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【PR】Facebookの新型VR HMD「Oculus Quest 2」レビュー。手軽さと高性能を両立した初めてのVR体験に最適な1台だ
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印刷2020/10/10 12:00

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【PR】Facebookの新型VR HMD「Oculus Quest 2」レビュー。手軽さと高性能を両立した初めてのVR体験に最適な1台だ

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 10月13日に発売となるFacebookの新型VRヘッドマウントディスプレイ(以下,HMD)「Oculus Quest 2」(以下,Quest 2)は,先代の「Oculus Quest」(以下,初代Quest)からスペックを大きく強化した一方で,価格はむしろ安くなったこともあり,ゲーマーの間でも期待する声が多い。当初は様子見するつもりだった筆者も,9月16日深夜に行われた基調講演中継を見ているうちに,思わず注文してしまったほどだ。

Oculus Quest 2
メーカー:Facebook
問い合わせ先:サポート
メーカー直販価格:3万3800円(税別 64GBモデル),4万4800円(税別 256GBモデル,2020年10月10日現在)
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 今回,4Gamerでは,発売に先立ってQuest 2の実機をテストする機会を得た。そこで今回は,Quest 2の紹介記事第1回として,これまでVR HMDを買ったことがない,あるいはQuestシリーズを使ったことがないという人を主な対象として,本製品の特徴やVR HMD初心者に向けた利点,そして実際のセットアップとゲームプレイについてを紹介していこう。
 なお,VR HMDや初代Questに詳しい人向けのレビューを,4Gamerの姉妹サイトである「GamesIndustry.biz Japan Edition」に掲載しているので,興味のある人はそちらも参照してほしい。

Oculus Quest 2の製品情報ページ



Quest 2は最新のオールインワンVR HMD


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 まずは簡単に,Quest 2とは何かの基礎的な話から,スペックまでをまとめてみたい。

 Quest 2は,いわゆる「オールインワン」と呼ばれるタイプのVR HMDだ(※スタンドアロン型と呼ばれることもある)。オールインワンVR HMDとは,PCやゲーム機に接続することなく,それ単独でVRアプリを実行できるHMDという意味だ。それに対して,PC用の「Oculus Rift」シリーズや,PlayStation 4用の「PlayStation VR」(以下,PSVR)は,VRアプリを実行する母艦となるマシンとケーブルで接続する必要があるので,「○○接続型VR HMD」と呼ばれることがある。

PC接続型VR HMDの代表格であるFacebookの「Oculus Rift S」(左)。右はゲーム機と接続するVR HMDの代表であるPSVRだ
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 オールインワンVR HMDの利点は,VR HMD単独でプレイできるため,母艦とケーブルで接続する必要がないことだ。そのため,バーチャル空間内を大きく動き回るようなゲームをプレイするときも,ケーブルが体に絡まったり,踏んづけたりして動きを妨げることや(関連記事),ケーブルが外れてしまうことを心配しなくていい。
 のちにFacebookに買収されたOculus VRのメンバーは,Oculusシリーズの初代機「Rift」が発売となる前から,「近い将来,VR HMDの本命はケーブルのないオールインワンになる」と言っていたものだが,Quest 2は,まさにそれである。

 一方で,オールインワンVR HMDの欠点としては,HMD内部にアプリケーションを実行するPCやスマートフォンに相当する機能と,それらを動かすバッテリーを内蔵しなければならないため重量が重くなる場合があることと,ハイエンドのゲーマー向けPCなどに比べれば,処理性能面で劣ることと言われてきた。しかしQuest 2は,これらの欠点も大きく解消したのがポイントだ。

 まず重さだが,Quest 2の重量は,実測で約503gだった。これは,初代Questの公称本体重量約571gよりも70gほど軽い。ちなみに,PSVRはゲーム機接続型だが公称本体重量は約610gもあるので,Quest 2は100g以上軽いわけだ。

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 次に処理性能であるが,Quest 2はCPUやGPUを統合したSoC(System-on-a-Chip)として,スマートフォン用SoCで名高いQualcomm製の「Snapdragon XR2」を採用している。これは,QualcommがVR/AR/MR機器向けに開発した最新のプロセッサで,仕様の詳細は公開されていないものの,2020年のスマートフォン向けSoCでは最上位のハイエンド向けである「Snapdragon 865」をベースとしたものだ。
 Snapdragon 865は,すでに2020年のハイエンドスマートフォンで数多く採用されており,スマートフォン向けゲームを快適にプレイできる処理性能で高い評価を受けている。スマートフォンより放熱構造に余裕があるVR HMDであれば,同じSoCを使っていても高性能の状態を長時間持続しやすいという利点もあるので,Quest 2も性能面は期待できそうだ。

 SoCの話が出たので,そのほかのQuest 2のスペックも見ておこう。
 まず,Quest 2のメインメモリ容量は6GBで,初代Questの4GBから1.5倍も増えている。内蔵ストレージ容量は,64GBまたは256GBの2種類をラインナップしている。初代Questは64GBまたは128GBだったので,上位モデルのストレージ容量は倍増しているわけだ。
 なお,今回テストしたQuest 2は,64GBモデルである。Quest 2向けのVRアプリは,1タイトルの容量が1〜5GBくらいのものが主流なので,10タイトルくらいは余裕でインストールできるだろう。仮に,あまりプレイしなくなったゲームをアンインストールしても,PCやゲーム機のゲームに比べれば,再インストールにかかる時間も短いのが嬉しいところだ。

 VR HMDで重要なディスプレイは,Quest 2では片眼あたり1832×1920ドットの液晶パネルとなっている。これは初代Questにおける1600×1440ドットの有機ELパネルより約1.5倍も高精細だ。また,Quest 2のディスプレイは最大リフレッシュレートが90Hzとなり,初代Questの72Hzよりも高くなった(※90Hz表示はVRアプリ側での対応が必要)。対応するVRゲームと組み合わせることで,高精細かつ滑らかで,3D酔いが生じにくい映像を楽しめるようになるはずだ。


Quest 2の外観をチェック


Quest 2の製品ボックスを開けたところ
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 前置きが少々長くなったが,Quest 2の実機を見ていくとしよう。
 Quest 2の製品ボックスには,Quest 2の本体と,2つのモーションコントローラ「Touchコントローラー」,充電用のUSB ACアダプターとUSB Type-Cケーブル,そして眼鏡をかけたままHMDを被るとき,HMD内のレンズと眼鏡の間に隙間を作るためのスペーサーなどが含まれている。

中央がQuest 2本体で,左右にあるのがTouchコントローラーだ
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 HMD本体は,白い樹脂製のボディで覆われており,上側と左右から,白い布製のストラップ(以下,ヘッドバンド)が伸びている。HMD前面の左右端上側と,下端の左右にある黒い孔のような部分に組み込まれているのは小さなカメラだ。Quest 2は,これら4つの広視野角カメラを使って,プレイヤーと周囲の位置関係や,Touchコントローラーの位置や動きを認識するわけだ。

Quest 2の前面には,左右と下側に計4つのカメラがあり,これで外界を認識する
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 ちなみに,VR HMD自体に外界認識用のセンサー(カメラ)を搭載するQuest 2の仕組みは,「インサイドアウト方式」と呼ばれている。逆に,VR HMDを使う場所にセンサーを設置して,外側からVR HMDやコントローラの動きを認識する仕組みは,「アウトサイドイン方式」と呼ばれているのだ。

 話を戻そう。HMD本体の左側面にはUSB Type-Cポートと3.5mmミニピンのヘッドセット端子が,右側面には電源ボタンとLEDインジケータが並ぶ。USB Type-Cポートは,Quest 2の充電に使うほか,PCとQuest 2を接続するデータポートとしても利用できる。

Quest 2の左側面には,USB Type-Cポートとヘッドセット端子がある
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右側面には電源ボタンと,動作や充電状態を示すLEDがあるだけだ
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底面の音量調整ボタン
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 そのほかに,底面の右側には音量調整ボタンがある。ボタン類は2つ,ポート類も2つだけと極めてシンプルな構成で,どのボタンもQuest 2を被ったままでも操作しやすい。

 布製のヘッドバンドは,上側がマジックテープとなっていて,長さを自由に調整できる。一方,左右のヘッドバンドは柔軟に伸び縮みする素材となっており,後頭部に当たる部分で長さを調整して頭の締め付け具合を変えられる仕組みだ。初代Questを含む既存のVR HMDと比べても,バンドの作りはかなりシンプルと言えよう。

ヘッドバンドは上側がマジックテープ。左右側は柔軟な伸び縮みする素材だ
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上部のマジックテープを剥がしたところ(左)。左右のバンドは,ベルトのように緩めて長さを調整する(右)
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左右ヘッドバンドの付け根近くに,スリット状のスピーカーが埋め込まれている
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 左右のヘッドバンドと本体の接続部は樹脂製の素材となっており,中にはステレオスピーカーが組み込まれている。このスピーカーで,耳よりも少し手前側から音が聞こえる仕組みだ。音質は意外にも良好なうえ,音の定位もきちんと聞き分けられるので,ヘッドフォンを使わなくてもVRアプリの使用に支障はない。
 ただ,当然ながら音漏れはするので,音を外に漏らしたくない場合は,左側面のヘッドセット端子にヘッドフォンやイヤフォンを接続して,そちらから音を聞こう。

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 HMDの顔が当たる接顔部は,ソフトなスポンジ状のソフトカバーとなっている。このソフトカバーは,本体から簡単に取り外し可能だ。さらに,Quest 2には,眼鏡を着用したままVR HMDを被ると,眼鏡が本体側のレンズに触れてしまうという人向けに,眼鏡用のスペーサーも付属している。本体からソフトカバーを一旦外して外して,スペーサーを本体側に取り付けたうえで,スペーサーにソフトカバーを取り付けると,スペーサーの厚みだけレンズと眼鏡の距離を離せるという仕組みだ。

接顔部はスポンジのような素材となっている(左)。付属のスペーサーは,レンズと眼鏡の間を4mmほど伸ばせる(右)
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ソフトカバーを取り外した状態。写真では本体とソフトカバーの間に,スペーサーを差し込んでいる
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別売りのQuest 2 フィットパックには,顔に当たる部分の形が異なる2つのソフトカバーと,レンズに取り付ける「遮光ブロッカー」が入っている
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 標準装備のソフトカバー以外に,FacebookではQuest 2用のオプションパーツとして,標準のソフトカバーでは顔の形に合わないという人向けにやや異なる形状をしたソフトカバーを2つセットにした「Quest 2 フィットパック」という製品も用意している。標準のソフトカバーではどうも違和感が拭えないという人は試してみるといいだろう。

 HMD内にある2つのレンズは,いわゆるフレネルレンズと呼ばれるもので,外から見ると,同心円状の模様がレンズ上に浮かんで見えるはずだ。もちろん,正面から覗き込んでいるときは模様が見えることはない。

HMD内にあるレンズ。左右の目に合わせた非対称形状だ
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 VR HMDでは,左右の目と目の感覚を個人に合わせて適切に調整する必要がある。これをIPD(瞳孔間距離)調整と呼ぶのだが,Quest 2ではレンズを直接左右に動かすことで,3段階で調整するシンプルな仕組みを取り入れていた。

右側のレンズを動かしてみた。レンズ同士の間に,IPDの設定状態を示す数字がある。左はレンズ感の距離が最も短い「1」で,中央は工場出荷状態の「2」,右は最も離れた状態の「3」だ
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右側のTouchコントローラーを持った状態
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 次に,Touchコントローラーも詳しくみていこう。
 Touchコントローラーは,左右それぞれの手に1つずつ持って使う入力デバイスである。タッチを持った手で,VRアプリ内のアイコンやボタンを指し示すことで何かを選択したり,トリガーやボタンでVRアプリ内の入力を行うといった具合に,腕の動きと指によるボタンやスティック入力の両方を1つで行えるのが特徴だ。
 左右非対称の形状で,右手用と左手用は明確に分かれているが,間違えはしにくい。

左右Touchコントローラーの全景
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 Touchコントローラーのグリップ部分には,人差し指で押す「トリガー」と,中指で押す「グリップボタン」の2つのボタンがある。トリガーは,指し示した何かを選択するのに用いる使用頻度がとても高いボタンで,マウスにおける左メインボタンだとイメージすればいい。
 またグリップ部分には,電源用の単三乾電池がはめ込まれていた。それゆえに,使用時にTouchコントローラーを充電する必要はないが,電池の残量が少なくなったらユーザーが交換する必要はある。

側面にはトリガーとグリップボタンの2つがある(左)。グリップ側面のパネルを外すと,単三乾電池が出てくる(右)
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 一方,黒いプレートで覆われた頂部には,[A/B]2つのボタンと,凹んだボタンが1つ,そして親指で操作する「サムスティック」が並んでいる。凹んだボタンは,右手側が「Oculusボタン」と呼ばれていて,スマートフォンにおけるホームボタン的な役割を持つ多機能ボタンだ。一方,左手側の凹んだボタンは,「メニューボタン」と呼ばれており,アプリによって使われ方が異なる。

左手側Touchコントローラー(左)と右手側Touchコントローラーの頂部。ボタンやスティックの配置は,左右対称だ。右手側Touchコントローラーの「O」ボタンがOculusボタンである
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Touchコントローラーには長いストラップが付いている
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 グリップの先端にはストラップがついている。とくに腕を大きく動かすVRアプリを使う場合はTouchコントローラーを取り落とさないよう,ストラップを腕に通したうえでグリップを握って操作することを強くお勧めしておこう。


Quest 2を使うには,スマートフォンアプリとFacebookのアカウントが必須


 それではいよいよ,Quest 2のセットアップを始めてみよう。
 先に説明しておくと,Quest 2を使うには,iOS端末かAndroid端末――スマートフォンでもタブレットでも構わない――と,Facebookのアカウント,そしてOculusのアカウントが必要だ。

Google PlayのOculusアプリ
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 まずはQuest 2を起動する前に,iOS端末なら「App Store」,Android端末なら「Google Play」から「Oculus」アプリをインストールしておこう。また,スマートフォンの,Bluetoothを有効にしておく必要もある。
 以降のプロセスで使うFacebookのアカウントとOculusのアカウントは,同じメールアドレスを使っても問題ない。Facebookのアカウントは,あらかじめPCやスマートフォンで作成しておくのがいいだろう。以下の説明でも,Facebookアカウントはあらかじめ用意したうえで話を進めていく。

 アプリのインストールを済ませたら,Quest 2を頭に被る。電源ボタンを3秒ほど長押しして電源を入れたら,画面の指示に従って,被り具合の調整やIPDの調整を行おう。IPDの調整後は,一旦,椅子に座るよう指示されるが,立っていても構わない。なお,TouchコントローラーはQuest 2の近くにおいておけば,自動でペアリングされるので,とくにすることはないはずだ。

 次に,Quest 2を無線LANに接続するように指示が出るので,Touchコントローラーを使って接続する無線LANアクセスポイントを選び,仮想キーボードでパスワードを打ち込んで接続する。
 その後,セットアップに関するチュートリアルビデオが流れて,Quest 2本体のソフトウェアアップデートが行われるはずだ。ダウンロードや再起動でしばらく待たされるが,Quest 2を外してもいいので気長に待とう。

 Quest 2のアップデートが済んだら,画面はホーム画面に戻っているはずなので,そのままにしてスマートフォンのOculusアプリに戻ろう。
 インストールしたOculusアプリを起動すると,初回起動時には必ずログインを求められる。Facebookのアカウントを作成済みであれば,「Facebookでログイン」と書かれたボタンを押そう。すると,まずはFacebookでのログインを求められるので,画面の指示に従ってログインする。
 Facebookへログインしたら,OculusのサービスがFacebookアカウントへのアクセスを求めてくるので,「○○さんとして続行」のボタンを押して進む。

※あらかじめFacebookアプリやWebブラウザからFacebookにログインしておくと,Oculusアプリでログインを求められたとき,続行を承認するだけで済む

初回起動時には,FacebookおよびOculusのアカウントへログインを求められる(左)。先にFacebookへのログインから始めるほうが楽だと思う。「Facebookでログイン」ボタンを押すと,データの取り扱いに関する注意書きが表示されるので,一読しておくこと(右)
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Facebookへのログインを行うと(左),OculusがFacebookアカウントへのアクセスを求めてくるので,続行を押して承認する
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 Facebookアカウントへのアクセスを承認すると,次はOculusのサービスを利用するためのアカウント作成を求められる。これは,OculusのサービスがFacebookから独立していた頃の名残なのだが,Facebookとは別のメールアドレスをOculus側に指定したり,別の決済手段を使うことも可能となっている。
 Oculusのサービスに使うユーザー名とメールアドレスの設定や,プライバシーに関する設定,Oculusのアプリストアで使用する暗証番号や決済方法(※クレジットカードまたはPayPalでの支払いを選べる)の指定を行うと,アカウント周りの設定は完了だ。

Oculusのサービスで使うユーザー名を設定(左)。このあと,メールアドレス認証が行われる。続いて,Oculusのサービスを利用するための各種設定を行う(右)
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VRサービス内で公開されるユーザー名を設定して(左),プライバシー設定も行う(右)。このほかに,自分が興味関心を持つ分野に関する設定もあるが,あとで修正可能だ
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Oculusのアプリストアで決済に使う4桁の暗証番号を指定する(左)。決済用のクレジットカード,またはPayPalアカウントを設定する(右)。あとで設定することも可能なので,スキップしても構わない
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 ここまで来ると,Oculusアプリ側で,どの種類のVR HMDに接続するのかを指定する一覧が出るので,Quest 2を選ぶ。すると,スマートフォンのBluetoothを使ってQuest 2を探し始めるので,両方を近くに置いておこう。
 Quest 2が見つかると,自動でペアリングが始まり,Quest 2の画面上に表示された5桁のコードをOculusアプリに入力するように求められるはずだ。正しく番号を入力すれば,これでペアリングは完了だ。

Oculusアプリで接続するVR HMDを選ぶ(左)。Quest 2をタップすると,Quest 2本体をBluetoothで探し始める。見つかると,Quest 2側の画面に5桁のコードが表示されるはずなので,それをOculusアプリに入力すれば,ペアリング設定は完了だ(右)
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 Quest 2とOculusアプリのペアリングが済んだら,これ以降の作業は基本的にQuest 2側で行う。
 最初に行うのは,Quest 2を使う範囲を決める「プレイエリア」の設定だ。Quest 2は基本的に,椅子に座った状態で使うか,ある程度の範囲内で動き回って使うか,二通りの使い方ができる。動き回るときの範囲をプレイエリアと呼ぶわけだ。もちろん,動き回る設定から,座った状態での使用に切り替えたり,一度設定したプレイエリアを変更することも可能である。ここでは動き回る使い方を選んだ前提で説明を続けよう。

 プレイエリアの設定中は,Quest 2の前面カメラで捉えた周囲の映像が,解像度の低いモノクロ映像で表示されるので,これを見ながらプレイエリアを設定していく。また,プレイエリアを設定する前には,動き回る範囲に体がぶつかるものを置かないように片付けておくといい。
 そして,画面の指示に従って床の高さの指定(※厳密でなくても大丈夫)をしてから,プレイエリアの外枠に当たる「ガーディアン境界」をTouchコントローラーで線を描くように指定しよう。ガーディアン境界とは,プレイヤーがプレイエリアの外にはみ出さないように警告する境界線のようなもので,境界に近づくと画面上に警告の表示が出るので,危ない目に合う前に離れられるという理屈である。

プレイエリアは,床の高さとガーディアン境界で指定する。床の認識は自動で行うのだが,大きくずれていると感じたら,Touchコントローラーで床を触れることで調整できる(左)。ガーディアン境界は,プレイする範囲をTouchコントローラーでなぞるような動きで指定する(右)
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 ガーディアン境界の設定が終われば,ついにQuest 2の準備は完了だ。

準備が終わると,Quest 2はホーム画面に戻っている。VRの世界を回ってみよう
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ストアからQuest 2にVRアプリをダウンロード


 VR HMDとはいえ,アプリを探してインストールしてから使うという基本的な仕組みは,スマートフォンと変わらない。Quest 2の場合,ホーム画面にある横長のバー型インタフェースから,設定やアカウントの確認,アプリの起動や通知,シェアといった操作を行える。基本的には,Touchコントローラーで操作したいアイコンを指し示してから,トリガーを引くことで選択を行う仕組みだ。
 なお,ホーム画面の表示位置を変えたいときは,変えたい方向を見ながら右手側TouchコントローラーのOculusボタンを長押しすればいい。また,Oculusボタンを押しながらトリガーを引くと,スクリーンショットを撮影できる。

ホーム画面のバー型インタフェース。左下には左右のTouchコントローラーとQuest 2本体のバッテリー残量が表示されており,Touchコントローラーでアイコンを指し示すとパーセント表示で残量が分かる
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 バー型インタフェースには,左から順番に「プロフィール」「アプリ」「友達」「通知」「シェア」「設定」「ストア」のアイコンが並んでいる。VRアプリを使うには,ストアからアプリを探してインストールし,アプリの一覧から探して実行するという手順となる。見た目は違うが,基本的にスマートフォンのアプリインストールから使用までの手順と大差はない。

「プロフィール」(左)。他のユーザーに見せるプロフィールを確認,編集できる。「アプリ」はインストールしたアプリを一覧表示して,実行したいものを選ぶ(右)。一覧表示の順序(最終使用時期,アルファベット順または逆順)や表示するアプリの種類を指定できる
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「友達」はいわゆるフレンド機能で,友達の検索と追加,アクティビティの確認を行う(左)。「通知」は,通知の確認や,通知からの操作を行う画面だ(右)
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「シェア」は,スクリーンショットや動画のキャプチャ,実況配信をしたり,ユーザーが見ている映像をOculusアプリやGoogleの周辺機器「Chromecast」に「ミラーリング」する機能をまとめている(左)。歯車型のアイコンはQuest 2の「設定」だ(右)。通知や無線LAN接続の設定,Quest 2の詳細設定,ガーディアン境界の再設定,ストレージの管理,アプリによるアクセス権限の管理,ホーム画面の背景変更などなど,多くの設定がまとめられている
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「ストア」は,Facebookが用意したQuest 2用のアプリストアだ。見た目はPlayStation Storeに似ている,と言えばゲーマーにはイメージしやすいだろうか
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 さて,VRゲーム初心者に試してほしいお勧めゲームはたくさんあるのだが,そのすべてを紹介する余裕はない。そこで今回は,VRゲームの中でもとくに名高い「Beat Saber」を簡単に紹介しよう。
 Beat Saberは,Facebook傘下のゲームスタジオであるBeat Gamesが開発したVRリズムアクションゲームだ。2018年にアーリーアクセスで登場した当時から話題となり,各VRプラットフォーム合計で100万本以上を売り上げる大ヒット作となった。

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 ゲームの基本は,両手に持ったTouchコントローラーの動きでゲーム内のライトセーバーを振り回し,画面奥から音楽に合わせて流れてくるブロックを斬るという極めてシンプルなものだ。ただ,ブロックは,左右どちらのライトセーバーで斬るかや斬る方向が決まっているうえ,斬ってはいけない爆弾や,体全体で動いて避けなくてはいけない障害物も流れてくるので,単にTouchコントローラーを振り回すだけではクリアできない。

 慣れないうちは,ブロックの流れに押されて慌ただしいプレイになりがちだ。だが,ゲームに慣れたプレイヤーになると,音楽に合わせてダンスを踊るような動きで軽快にブロックを捌いていくので,ゲーム画面上できらめくライトセーバーの動きと実際のプレイヤーの動きのどちらも非常に魅せるゲームとなっている。YouTubeにはBeat Saberのプレイ動画がたくさん投稿されているので,未見の人は,ぜひ一度見てほしい。


 初代Quest用に作られたゲームはQuest 2でも動作するので,インストールしてすぐにプレイできる。プレイしたゲーム画面の映像と,実際にプレイ中の筆者を撮影した動画を掲載しておこう。ヘタクソもいいところだが,プレイが乗ってくると実に楽しい。ご笑覧いただければ幸いだ。


 Beat Saber以外にもQuest 2でプレイできるVRゲームはたくさんある。それらのうちお勧めのタイトルいくつかを,11月掲載予定の記事で紹介するので楽しみにしてほしい。


Quest 2でのVR生活を広げるオプションも多数用意


 前掲でも軽く触れたが,FacebookはQuest 2向けに,VR体験を向上させる様々なオプションを用意している。先に説明したQuest 2 フィットパックもその一例で,標準のソフトカバーではうまく顔にフィットしないという人でもQuest 2で良質のVR体験をできるようにというものだ。
 Quest 2向け純正オプションを簡単に紹介しよう。

●Quest 2携帯用ケース
画像集#051のサムネイル/【PR】Facebookの新型VR HMD「Oculus Quest 2」レビュー。手軽さと高性能を両立した初めてのVR体験に最適な1台だ
 Quest 2本体だけでなく,TouchコントローラーやACアダプター,ケーブルなどをまとめて収納して持ち運べる専用ケース。持ち運びはしないという人でも,収納用に良さそうである。
 価格は6700円(税込,以下同)。


●Quest 2 Eliteストラップ
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 標準のヘッドバンドと交換で取り付けるストラップ。後頭部に当たるダイヤルで締め付け具合を調整できるほか,ヘッドバンドの下側にも頭を支える半円状のバーがあるので,HMDをしっかり固定できる。
 価格は6800円


●Quest 2 Eliteストラップ バッテリーおよび携帯用ケース付き
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 Quest 2 Eliteストラップの後部に拡張バッテリーを組み込んだストラップに携帯用ケースを付けたセットモデル。後部に錘(おもり)を追加するようなものなので,前後の重量バランスも改善できそうだ。拡張バッテリーとQuest 2本体は,短いUSBケーブルで接続する。
 価格は1万7600円


●Quest 2 フィットパック
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 標準のソフトカバーでは顔の形に合わないという人向けに,標準とは異なる形状をしたソフトカバーを2種類と,レンズに取り付ける「遮光ブロッカー」をセットにした商品。どうしても標準のソフトカバーではフィットしない人や,隙間から漏れる外光が気になるという人は,これらを使ってみると状況を改善できるかもしれない。
 価格は5200円


●Oculus Linkケーブル
画像集#053のサムネイル/【PR】Facebookの新型VR HMD「Oculus Quest 2」レビュー。手軽さと高性能を両立した初めてのVR体験に最適な1台だ
 Quest 2本体とPCを接続して,Oculus Rift用VRアプリをQuest 2でプレイできるようにするためのUSB Type-Cケーブルで,価格は1万700円だ。

 Oculus LinkケーブルでQuest 2とPCを接続すると,PC用のOculusソフトウェアから,Quest 2をPC接続型VR HMDとして利用できるようになる。これにより,(すべてではないものの)Oculus Riftシリーズ用に作られたPCのVRゲームを,Quest 2でプレイできるようになるのだ。つまりQuest 2は,1台でオールインワンとPC接続型,両方の機能を備えているのである。
 Quest 2の発表時にFacebookは,Oculus Riftシリーズの現行モデルである「Oculus Rift S」(以下,Rift S)の販売を2021年で終了することも発表しており,今後はQuest 2がPC用のVR HMDも兼ねることになる。

 なお,Rift Sの最小および推奨PC構成は以下のとおりで,Quest 2をPC接続型VR HMDとして使う場合も,同等かそれ以上のスペックを備えたPCが必要となることに注意してほしい。

表 Rift Sの最小および推奨PC構成
最小スペック 推奨スペック
GPU GeForce GTX 1050 Ti以上,またはRadeon RX 470以上
(※GeForce GTX 960以上かRadeon R9 290以上で代替可能)
GeForce GTX 1060以上,またはRadeon RX 480以上
(※GeForce GTX 970以上かRadeon R9 290以上で代替可能)
CPU Core i3-6100以上,またはRyzen 3 1200以上かFX-4350以上 Core i5-4590以上,またはRyzen 5 1500X以上
メインメモリ容量 8GB以上 8GB以上
ビデオ出力 DisplayPort 1.2以上 DisplayPort 1.2以上
USBポート USB 3.0×1 USB 3.0×1
OS Windows 10 Windows 10
※Quest 2とOculus Linkケーブルを使用する場合は不要

 なお,Quest 2とOculus Linkケーブルを使ったPC用VRゲームのプレイについては,年内に掲載予定の第3回で詳しく紹介したい。


画像集#055のサムネイル/【PR】Facebookの新型VR HMD「Oculus Quest 2」レビュー。手軽さと高性能を両立した初めてのVR体験に最適な1台だ
 ずいぶんと長い記事になってしまったが,Quest 2は初代Questの特徴であった「オールインワンVR HMDならではの使い勝手の良さ」を継承しつつ,より高精細になった液晶パネルと性能向上したSoCによって,VR HMDとしての能力を大幅に高めることに成功した製品だ。
 そのうえ,価格も初代より安いのだから,文句の付けようもないほど完成されたVR HMDと言っていい。日本には,精力的に活動するVRタイトル開発者や,ソーシャルVRアプリ「VRChat」の熱心なコミュニティがあることもあって,Facebookも日本を重要な市場と位置付けている。実際,Quest 2の販売は直販ストアだけでなく,大手家電量販店やPCショップなどでも行われており,価格と合わせて買いやすい環境が整っている状況だ。

 これまではVRにハードルの高さを感じていたり,価格面で手が出しににくいと考えていたりする人にとっては,まさに「マイファーストVR HMD」を手に入れる絶好の機会がやってきたと言っても過言ではなかろう。ぜひQuest 2で,VRの世界に飛び込んでほしい。

Oculus Quest 2の製品情報ページ


(C)BEAT GAMES
  • 関連タイトル:

    Meta Quest(旧称:Oculus Quest)

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