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手のひらの上でレトロゲームが動くロマン。MSXの西氏,MSX0 StackでSG-1000のゲームが動作したと報告
西氏は続けて「これをどうお届けするかをいま考えています。ゲームのソフトを著作権者に無断で配布したら、即逮捕と著作権法でありますので慎重に取り組んでゆきたいと考えています」と語っており,MSX0 Stackで合法的にレトロゲームを楽しめるような道筋を模索していくようだ。
MSXとは,西氏が率いるアスキー(当時)とマイクロソフトが1983年に提唱したパソコンの共通規格で,さまざまなメーカーからMSX対応マシンが発売された。当時は,メーカーが異なれば使用できるソフトに互換性はなかったが,MSXパソコンならメーカーを問わずソフトが使えたのだ。うれしいご報告
— 西 和彦 Kazuhiko Nishi (@nishikazuhiko) October 17, 2024
MSXのこれからにゲームを重点的にサポートする
ということを決心したことはDEVCON7でお知らせしたとおりですが、早速オリジナルのセガエミュレーターでSegaのSG1000のゲームがMSX0Stack上で動きました
これをどうお届けするかをいま考えています… pic.twitter.com/Xf5BWYVMQr
MSXを主導した西氏は2023年,新たな規格である「MSX0」「MSX3」「MSX turbo」を発表。このうちMSX0をマイコンモジュール「M5Stack」に実装したのが,MSX0 Stackとなる。
また,SG-1000は1983年に発表されたセガ初の家庭用ゲーム機で,パソコンSC-3000からキーボードをなくして低価格化に成功したとされている。
MSXとSC-1000,同い年のパソコンとゲーム機のソフトが41年後にマイコンモジュールで再会したわけで,コンピュータの発展を示す出来事といえそうだ。
西氏はさらに,次はファミコン,PCエンジン,Atari2600,Coleco Vision,Coleco Adamのエミュレーションに取り組んでみますと,意気盛んだ。
懐かしいレトロゲームが5cm四方のマイコンモジュールで動くというのは,なんともロマンにあふれている。あの頃に夢中になったゲームを,手のひらの上に乗せることができるなら,心が躍るという人も少なくないだろう。嬉しい報告を期待したい。
[インタビュー]西 和彦氏に聞く「次世代MSX」とは何なのか――目指すのは,ユーザが自分で作り出す“遊び”の世界
第1弾製品の「MSX0 Stack」がクラウドファンディングの出資者に届き,いよいよもって“始まった”感が高まってきたが,まだまだ全容の見えない「次世代MSX」。開発者である西 和彦氏は,どのようなビジョンで臨んでいるのか。COSIO氏と共に,詳細をうかがった。
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MSX 3
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