プレイレポート
「Pokémon LEGENDS アルセウス」先行プレイレポート。シリーズ初のアクションRPGでは,ポケモンが主人公を襲ってくる!?
発売に先駆けてメディア向け体験会が行われたので,その内容をレポートしていこう。
ポケモントレーナーの存在しない昔のお話
冒険の舞台は,雄大な自然が広がる「ヒスイ地方」だ。ヒスイ地方は,「ポケットモンスター ダイヤモンド・パール」の舞台である,シンオウ地方の昔の地名となっている。この頃は,まだ人とポケモンが親密に暮らすことが珍しく,ポケモントレーナーやポケモンリーグといった概念もない。
大きな街もまだできておらず,主人公が拠点とするのも「コトブキムラ」だ。
本作の主人公は,なんと「ギンガ団」の一員だ。シンオウ地方ではいろいろな事件を起こしていたギンガ団だが,本作の時代ではヒスイ地方の調査を行っている組織のようで,主人公はポケモン調査の素質を認められて,入団することになる。
広大なフィールドならではのポケモンゲットの楽しみ
先行プレイ用に用意されたデータは,ストーリーが少し進められたもので,フィールドでのポケモン調査と,コトブキムラでの探索が体験できた。
調査はベースキャンプを拠点に進めていく。ベースキャンプではポケモンのHPの回復や,コトブキムラへの帰還,ポケモンの調査報告などが行える。
ベースキャンプから少し離れると,すぐに多くのポケモンを見つけられた。近寄ってもあまり動じないビッパのような大人しいポケモンもいれば,ムックルのように見つかると逃げてしまう臆病なポケモンもいる。そのためポケモンをゲットするには,行動を観察して捕まえ方を工夫する必要がある。
例えば,ムックルのような臆病なポケモンに対しては,近くの草むらでしゃがんで身を隠し,そこからモンスターボールを投げるといった具合だ。
バトルなしにいきなりモンスターボールを投げても,どんどんポケモンを捕まえられる。同じポケモンを捕まえると,数に応じてそのポケモンの調査が進んでいく。そして,調査結果をベースキャンプにいるラベン博士に報告すれば,お金がもらえる。そのお金でモンスターボールなどのどうぐを揃え,別の場所へ……といったサイクルを繰り返していくのが,本作の主な進め方になっていきそうだ。
また,出現するポケモンはゲーム内の時間によって変化するようで,夜はフワンテなどが出現した。印象的なのは,フワンテは好戦的で,こちらに気付くとすぐに攻撃してくること。ポケモンバトルをしていなくても,主人公に向かって容赦なく突っ込んでくる。ポケモンと人間が仲良く暮らす前はこういうものだったのかと,時代が感じられる。
フィールドで使えるどうぐには,モンスターボール以外にも,ポケモンが好んで食べるきのみや,ポケモンが寄ってくるよせだま,ポケモンを弱らせるどろだんごなど,さまざまなものがあり,これらを利用してポケモンと対峙していく。
本作のフィールドは,探索するエリアを選んで,その中を自由に動き回れる仕組みになっている。オープンワールドのようにすべてがつながっているわけではないが,エリア内はかなり広い。そのため,移動時はポケモンに乗る「ポケモンライド」を使うことになる。
ポケモンライドで使えるポケモンは,陸上を素早く移動できるアヤシシ,空を飛べるウォーグル(ヒスイのすがた),水上を泳げるイダイトウの3種類だ。特にウォーグルは,上からポケモンや地形を観察しながら移動できるのでとても便利だった。
また,エリアの中には道具を作る「クラフト」に必要な材料が点在している。きのみがなっている木や,鉱石などを見つけたら,近くに手持ちのポケモンを出せば,その材料に応じた行動で採集してくれる。
早業と力業を使うポケモンバトル
もちろん,本作にもポケモンバトルは存在する。前述のとおり,ポケモントレーナーはこの時代には存在しないのだが,野生のポケモンの近くに自分のポケモンが入ったモンスターボールを投げると,バトルが始まる。このとき,暗転などの演出や場面転換がなくその場でバトルが始まるため,これまでよりもシームレスな展開になっている。
バトル自体も従来のものから変更が加えられており,1ターンごとに1回ずつ行動するのではなく,バトル中[Y]ボタンを押すと右上に表示される行動順によって,動けるポケモンが決まる。この行動順は,ポケモンの素早さによって決まっているのだが,技を「早業」「力業」として繰り出すことで行動順が変化することもある。
早業は,次の行動順が早くなりやすい代わりに技の威力が下がり,逆に力業は行動順が遅くなりやすいが威力が上がる。
4つの技を駆使して,相性を考えながら戦うのは従来と同様なので,システム自体は取っつきやすい。
想像以上にアクションな「キング」戦
各エリアには「キング」や「クイーン」と呼ばれる特別なポケモンが存在する。今回の先行プレイでは,あらぶる森キング「バサギリ」を鎮めるのが最終目標だったのだが,これが思っていた以上にアクションゲームらしいバトルとなっていた。
バサギリは,主人公に向かって攻撃してくる。これを落ち着かせる(倒す)には,相手がどういった行動をするのか観察し,攻撃を回避して,隙を見せたタイミングで「シズメダマ」というどうぐをぶつけなければならない。主人公がアクションでポケモンと直接戦うバトルはこれまでのシリーズ作品にはなかったので,かなり驚いた。
また,特定のタイミングで,手持ちのポケモンが入ったモンスターボールを投げるとポケモンバトルを仕掛けられ,これに勝利するとバサギリに大きな隙が生まれる。この間は,シズメダマをぶつけまくるチャンスだ。もちろん,アクションが得意な人なら,ポケモンバトルを一切使わずに攻略できる。
コトブキムラの施設はお楽しみ要素が多め
ベースキャンプから移動できるコトブキムラには,いくつかのお楽しみ要素があった。例えば「写真屋」では,主人公やポケモンのポーズや表情を指定して,一緒に写真を撮影できる。
「呉服屋」では,衣服を購入して着替えられる。世界設定に合わせて和服をモチーフにしたものが多いが,中にはスーツもあった。また,その隣には散髪屋があり,今風な髪型や派手な髪色もあったので,自分好みの主人公にしてもらおう。
「雑貨屋」は,おそらく従来のシリーズで言うフレンドリィショップと似たようなもので,モンスターボールやキズぐすりが売られていた。
そして「クラフト屋」では,クラフトの材料とレシピが売られており,材料を組み合わせてどうぐを作成できた。クラフトではフィールドで採集した材料も必要になってくるので,小まめに集めておくことが重要になりそうだ。
ほかにも,コトブキムラには主人公が所属するギンガ団の庁舎があるが,今回のプレイでは内部には入れなった。かつてのギンガ団が,どのような組織だったのか気になるところだ。
本作は,広大なフィールドやアクションなど,新たな要素は多い。しかし,プレイしていて難解な部分はなく,ポケモンの醍醐味である図鑑の完成やポケモンバトルの楽しさはしっかり盛り込まれているのが好印象だ。
また,自分のポケモンが入ったモンスターボールを投げて,シームレスにバトルが始まることや,バトルなしでも工夫してポケモンを捕まえられることなど,「ポケモンがいる世界」がよりリアルに描かれているように感じられた。
「ポケットモンスター ダイヤモンド・パール」でシンオウ地方を冒険した人なら,初めて描かれる過去の時代の冒険は,より深く楽しめそうだ。発売日が待ち遠しい。
「Pokémon LEGENDS アルセウス」公式サイト
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