクターに合わせた演出を採用。高い没入感を得られる趣向が凝らされていた。


　またアクションの見せ場も多く，空却による「シンジュク・ディビジョン“麻天狼”」襲撃時の大立ち回りなど，セリフ回しとともに大きく身体を使ったやり取りが繰り広げられるワンシーンも。

　もちろん，空却が獄のために試行錯誤する場面や終盤に獄と寂雷が再び相まみえるシーンといった，出演陣の演技力に裏打ちされた見どころも多く，すべての要素が高いクオリティでまとめられた公演だと言えるだろう。


　なお「ABEMA PPV ONLINE LIVE」にて，12月1日18時公演，12月18日17時公演を対象にした独占ライブ配信も行われた。12月1日18時公演の見逃し配信期間は終了しているが，12月18日17時公演は7日間の見逃し配信が実施されるので，気になる人はぜひチェックしてもらいたい。さらに，2023年4月26日にはBlu-ray＆DVDの発売も決定している（関連記事）。

「『ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-』 Rule the Stage」公式サイト