［TGS2023］ネコ耳美少女が冒険とレストラン経営に活躍する「Cuisineer」プレイレポート。日本語にも対応し11月9日発売

　千葉の幕張メッセにて，現在開催されてる東京ゲームショウ2023のBattleBrew Productionsブースに，ネコ耳美少女が冒険とレストラン経営に奮闘する「Cuisineer（キュイジナー）」の日本語バージョンが出展されていたので，そのプレイレポートをお届けする。
　2023年11月9日の発売が予定されている同作について，クリエイターに直接話を聞くこともできたので，こちらも合わせて紹介しよう。

BattleBrew Productionsブース

ブースには，本作をプレイした来場者から寄せられたメッセージが貼り出されていた

「Cuisineer」公式サイト（英語）

ダンジョンで食材を手に入れ，美味しそうな料理を振る舞おう

　「Cuisineer」はシンガポールのデベロッパであるBattleBrew Productionsが開発を手がけるアクションRPGだ。主人公はネコ耳が可愛らしい美少女冒険者・ポム。彼女が久々にレストランを経営している実家へ帰ったところ，両親は店を放ったらかして世界旅行へ出かけてしまっていた。レストラン経営を引き継いだポムは，あるときはダンジョンを探索して食材を手に入れ，またあるときはレストランで料理をしてお客に振る舞うのだった。
　なお，本稿に掲載してるスクリーンショットには英語版のものが含まれるが，製品版ではきっちり日本語に対応しているそうので，その点は安心してほしい。


　ポムは冒険者であると同時にレストランのオーナーであり，どちらの役割もおろそかにはできない。冒険者としてのポムは，ランダム生成されるダンジョンを探検し，モンスターを倒して食材を手に入れる。武器はフライパンや包丁といった料理道具，回復アイテムはタピオカティー，敵は可愛らしいニワトリと，ポムの冒険は可愛らしくも賑やかだ。軽快な動きと明るい雰囲気で，純粋なアクションゲームとして遊んでも楽しめるタイトルといえる。


　そしてレストランでは料理や配膳，レジといった仕事を1人でこなさなければならない。次々とやってくるお客の注文に合わせ，メニューに応じた器具で調理を進め，できあがった品をお出しし，お勘定を処理していく。
　このあたりは頭と指先が忙しく，レストランものゲームの王道的な楽しさがある。そして，印象的なのが，さまざまな料理のアートワークだ。ローストビーフ，焼き魚，サラダ，ラーメン，ハッシュドポテト，豚の角煮，トンカツ，寿司……どれも美味しそうで，見ているだけでもお腹が空いてくる。これには理由があるそうで，開発者がコロナ禍で以前のように外食できなかった経験から，いろいろな料理が出てくるアクションRPGを作ろうとして，本作が生まれたのだとか。道理で美味しそうなわけである。

マレーシアのデザート「アイスカチャン」。かき氷にコーンや小豆，グラスゼリーなどを添えた品

こちらは「チャーシューラーメン」。見ているだけでお腹が空いてくる

　東京ゲームショウ2023出展バージョンは日本語にも対応しており，ポムをはじめとしたキャラクター達の台詞を日本語で楽しめるようになっていた。ゲーム内のシステムメッセージなどももちろん日本語だ。
　前回消化したときは，まだ日本語への対応が未定だったこともあり，筆者としては翻訳によって，とくにポムのキャラクターが生き生きしたものに感じられ，ゲームの魅力がより伝わりやすくなったように感じられた。以前は言語の壁に涙を呑んだという人も，11月9日の配信日を楽しみにしていてほしい。

ポムの友達ビスコッティ。ポムの両親からレストランを預かっていた

パンダのような商人ドウフ。本作ではこうした獣人キャラクターたちも魅力的だ

BattleBrewのShawn Toh氏に聞く，「Cuisineer」の開発秘話

　会場では，本作を開発するBattleBrew ProductionsのChief Executive OfficerであるShawn Toh氏に話を聞くことができた。その様子をお伝えして，本稿の締めくくりとしたい。

BattleBrew ProductionsのChief Executive OfficerであるShawn Toh氏

4Gamer：
　よろしくお願いします。2022年のBitSummit X-Roadsに出展した後，開発は順調に進みましたか？

Shawn Toh氏：
　ええ。新たな武器やダンジョンを追加し，プレイがよりバリエーション豊かなものとなりました。現在はリリース直前なので，最終的な品質チェックを進めている段階です。

4Gamer：
　Steamページを公開した後，とくに反響が大きかった国はどこでしょうか。

Shawn Toh氏：
　GamescomやPax EastやPax Westに出展したこともあって，アメリカやドイツの皆さんがウィッシュリストに入れてくださることが多かったです。意外だったのは，Steam Next Festのデモ版を，タイの方が多くプレイしてくださったことですね。タイに向けてはとくに何のプロモーションもしていなかったのですが……。

4Gamer：
　何の施策もしていないのに反響があるというのは面白いですね。インディーゲーム開発において，デモ版の公開がいかに大切かが分かるエピソードです。ところで「Cuisineer」にはダンジョンパートとレストランパートがありますが，開発としてはどちらをメインに考えているのでしょうか。


Shawn Toh氏：
　どちらがメインというわけではありませんが，ゲーム内の比率として6：4といったところでしょうか。

4Gamer：
　レストランパートにはいろいろな料理が出てきますが，全部で何種類くらいあるのでしょう？

Shawn Toh氏：
　116種類ですね。

4Gamer：
　トンカツやお寿司といった日本食を登場させたのはなぜでしょうか。

Shawn Toh氏：
　我々は日本食が大好きなので，「Cuisineer」の中にも登場してもらいました。今回の東京ゲームショウには7人で来たのですが，本場の日本食を食べまくっていますよ（笑）。


4Gamer：
　それは何よりです（笑）。最後に「Cuisineer」に興味を持った読者に向けて，メッセージをいただけますか。

Shawn Toh氏：
　「Cuisineer」は，我々としてもいい感じに料理できたゲームです。2023年11月9日に配信されますので，ぜひとも味わってみてください。

4Gamer：
　本日はありがとうございました。

「Cuisineer」公式サイト（英語）

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