プレイレポート
「ポケモンユナイト」7月21日のリリース時に登場する“ゼラオラ”は,機動力が自慢のポケモン。配信に先駆けた対戦会をレポート
特殊な形式のポケモンバトル「ユナイトバトル」
まずはいよいよサービスインとなる,Pokémon UNITEについて軽くおさらいしておこう。本作は,「ポケットモンスター」シリーズ初となるチーム対戦ゲームだ。相手チームとの点取り合戦なので,おおまかなルールとしてはスポーツ感覚だが,よくよくゲームシステムを見ていくと分かるように,いわゆるMOBA(Multiplayer Online Battle Arena)ジャンルであるという理解でいい。
つまり,「毎試合,全員レベル1からスタート」「中立のNPCを倒してレベルアップ」「勝利条件を満たすためにチームで動く」といった要素を持つゲームである。
舞台となるのは,「エオス島」と呼ばれる場所だ。ここには「エオスエナジー」という未知のエネルギーがあり,島のポケモン達はこのエナジーを帯びている。その特色に着目して,エオス島だけで行えるポケモンバトルとして考案されたのが,チームで点数を競う「ユナイトバトル」だ。
ユナイトバトルでは,プレイヤーはさまざまなポケモン(リリース時は20匹)から1匹を選んで操作する。レベル1からということで,リザードンを選んだ場合はヒトカゲからスタートだ。もちろん,レベルが上がれば試合中に新たなわざを覚え,進化もしていく。
レベルは勝手に時間経過で上がるが,これを早めるのが野生のポケモンとの戦闘だ。マップ上に配置された野生のポケモンのHPを0にすると,「ユナイトボール」が飛んで行って捕まえる演出が入り,経験値とエオスエナジーが手に入る。ため込んだエオスエナジーを相手のゴールに叩き込めば,スコアを獲得。このスコアの合計値で勝敗を競う。
もちろん,スコアを与えないよう相手チームは妨害してくるので,ここでバトルが発生するというわけだ。
ゲームの展開としては,MOBAらしく「複数あるルートに合わせてチームメンバーは分散」「複数人で協力が必要な場面では集合」という流れになる。
リリース時に登場するスタジアムは,上下2つのルートに分かれ,その中間に野生のポケモンが現れやすい中央エリアがあるというマップ構成になっている。ゴールがあるのは上下のルートなので,こちらでの攻防が発生するのはもちろん,中央にも誰か1人は向かうのがセオリーだ。
なぜゴールのない中央に人を送るのかというと,チームメンバーを分散させることで戦える野生のポケモンが増える=チーム全体のレベルアップが早まるから。ルールを把握しているプレイヤーが集まると,だいたい上から2:1:2の人数構成でスタートすることが多い。
複数人で協力が必要な場面は,相手チームとの集団戦,そしてマップ上に出現する強力な野生のポケモンを相手するときだ。マップの上側に出現するロトムは,倒すと相手のゴールに向かって自動で進軍してくれるので,一時的に味方が増えるような形になる。
下側にはカジリガメが出現し,こちらはチーム全員が経験値とシールドを得られる。
そして,試合のクライマックスにはマップ中央に伝説のポケモン・サンダーが登場。仲間同士で協力して倒すことができれば,大量のエオスエネルギーを得られ,さらにゴールに必要な時間も短縮されるので,大量得点のチャンスとなる。
こうしたルールで10分間戦い,スコアが高いチームが勝利となる。MOBAとしては1試合の時間が短く,またわざの取得や進化など,ポケモンだからこその分かりやすさもあるため,気軽にチーム対戦が楽しめるゲームだ。
機動力が自慢のゼラオラが登場
7月21日のリリース時のバージョンは,6月のネットワークテストのものと同じだ。登場するスタジアムにも変更はなく,まずは基本を覚えながらプレイすることになるだろう。
1つ大きな違いとなるのが,プレイアブルのポケモンが1匹追加されることだ。新ポケモンは,「ポケットモンスターウルトラサン・ウルトラムーン」で初登場した幻のポケモン「ゼラオラ」となる。
ゼラオラは「じんらいポケモン」の名のとおり,素早さの高いでんきタイプのポケモンだが,Pokémon UNITEでも機動力の高さは健在だ。当然,カテゴリはスピード型。攻撃タイプは近接で,プレイ難度は上級者向けと表示されている。
ゼラオラの大きな特徴が,2種類セットできるわざのどちらも移動を伴うものにできるということ。指定した方向に飛び掛かり,命中した相手に強烈な連続攻撃を加える「ワイルドボルト」や,高速で移動してダメージを与えつつ,もう一度ボタンを押すと元いた場所に戻れるトリッキーな効果を持つ「ボルトチェンジ」などを覚えるので,敵を追うのも敵から逃げるのも得意だ。
ユナイトわざの「疾風迅雷撃」は,範囲内にいるポケモンにダメージを与えて吹き飛ばす。さらに,発動した場所にプラズマのゾーンを作り出し,その中では自分の通常攻撃の距離が長くなり,与えるダメージも大きくなる。
派手な動きがとにかく気持ちのいいポケモンなので,「何かカッコイイことをしている感」は得やすいのではないかと思う。ただ,最初に覚える「こうそくいどう」がダメージのない移動わざのため,最序盤の殴り合いは苦手そうだ。
ゼラオラは,Pokémon UNITEの早期ダウンロード特典として,ユナイトライセンス(ゲーム内での使用権)が獲得できる。リリース後は,雷のスピードを堪能してみよう。
以上がゼラオラの体験となるのだが,今回の対戦会の趣旨であるポケモン社員への挑戦の結果はというと……メディア側の惨敗である。ゲームメディアが集まっているだけあって,筆者も含めネットワークテストの参加者ばかりで,操作もルールも戦い方も,皆が割と把握していたように思う。会場には本作に登場するポケモンの着ぐるみが応援に駆け付け,大変和やかな雰囲気で試合が始まったのだが……。
ポケモン社員,容赦ナシ。ここまで負けるかというぐらい,ボッコボコにされた。対戦していて,ネットワークテストと大きな差を感じたのが,ロトムやカジリガメなどの確保スピードである。出現から確保までの流れがきっちり作られており,チーム戦略バトルの名にふさわしいチームワークだった。
サービス開始直後は,こうした動きをするのはなかなか難しいと思うが,次第にランクマッチなどではセオリーとして定着していくのだろう。カジュアルながら,MOBAとして奥深さも併せ持つということを,ポケモン社員から直接見せつけられた次第だ。
……それにしても,もうちょっと手心ってものを加えてくれませんか,ポケモンさん!?
「Pokémon UNITE」公式サイト
- 関連タイトル:
Pokémon UNITE
- 関連タイトル:
Pokémon UNITE
- 関連タイトル:
Pokémon UNITE
- この記事のURL:
キーワード
(C)2021 Pokémon. (C)1995-2021 Nintendo/Creatures Inc./GAME FREAK inc.(C)2021 Tencent.ポケットモンスター・ポケモン・Pokémonは任天堂・クリーチャーズ・ゲームフリークの登録商標です。
(C)2021 Pokémon. (C)1995-2021 Nintendo/Creatures Inc./GAME FREAK inc.(C)2021 Tencent.ポケットモンスター・ポケモン・Pokémonは任天堂・クリーチャーズ・ゲームフリークの登録商標です。
(C)2021 Pokémon. (C)1995-2021 Nintendo/Creatures Inc./GAME FREAK inc.(C)2021 Tencent.ポケットモンスター・ポケモン・Pokémonは任天堂・クリーチャーズ・ゲームフリークの登録商標です。