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印刷2026/02/11 12:00

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日本代表の初戦は明日! カーリングについての疑問やうろ覚えを,Switch用ソフト「みんなのカーリング」で確かめてみる

 連日熱戦が繰り広げられているミラノ・コルティナオリンピックで,日本時間の2月12日に女子のカーリング競技がスタートする。日本代表の初戦は同日17:05からで,対戦相手はスウェーデンだ。

 カーリングは「氷上のチェス」とも呼ばれるくらい,高い戦略性が特徴のスポーツ。個人的にはゲーマーとの相性もいいと思っているのだが,「試合中継を目にするのはオリンピックのときぐらいで,ルールまでは把握していない」といった人がほとんどだろう。こんなことを書いている筆者も,オリンピックのたびに「4年前におおまかなルールを覚えたような気がするんだけど……」となっている。

 そこで本稿では,Nintendo Switch用ソフト「みんなのカーリング」を使って,カーリングのルールをおさらいしてみたい。

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カーリングは何人でプレーする? ポジションはある?


 カーリングは4人のチーム同士が対戦するスポーツ。選手には「リード」「セカンド」「サード」「フォース」というポジションがあるが,野球やサッカーのようにプレーする位置ではなく,ストーンを投げる順番を表している。リードは1,2投目,セカンドは3,4投目,サードは5,6投目,フォースは7,8投目だ。

 作戦を練って指示を出す選手を「スキップ」と呼び,フォースの選手が務めるのが一般的。そしてスキップがストーンを投げるときの指示役「バイスキップ」は,サードの選手が担当することが多いようだ。

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「みんなのカーリング」には,全チームメンバーのショット(投擲)を操作する「フルプレイ」と,フォースのみ操作して,あとは指示を出す「スキップ」モードがある
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試合時間は? 勝利条件は?


 2チームが8回ずつストーンを投げ終えると「1エンド」となり,今回のオリンピックの女子競技では10エンドを終えた段階で多くのスコアを獲得したチームが勝利となる。
 つまり試合時間は決まっていないが,チームには持ち時間が設定されていて,これがなくなると敗北となる(時間の計測は相手チームのストーンが止まってから自チームの選手が投げ始めるまで)。

「みんなのカーリング」に持ち時間の要素はないので,じっくり考えられる。1エンドゲームもプレイできるが,これはかなり不公平(詳細は後述)
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どうなるとスコアが入る?


 各エンドの終了時に,ハウス(的)の中心に最も近いストーンを置いているチームがスコアを得る。よって,1エンドで両チームがスコアを記録することはない。

 スコアとしてカウントされるのは,ハウスに触れていて,かつ中心に最も近い対戦相手のストーンより内側にあるストーンの数だ。

 つまり1エンドで得られる最大のスコアは8だが,どれか1つのストーンがはじき出されるだけで不可能になるので,実際に記録するのは非常に難しい。「エイトエンダー」と呼ばれて,野球やボウリングのパーフェクトゲームに例えられることもある。

いくらハウス内にストーンを集めても,最後の1投で中心につけられてしまったらスコアは取れない
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先攻後攻はどう決める?


 説明したように,カーリングでは各エンド終了時の状況でスコアが決まるので,最後にストーンを投げる後攻側が圧倒的に有利だ。

 試合開始時(第1エンド)の先攻後攻は,ストーンドロー(両チームが2人ずつストーンを投げ,ハウス中心からの距離の合計が小さいチームが選択権を得る)で決める(大会によってはコイントスなどで決める場合も)。

 試合開始後は,前のエンドでスコアを取ったチームが先攻,取られたチームが後攻となる。両チームともにスコアが0の場合(エンド終了時,ハウスにストーンがない状態。ブランクエンドと呼ばれる)は,先攻後攻の入れ替えなく次のエンドに入る。


先攻後攻でプレイは変わる?


 後攻が圧倒的に有利なので,両チームが目指すものも変わってくる。
 
 不利な先攻側は,スコアの獲得(後攻のスコアを盗むという意味で「スチール」と呼ばれる)を狙うだけでなく,相手のスコアを1点のみに抑えて次のエンドの後攻を取りにいくことが多い。

 一方の後攻側は,2点以上のスコアが第1目標。1点しか取れなさそうな場合は,0-0(ブランクエンド)にして後攻の継続を狙うこともある。

 当然ながらそのときの点差や,残りのエンド数も作戦に影響する。例えば勝っている状況で残りのエンドが少ないなら,大量失点を避けるために相手のストーンをどんどんプレイエリアからはじき出すことを優先する……といった感じだ。
 このあたりの状況によって変わっていく駆け引きが,カーリングの面白さの1つかもしれない。

1つのストーンで2つの相手ストーンをはじき出せば,たとえ失点しても被害を抑えられる可能性が高まる
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邪魔なストーンをはじき出さないのはなぜ?


 カーリングでは,自チームのストーンを守ったり,相手のショットを邪魔するために置く「ガードストーン」が重要な役割を果たす。先攻の1投目が,ガードストーンとしてハウスより手前に置かれることも珍しくない。

 「邪魔ならはじき出しちゃえばいいんじゃないの?」と思う人もいるだろう。だが,各エンド最初の5投め(先攻チームの3投目)までは,ハウス手前の「フリーガードゾーン」にある相手ストーンをプレイエリア外にはじき出すと,そのストーンを元の位置に戻されたうえに自分のストーンが取り除かれてしまうルールがある(ハウスの中に押し込むのは問題ない)。

 ガードストーンが多いと,当然ながら狙った通りのショットは難しくなるが,それをかいくぐるようにして放たれるショットも,カーリングの見どころの1つだ。

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ストーンが曲がる原理は“100年の謎”だった

 カーリングでストーンの軌道を曲げたい場合は,投げるときに回転を加える。左回転なら左,右回転なら右に曲がるが,これは100年近くの長きにわたって,物理学的な“謎”とされてきた動きなのだという。例えばテーブルの上でコップを回転させながら滑らせると,摩擦力が逆の方向に働く関係上,進行方向は逆向きになるそうだ。

 また,ストーンの前方にある氷をブラシでこする「スイープ」でも動きをコントロールできるのだが,こちらについても「曲げたい方を掃く」「曲げたい方と逆を掃く」など,矛盾するような方法がプレイヤーごとに使用されてきたのだという。それくらい微妙な曲がり具合なのかもしれないが,そんな“流派”があったとは……。

 立教大学理学部の村田次郎教授は,ここ数年,カーリングを題材にした研究論文を発表している。それによると,ストーンが回転によって曲がる理由は,氷の表面にある凹凸がストーンの底面にひっかかり,そこを支点にして曲がること,それに加えて,ストーンの左右で生まれる速度差が摩擦力の違いも生んでいることにあるのだという(外部リンク)。また,スイープは曲げたい方向と逆側を掃く方がよさそうなことも分かったそうだ(外部リンク)。

 この論文の内容が選手間でどこまで知られているかは不明だが,試合中はそのあたりにも注目すると面白そうだ。

 ほかにも細かなルールはあるが,今回は基本的なルールを中心に紹介した。これを押さえたうえで,実況や解説を聞きながら観戦すれば,応援の熱も上がるだろう。日本代表の活躍に期待しつつ,カーリングの面白さを楽しんでほしい。
 
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