「BLADE ARCUS Rebellion from Shining」公式大会レポート。ゲームバランスを揺るがすほどの強さを見せ，gamera選手が初代王者に

　2019年3月16日，東京・中野のRed Bull Gaming Sphere Tokyoにて，セガゲームスの対戦格闘ゲーム「BLADE ARCUS Rebellion from Shining」（PS4 / Switch 以下，ブレードアークス リベリオン）の公式大会が開催された。発売から2日後という短い期間で開催された本大会には，前作の強豪プレイヤーはもちろんのこと，ほかタイトルで活躍を見せる格闘ゲーマーも参加し，短期間でのやり込みを披露した。

会場には展示物として，ブレードアークスシリーズのオリジナルグッズが多数展示されていた

等身大キリカの巨大タペストリーの設置も

　大会には30名の選手がエントリー。発売2日後とは思えないほどレベルの高い試合が繰り広げられる中，ブレードアークスシリーズをやり込んだプレイヤーが順当に勝ち上がり，優勝の行方は8人に絞られた。

大会参加者にはブレードアークスリベリオンのオリジナルTシャツが配布され，もらったその場で着替えて大会に臨む選手も多く見られた

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　トーナメントベスト8より会場には，MCにセクシー齋藤氏，実況にTeam Godsgardenの神園氏，プロデューサーの鈴木 誠氏，そしてスペシャルゲストとしてパイロン役の声優，下田麻美さんが登場。大盛り上がりの中，決勝トーナメントがスタートした。

左からセクシー斎藤氏，下田麻美さん，神園氏，プロデューサーの鈴木氏

決勝トーナメント前には，下田麻美さんとセクシー斎藤氏によるエキシビションマッチも。空気を読まず勝利したセクシー斎藤氏には観客からブーイングが浴びせられた

左からエムジマ選手，パンピーナ選手，女子トイレ選手，568選手，gamera選手，みこと選手，すぐる選手，ジャンケンマン選手。みこと選手は参加者で唯一の女性プレイヤーながら見事ここまで勝ち上がってきた

　決勝トーナメントでは，闘会議2015で優勝，第1回ブレードアークス公式大会で準優勝という実績を持つパンピーナ選手のリュウガが大活躍。遠距離から飛び道具の黒龍波でけん制しつつ，突進技の強化版・邪光殺蹴でダメージを奪うスタイルでエムジマ選手，第1回公式大会優勝者の女子トイレ選手を下し，決勝戦に進出した。

フォースゲージが自動的に溜まるスキルを重ねがけし，常に強化版必殺技を使える状況を作っていたパンピーナ選手のリュウガ。女子トイレ選手との試合で見せた体力ドットからの大逆転は，この日一番の盛り上がりとなった

　もう一方のトーナメントでは，闘神祭2017の覇者であるgamera選手が会場を沸かせた。1ラウンドに1回体力を2500回復できるスキルを重ねがけし，体力を奪われたらエモーションで体力5000を回復するというスタイルで，みこと選手とジャンケンマン選手を寄せ付けずに決勝戦まで勝ち上がった。

試合の終盤まで体力をリードされていてもタイムオーバー直前で体力を回復してタイムアップ勝ちという戦略を見せたgamera選手

決勝戦前には両者の意気込みが語られた
パンピーナ選手「久々に大きい大会なので楽しめればと。相手の戦法が寒いんですけどがんばります（笑）」
gamera選手「せっかくの新バージョンなので，ほかのプレイヤーのお手本になるように新キャラを見せたいと思います」

　決勝戦は2セット先取制で行われ，1セット目はパンピーナ選手がリュウガ，サクヤを，gamera選手がエクセラ，裏雪姫を選択した。試合は，リュウガの黒龍波を主軸としつつ，ジャンプでかわされた瞬間にサクヤサポートで対応をするといったすばらしいプレイを見せたパンピーナ選手が先制するも，ガードキャンセルディフェンシブフォースを的確に活用したgamera選手が1セット目を奪った。


　2セット目はキャラ変更可能なルールを生かし，gamera選手が裏雪姫を選択。黒龍波に対して，空中からの裂空刃を合わせつつ，体力が減ってもスキルで回復するという完璧な試合運びでパンピーナ選手を完封し，見事初代ブレードアークスリベリオン公式大会チャンピオンの座を手にした。

見事優勝を果たしたgamera選手。「オンライン対戦もやるのでみなさん対戦しましょう」とコメントを残した

　前作からのやりこみによる圧倒的な強さを見せたgamera選手。ブレードアークスリベリオンの今後の競技シーンでも活躍を見せるのは必至だろう。本稿では最後に，優勝後のgamera選手へのカコミインタビューの模様をお届けしたい。

gamera選手 カコミインタビュー

――優勝おめでとうございます。今のお気持ちはいかがでしょうか。

gamera選手：
　練習してきた新キャラのエクセラも，前作からやり込んだ裏雪姫も，両方見せることができてうれしいです。

――「ブレードアークスリベリオン」が発売されてから2日間，どのような練習をしましたか。

gamera選手：
　全キャラクター分のガード後の硬直や確定反撃があるかどうか，有利フレームがどれくらいあるかなどを調べて，その中で強いキャラクターを探しました。あとはトレーニングモードでコンボ練習をしたのと，友人を呼んでどういった動きをすれば勝てるかを考えましたね。

――練習にはどれくらい時間をかけましたか。

gamera選手：
　会社を休んで練習していたので（笑）。2日間で20時間くらいだと思います。

――大会前はちゃんと睡眠を取りましたか。

gamera選手：
　よく眠そうな顔をしてると言われるんですけど，一応ちゃんと寝ました。大会の前にはちゃんと寝るようにしています。いつもは夜更かししているんですけど，寝ている時と寝ていない時とで反応速度が違いすぎるので。7時間くらいは寝るようにしてます。

――スキルの選択に迷われたと思いますが，回復にたどり着いた経緯を教えてください。

gamera選手：
　単純に考えて攻撃力アップをするスキルをつけても，最大16％しかアップしない。本作は体力がだいたい1万なので，攻撃力をアップしても数字にしておおよそ1600ほどの恩恵しか受けられません。それに対してヒールは最大で5000回復できるうえ，本作はダメージを受けてもサポートゲージが溜まるので，悪いことばかりではないんです。そういった要素を考えた結果，ヒールという結論にたどり着きました。現状，スキルの効果を得るためのエモーション（挑発）も隙が少なさすぎて，1点読みされないかぎりはリスクがほぼないというのも強いところですね。
　そのほかに電光石火（移動スピードが1.2倍にアップ）のスキルも強力なのですが，移動速度が上がると，操作の難度も上がってしまうので，相手の動きへの対応が難しくなってしまうのが悩みどころです。

――それ以外で伸びてきそうなスキルはありますか。

gamera選手：
　エモーションでフォースゲージを溜められるスキルが悪くなさそうです。今作はフォースゲージが溜まりにくい調整になっているので，そこを補完するために，試合開始時フォースゲージ＋120％のスキルなどは有りだと思います。

――試合中，常に冷静沈着にプレイをしているように見られます。何か秘訣はあるのでしょうか。

gamera選手：
　ふだんから自分が一番強いと思うまでやり込むことですね。一本取られても運が悪かったと思うくらいで，「運が悪くなければ勝てる」と思いながら試合に臨んでいます。とにかく練習と実力です。

「BLADE ARCUS Rebellion from Shining」公式サイト