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バーチャファイター初のプロ選手が誕生。「Virtua Fighter esports CHALLENGE CUP SEASON_0 【2nd】FINAL」レポート
今大会は,オンライン予選を勝ち上がったプレイヤーが,2試合先取のシングルイリミネーション方式のトーナメントを戦う決勝大会だ。出場選手は会場である新宿LUMINE ZEROに集まり,オフラインでの対戦が行われた。
また,今回は若手プレイヤー部門の参加上限が18歳から22歳に引き上げられ,FREE部門の優勝者と準優勝者にはJeSUプロライセンスが発行される。
「Virtua Fighter esports CHALLENGE CUP SEASON_0 【2nd】FINAL」
FREE部門出場者
【選手名/使用メインキャラ】
キリコ/Vanessa Lewis(ベネッサ・ルイス)
ちょっぱぁ〜/Lion Rafale(リオン・ラファール)
やそかみ/Lei-Fei(雷飛)
じゃんぬ/Jacky Bryant(ジャッキー・ブライアント)
ちびたろう/Jeffry McWild(ジェフリー・マクワイルド)
とんちゃん/Jacky Bryant(ジャッキー・ブライアント)
バルゴのジャン/Jean Kujo(ジャン 紅條)
カメレオン/Pai Chan(パイ・チェン)
たね/Akira Yuki(結城 晶)
ハート様/Taka-Arashi(鷹嵐)
首無しライダー/Lei-Fei(雷飛)
でんせつえすぴ〜/Jean Kujo(ジャン 紅條)
ポメタロウ/Jeffry McWild(ジェフリー・マクワイルド)
うめっち/Eileen(アイリーン)
とまりおん/Lion Rafale(リオン・ラファール)
ホームステイアキラ/Akira Yuki(結城 晶)
U-22部門出場者
【選手名/使用メインキャラ】
やそかみ/Lei-Fei(雷飛)
滅リュウJacky★/Jacky Bryant(ジャッキー・ブライアント)
FREE部門の準決勝に進出したのは,とんちゃん選手,カメレオン選手,ちょっぱぁ〜選手,ちびたろう選手だ。
準決勝第1試合は,「(準決勝進出は)当たり前」と語っていた大会常連のとんちゃん選手と,「ベスト4に来れただけで満足」と心情を吐露したカメレオン選手のマッチアップ。先手を取ったのは,強気なコメントを残したとんちゃん選手だった。3ラウンド目まではカメレオン選手に押され気味だったが,4ラウンド目以降はパイの直線的な技を避けた直後の反撃が冴え,逆転に成功した。
2戦目はカメレオン選手が反撃に転じる。ジャッキーのパンチ技をくぐるような姿勢の低い技や,要所でコンボ始動技を決めてダメージを与えていき,1-1の状況に引き戻す。
ここで,とんちゃん選手はジャッキーからアキラに使用キャラを変更。この判断が功を奏した3戦目は終始,とんちゃん選手のペースで進み,3-1で勝利。決勝進出へリーチをかける。
キャラ変更で意表を突かれたように見えたカメレオン選手だったが,4戦目は一進一退,お互いにラウンドを取り合う状態に。2-2の状態で5ラウンド目を迎えると,投げを3回通す強気の攻めで逆転勝利を果たし,決着は5戦目にもつれこんだ。
最終戦は完全なカメレオン選手のペースとなった。4戦目の勝因となった投げに加えて,リターンが大きい打撃技も通るようになり,3ラウンドを連取するストレート勝ち。下馬評と自己評価を覆し,カメレオン選手が決勝進出とプロライセンスを手中にした。
準決勝第2試合は,ちょっぱぁ〜選手とちびたろう選手の組み合わせ。ちょっぱぁ〜選手が繰り出すジェフリーの強みを封じる攻めの前に2本を取られたちびたろう選手だったが,4ラウンド目はニーアタック,5ラウンド目はジャンプ攻撃と高火力のコンボに繋がる始動技をヒットさせて逆転勝利に成功する。
2戦目もちびたろう選手が操るジェフリーの破壊力が目立つ展開に。1ラウンド目はカウンターヒットでよろけた相手への追撃,3ラウンド目はトーキックスプラッシュマウンテン,4ラウンド目は投げの連発といった,派手な攻めを通して勝利する。
追いつめられたちょっぱぁ〜選手だったが,3戦目は狭い壁ありステージで活きる避けからの打撃,壁を利用した追撃で試合の主導権を握り,効率よくダメージを奪って勝利。残る2戦に望みをつなぐ。
しかし4戦目,再びちびたろうジェフリーが繰り出すリターンの大きい技のヒット率が上昇。1ラウンド目こそ体力を半分以上奪われたものの,トーキックスプラッシュマウンテンで逆転。2,3ラウンド目は抜け方向を絞らせない投げ連発からの細かい打撃でトドメを刺してストレート勝ち。ちびたろう選手がプロライセンスを獲得し,カメレオン選手の待つ決勝戦へと駒を進めた。
決勝戦,カメレオン選手の上段技を潜る打撃と投げが,ちびたろう選手のジェフリーにもよく通り,1戦目を制する。先手を取られたちびたろう選手は,2回戦(ハート様選手戦)でも使用したパイを投入。同キャラ戦で2戦目以降に臨む選択を取る。
2戦目はちびたろう選手の取る行動,とくに投げが面白いように通り,ストレート勝ち。しかし,3戦目になるとカメレオン選手の投げも決まるようになり,お互いにダメージを奪い合う展開に移行する。この接戦をカメレオン選手が勝利し,優勝へ王手をかけた。
シーソーゲームを制したカメレオン選手の勢いは止まることなく,4戦目はコンボ始動技のヒットが目立つようになる。1ラウンド目を高蹴腿からのコンボと受け身攻めで取ると,2ラウンド目は浮かせてから運ぶ距離が長いコンボを決めてリングアウト勝ち。細かい打撃の打ち合いになった3,4ラウンド目を落としたものの,最終ラウンドはコンボでちびたろう選手をリング外まで運んで決着。カメレオン選手が優勝を果たし,スタープレイヤーの称号をも獲得した。
「Virtua Fighter esports」と「鉄拳7」のコラボ発表。ティザー映像公開
本日(2022年3月20日)開催の「Virtua Fighter esports」公式大会にて,「鉄拳7」とのコラボに関するティザー映像が公開された。三島一八に扮した結城晶,平八に扮したラウの姿が確認できる内容だ。
カメレオン選手(FREE部門優勝),ちびたろう選手(FREE部門準優勝),やそかみ選手(U-22部門優勝)インタビュー
――本日はお疲れさまでした。まずは大会の感想をお願いします。
カメレオン選手:
ここまで来れるとは思ってなかったです。がんばりすぎました(笑)。疲れましたね。
ちびたろう選手:
本戦出場が決まる前から「プロになる」と言っていたので,ちゃんと有言実行できたことが良かったです。
やそかみ選手:
U-22部門は勝ち切れて良かったんですけど,FREE部門との実力差は感じました(FREE部門は1回戦敗退)。1本も取れなかったので。
――U-22部門とFREE部門の違いは,どういった部分で感じますか。
やそかみ選手:
ガメれるポイントがないというか,防御行動の質が違いますね。攻撃が当たらない,甘えが通じない,その差だと思います。
――やそかみ選手のバーチャ歴を教えてください。
やそかみ選手:
本格的にやり始めたはVFesからですけど,地元のゲーセンから「バーチャファイター5ファイナルショーダウン」が撤去される前,2013年ぐらいまではやっていました。2013年からVFesが出るまでは,年単位でやったりやらなかったり。やってたといえる年数は,トータルだと3年ぐらいかなと思います。
――ちびたろう選手は20代です。VFesでは若手に入るプレイヤーだと思いますが,バーチャ歴は相当長いですよね。
ちびたろう選手:
「バーチャ」を触った時期は2歳ぐらい,本格的にやり始めたのは幼稚園の年長ですね。小学2,3年生のときに全国(大会の出場)手前は何回か行ってるんですけど。だいたい20年ぐらいになります。
――カメレオン選手はいかがでしょう。
カメレオン選手:
18歳からやっているので20年,(ちびたろう選手と)一緒ですよ(笑)。
――今大会は試合途中のキャラ変更が有効に使われたと思います。ちびたろう選手は決勝だけでなく,2回戦でもパイを使っています。ジェフリー以外のキャラを出す展開になると思って準備していましたか。
ちびたろう選手:
そうですね。パイ自体はVFesが始まったときに,メインキャラにするつもりで熱中して使っていたので,大会で使うことに不安や葛藤はなかったですね。ジェフリーとパイ,どっちも使うつもりでした。
ハート様選手戦でパイを出したのはキャラ相性です。ジェフリーは鷹嵐とも普通に戦えるキャラですけど,鷹嵐相手にはパイのほうが有利なので。ルール上,初戦はジェフリーでいくしかなかったんですが,負けたらパイを出そうと考えていました。ただ,自分が先に負けてパイを出していたら,向こうにはアキラを出すという選択肢があったので,ジェフリーで1回勝てたことが大きかったですね。
――カメレオン選手はパイ1本で優勝しました。試合途中で相手がキャラを変えてきたときの対応に苦慮しましたか。
カメレオン選手:
アキラにはまったく勝っていなかったので,マズいなと思いました。ただ,とんちゃんさんにはボコボコにされているんですよ(笑)。ゲームセンター(オフライン)単位だと,日本で一番強いプレイヤーだと思っているので,3回戦を突破するのは無理だろうと……。仲間からのアドバイスをもらったりもしてたら,なんとか勝てましたね。今日のトーナメントの組み合わせ自体はきつかったですけど,ラッキーでした。
ちびたろう選手:
自分もトーナメントは超絶デスブロックだったので,きつかったです。精神的にはきつかったんですけど,勝ってやるという気持ちと,自分のプレイにも自信があったので,そのきつさが力になった部分もあります。
決勝に関しては純粋に同キャラ戦を楽しもうという思いで,パイを選びました。
カメレオン選手:
決勝前にそういう話をしていました(笑)。(優勝者に授与される)スタープレイヤーの称号にこだわりはなかったです。自分をスタープレイヤーだとは全然思ってないです(笑)。自分よりスター性がある人はいっぱいいるので。
――プロライセンスが付与されましたが,プロになって自分が変えようと思っていること,周りに期待されることはイメージしていますか。
カメレオン選手:
SNSはあまりやらないんですけど,これからは「バーチャ」のこと,イベントの告知,自分が考えていることを発信していくべきなのかなとは思いました。まだ実感は湧かないですけど。ちょっとでも盛り上げられればいいかなと思います。
ちびたろう選手:
僕はYouTubeの配信を気が向いたらやっていたりするんですが,プロになったので精力的にやるべきかなとは思っています。
――どういった活動をしていくかは,運営側がプロライセンスをどう活かしていくのかにもよりますね。
カメレオン選手:
そうですね。現状,どうなっていくのかが分からないので。
ちびたろう選手:
だからこぞ,ワクワクするものもあります。
――来年3月にはプロ限定の大会が行われますが……。
ちびたろう選手:
間が空きすぎて怖いですよ(笑)。
カメレオン選手:
ぼちぼちやっていきます。
――最後に,皆さんにとっての「バーチャファイター」の魅力を教えてください。
カメレオン選手:
高速ジャンケンが本当に楽しい。早い読み合いですね。
やそかみ選手:
言われたー。
ちびたろう選手:
やっぱり読み合いの楽しさになりますよね(笑)。不利が小さいから,大きいから,この行動を選択するといったセオリーがちゃんとあるなかで,いろいろな読み合いをやっていく。これが「バーチャファイター」の楽しみですね。
やそかみ選手:
僕も読み合いになるんですけど,言い方を変えれば,同じ人とずっと対戦していくうちに読み合いが何周も回っていく感じが好きですね。
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