RTSの醍醐味を手軽に味わえる「RANBU 三国志乱舞」先行プレイレポート。魅力溢れる美将を集めて天下無敵の部隊を作り上げよう

　スクウェア・エニックスのスマホ向けアプリ「RANBU 三国志乱舞」（iOS / Android）は，現代風にデザインされた「三国志」の“美将”たちが覇権をかけて合戦をくり広げるオンライン戦略シミュレーションゲームだ。正式サービス開始は2020年内の予定で，事前登録が受付けられている。



　スクエニ初の“三国志ゲーム”として2013年にリリースされた「三国志乱舞」は，タワーディフェンス型の戦闘や，白熱のGvG，約4000枚にも及ぶ武将の美麗なカードなどが多くのゲーマーを魅了し，累計250万ダウンロードを超えるタイトルとなった（2019年にサービス終了）。その「三国志乱舞」の開発スタッフが手がける“完全新作”として登場する本作「RANBU 三国志乱舞」は，はたしてどんなゲームになっているのか。メディア向け先行プレイで確認できたゲームの概要，見どころなどをお伝えする。

「RANBU 三国志乱舞」公式サイト

※本稿のスクリーンショットはすべて開発中のものです。

群雄割拠の世で数多の美将を率い
「三国志」の物語に波乱を起こそう

　旅の途中，道に迷ったプレイヤーが知り合った1人の女性。彼女は“羅貫中”なる物書きで，「三国志」を題材とした物語を執筆しているという。のちに「三国志演義」の題名で発表されるその物語を大傑作にするべく，プレイヤーは羅貫中の願いを受けて「三国志」の世界の住人となり，天下統一を目指す勢力の1つとして覇権争いに参戦するのであった。

中国の作家，羅貫中がまとめたとされる「三国志演義」は，「三国志」を下敷きに虚構も交えて後漢末/三国時代の歴史を描く明代の長編小説。なお，多くの武将が女性化されている本作では，語り部の羅貫中も美貌の女性になっている

　戦乱の世にやって来たプレイヤーに課せられた使命は，ズバリ，「三国志」の名だたる武将を集め，最強の部隊を作り上げること。そのためになすべきことはたくさんあるが，ゲームを始めてしばらくは，メインモードである「列伝」を攻略して報酬を獲得し，それを用いて領地を発展させるのが基本のプレイサイクルになる。

はじめに，家臣となる武将（SR武将）を10名の候補より選択する。候補のなかには，孫権や曹操，関羽に諸葛孔明など，「三国志」に特別詳しくなくても見聞きしたことがあるであろう有名武将が名前を連ねる。ここで選択した武将は初回のガチャで確実に入手可能で，選択した以外の武将もゲーム中のガチャなどで獲得できる流れだ

メインメニューの“出陣”から飛べるシナリオモードにあたる「列伝」は，ステージ攻略を進めることで「三国志」の物語を体験できるもの。魏伝，呉伝，蜀伝の3部構成で，魏の物語からスタートする

列伝のステージは，物語を鑑賞する“シネマティックステージ”と，戦闘を行う“戦闘ステージ”から成る。美麗な3Dアニメーションで武将たちのドラマが楽しめるシネマティックステージは，豪華声優陣によるボイスやバリエーション豊富な演出にも注目！

戦闘ステージでの出陣は“兵糧”を消費する。戦闘に勝利すると銀貨（通貨）や装備品などの報酬，経験値が獲得でき，次のステージがオープン。初回クリア時のみ，プレイヤーレベルに関わるプレイヤー経験値が報酬に加わる

　領地にあるさまざまな施設を強化して国力を高めるのも，領主たるプレイヤーの大事な仕事になる。領地の各施設は銀貨を投じて昇級させることができ，昇級で施設レベルを上げるとその施設の機能が向上する。施設の昇級はもれなく武将の強化にメリットをもたらすので，戦力増強の効率を上げたいなら内政もしっかり行おう。

すべての施設が最初から領地に設置されていることからも分かるように，本作の内政システムはごくシンプル。主城である官庁はプレイヤーレベル，その他の施設は官庁の施設レベルが昇級条件に含まれるため，まずは列伝の攻略を優先してプレイヤーレベルを上げるとよさそうだ（プレイヤー経験値は施設の昇級でも獲得できる）

民家を昇級すると税金（銀貨）の徴収量が増加。各種訓練所は武将の戦力アップに関係する施設で，やはり昇級により強化効率がどんどん向上する

部隊の編成と戦術が勝敗を分ける
手に汗握るリアルタイムストラテジー

　本作の戦闘は，敵味方のユニットが入り乱れて交戦するリアルタイムストラテジー（RTS）で，プレイヤーは兵士を連れた武将に攻撃対象や移動先などの指示を与え，敵の殲滅を目指す。戦況をうかがいながらの臨機応変な陣頭指揮が勝利につながるわけだが，それ以上に重要なのが，最大5名の武将から成る部隊の編成だ。武将の兵科には相性が設定されており，有利な相性で戦えるよう，戦闘のつど相手に合わせて編成を変えるのが基本となる。そのためにも，武将はできるだけたくさん集めて育成しておきたいところ。

武将の獲得は「登用」で行う。「名将登用」はR/SR武将，「一般登用」はN/R武将を対象としたガチャで，それぞれ輝石（課金アイテム）と銀貨を消費する

武将の兵科は歩兵，騎兵，弓兵，特殊の4種類。歩兵，騎兵，弓兵は3すくみの強弱関係にあり，戦闘ではこの3兵科の相性を無視できない。どんな相手にも対応できるよう，すべての兵科で戦闘に出せる武将を用意したい

武将はそれぞれ“配置適性”を持ち，編成で適性のあるマスに配置することで能力値にバフが与えられる。また，部隊では大将を1人選ばなければならないが，その判断材料になるのが“大将奥義”。戦闘では開始時，大将に選んだ武将の大将奥義が発動されるのだ

■指1本で部隊を操り勝利へ導こう！

　出陣後，自軍の部隊に指示を与え，確定ボタンをタップすると戦闘がスタートする。戦術に関する作業はすべて指1本のタップ操作で行え，戦闘中は何度でも指示を出し直せるのだ。

　なお，すべての行動をユニットに任せるオート戦闘と，戦闘の進行速度を上げる倍速は最初から使える形だった。序盤の戦闘ステージは，オート戦闘をオンにし，攻撃目標の指示のみ手動で行う戦い方でも順調に攻略できた。

開戦後は，自軍のユニットをタップするか，画面左下の“標的”ボタンで戦術モードに切り替わる。命令を与えたいユニットをタップで選択し，攻撃目標や移動先をタップで指定しよう

戦闘中は時間経過で画面右下の奥義ゲージが増えていき，ゲージが一定量たまると各武将の“究極奥義”が発動可能になる。枠がキラキラしている武将のカードをタップし，効果を及ぼす対象や範囲を指定すれば，固有のカットインとともに奥義がくり出される

■武将は鍛えただけ強くなる！

　獲得した武将の強化手段は豊富に用意されており，レアリティの低い武将も手をかけてじっくり育てれば一線級のユニットにできる。くり返しになるが，本作は戦に出せる武将を多く抱えているほど攻略がラクになるので，起用する当てがあると踏んだ武将は片っ端から鍛え上げよう。


●何はともあれ武将レベルを上げる

戦闘に出して武将経験値を獲得し，レベルが上がると能力値がアップ。武将経験値は，武将詳細画面でアイテム「経験の書」を使うか，施設「武将訓練所」に預けることでも与えられる

●宝石を装着して能力アップ

装備品の宝石を着けることで，宝石が持つ能力アップの効果を武将に与えられる。宝石を装着できるのは，首飾りや指輪など6部位。宝石は戦闘ステージの報酬などで獲得でき，宝石自体に強化を施して効果を高めることも可能だ

●奥義を強化して威力/効果を高める

武将が持つ奥義のレベルを上げ，威力や効果を高める。奥義レベルアップに必要な奥義経験値は，アイテム「奥義の書」を使用するか，施設「奥義訓練所」を利用することで獲得できる

●兵科訓練所の施設レベルを上げる

領地には4兵科の訓練所が存在するが，それらの施設レベルを上げると，該当する兵科の武将の能力値がアップする。訓練所は昇級条件が厳しめだが，そのぶん能力の上昇率が大きい

多彩なバトルコンテンツでしのぎを削れ！

　武将の数が増え，相手に応じて兵科を組み替えつつ戦えるようになったら，列伝以外のバトルコンテンツにも挑戦しよう。今回の先行プレイで遊べたのは，大討伐戦（ボスレイド），乱舞戦（GvG），一騎討ち（非同期PvP）の3つ。いずれも手軽に他プレイヤーとの共闘/対戦を楽しむことができ，腕試しがてら多くの報酬を集められた。

大討伐戦と乱舞戦，そして今回はプレイできなかった天下戦（大規模GvG）はギルド専用コンテンツとなる。登用/強化した武将を思う存分暴れさせたいなら，ギルド加入は必須だ

ギルド加入後，シナリオでの戦闘ステージで勝利を収めると，一定確率で大討伐戦が勃発する。ギルドメンバーと協力してボスを討伐し，討伐ポイントを稼いでギルド/個人ランキングの上位を目指そう

3組のギルドで拠点の奪い合いをする乱舞戦。各ギルドは自軍の拠点に防衛部隊を配備でき，敵拠点に攻め入って防衛部隊を殲滅するとそこを奪える。戦闘期間内に手際よく敵拠点を占領し，三つ巴の戦いを制すのだ

　全体的にほどよくライトでいて手堅い作り。「三国志」を題材にしながらも，誰もが遊べるシミュレーションゲームに仕上げており，さすがはスクエニ作品というところ。2D＆3D映えするビジュアルの武将たちは「三国志」に明るくないプレイヤーも受け入れやすいだろうし，育成周りのシステムもシンプルで，リアルタイムストラテジー未経験者にその魅力を伝えるのに最適の1本だと思う。2020年に再び届けられるスクエニ発の三国志ゲーム。事前登録を済ませたうえでリリースの日を待とう。

「RANBU 三国志乱舞」公式サイト