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「Enotria: The Last Song」の開発元にメールインタビュー。“ソウルライク”だが低難度のストーリーモードも楽しめるアクションRPG
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印刷2024/11/05 19:49

インタビュー

「Enotria: The Last Song」の開発元にメールインタビュー。“ソウルライク”だが低難度のストーリーモードも楽しめるアクションRPG

  セガが2024年9月19日に発売した「Enotria: The Last Song(エノトリア:ザ・ラスト・ソング)」PC / PS5 / Xbox Series X|S。Steam版は9月16日リリース)は,イタリアの新進気鋭のスタジオ・Jyamma Gamesが開発を担ったアクションRPGだ。

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 本作は,いわゆる“ソウルライク”系のタイトルだが,盾によるガードを廃し,敵の攻撃を弾く「パリィ」と,高速ステップによる回避で敵に立ち向かう点が個性的だ。イタリアの伝承や文化をベースにした,太陽に照らされた美しくも危険な世界も魅力の1つとなっている。

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 リリース以降も精力的なアップデートが行われている本作。今回,開発元のJyamma Gamesでビジネス開発マネージャーを務めるEdoardo Basile(エドアルド・バシーレ)氏にメールインタビューを行ったので,その内容をお届けしよう。

Edoardo Basile氏
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 2024年9月19日,イタリアのJyamma Gamesが開発しているソウルライクアクションRPG「Enotria: The Last Song」のリリースが予定されている。本日より配信となる体験版を一足早くプレイする機会を得たので,ソウルライクの新星を紹介したい。

[2024/05/22 07:00]

※このメールインタビューは発売前に行われたものであり,質問者は英語の体験版をプレイした段階時のものである点に留意してほしい


30種類の仮面と100種類以上の武器による幅広いビルドが楽しめる


4Gamer:
 まずは,本作を開発することになった経緯を教えてください。

Edoardo Basile氏:
 私たちの祖国とその伝統を,いままでにない方法で皆に伝えたいという意思から開発に至りました。

序盤からイタリアらしさを感じられるロケーションが多い本作。不気味な敵が徘徊する世界ではあるが,ときには足を止め,風景も楽しみたい
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4Gamer:
 本作にはさまざまな仮面が登場しますが,お気に入りのものはどれですか? またその理由も教えてください。

Edoardo Basile氏:
 お気に入りは「プルチネッラ」ですね。持ち前の素晴らしい演技と,ゲームの筋書きを通してキャラクターの成長が見られるところが気に入っています。

本作の特徴的な要素が「仮面」だ。どの仮面を装着して戦うかによって,能力が大きく変化する。“Perk”(仮面の効果)などの補助能力と合わせて3つまでセットを作成でき,プレイ中に瞬時に切り替えられる
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4Gamer:
 体験版の序盤の段階でも「行かなくてもいいが,ちょっといいアイテムが隠されている場所」があり,立体的な地形の構築が素晴らしいと感じました。全編にわたってこうした“探索の楽しみ”が豊富に用意されているのでしょうか。

Edoardo Basile氏:
 探索は本作のゲームプレイにおける基盤であり,ゲーム内の素晴らしい絶景や隠しボスへと導いてくれるだけでなく,最終的には報酬まで獲得できる重要な要素です。

橋の下に道があるのを発見し,「あれ? ただの背景だと思っていたけど,もしかして,あの下に行ける?」とワクワクさせられることも。体験版では分かりづらかったためか,画面右にハシゴが見えるように設置されており,下に何かあることが分かる
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4Gamer:
 中ボスやボス戦の難度は高めに感じましたが,今後,アップデートなどでボスを弱体化(緩和)したり,難度設定を設けたりして間口を広げる予定はあるでしょうか。

Edoardo Basile氏:
 本作では,「誰でも楽しめるゲーム」を目標に,ハードコアゲーマーではないプレイヤーにも楽しんでもらえるストーリーモードを用意しています。その一方で,ベテランのソウルライクゲーマーには,ソウルライクモードでこのゲーム本来の要素を楽しんでもらいたいのです。

体験版にはなかったが,製品版では「ストーリーモード」と「ソウルライクモード」があり,「ストーリーモード」の難度はかなり低めに抑えられている。ソウルライク系ゲームに自信がない人は,「ストーリーモード」でひととおり遊んで慣れたあと,“挑戦”の気構えで「ソウルライクモード」を遊ぶのがオススメだ
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体験版では苦戦させられた最初のボスも,アッサリと撃破できた。威力は高いが振りが重い大剣の強攻撃を当ててみると,スッゴいダメージが……
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4Gamer:
 豊富な武器種と仮面が本作の魅力の1つだと思いますが,それぞれ総数はどれくらいあるのでしょうか。

Edoardo Basile氏:
 そうですね。ゲーム内には30種類の個性的な仮面と100種類以上の武器が用意されており,圧倒的なビルドの種類を誇っています。

武器は,さまざまなものが序盤から次々と手に入る。どれを強化するか,目移りしてしまうことだろう
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4Gamer:
 開発チーム内でもっとも人気のある武器種と仮面を教えてください。その理由もお願いします。

Edoardo Basile氏:
 仮面システムのコンセプトの魅力は,プレイヤーが自分好みの戦闘スタイルを自由に選択できる点にあります。開発チーム内でも,皆それぞれがお気に入りのスタイルを持つほど選択肢が豊富です。特定の敵に対しては,元素システムなどのルールに従うことで,より快適に戦闘を楽しめるようになっていますが,どんな場面でもゲーム内のツールを自分好みのスタイルと組み合わることで,どんなシーンでも柔軟に対応できるようにすることを重要なビジョンとしています。

元素システムとは,平たく言えば,属性のようなものだ。相手が苦手とする属性を的確に突くことで,有利に戦える。また,元素とは別に「状態」の力というものもあり,これも言わば状態異常のようなものだが,デメリットだけでなくメリットもあり,ハイリスク・ハイリターンな要素だ
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4Gamer:
 開発の想定する総プレイ時間はどのくらいでしょうか。クリアに必要な本筋のみを突き進んだ場合と,隅々まで探索しながら進んだ場合とでそれぞれ教えてください。

Edoardo Basile氏:
 とても難しい質問ですね。これに関しては,プレイスタイルやモードの選択によって大きく変わります。例えばストーリーモードでは,物語や設定をじっくり楽しみたい方向けに難度が抑えられており,メインストーリーと一部のサイドクエストは10時間程度でクリア可能です。プラチナトロフィーの取得には70時間かかる方もいれば30時間で達成できる方もいるので,私たちはチームやプロジェクトの規模を考慮した適切なプレイ時間を提供できていると感じています。

4Gamer:
 最後に,読者へ本作のアピールをお願いします。

Edoardo Basile氏:
 皆さん,こんにちは! 今回は,この「エノトリア」でぜひ太陽を心ゆくまで満喫してもらえることを願っています。ただ,油断は禁物ですよ! このゲームには危険もいっぱいですからね。




 今回,改めて日本語の製品版でプレイする機会も得られたのだが,「ストーリーモード」の存在は画期的に感じた。これまでのソウルライク系ゲームは難度の高さをウリにしているような部分があり,興味を持つ人とそうでない人がクッキリと分かれてしまっている印象だった。
 しかし,「ストーリーモード」は本当にやさしくなっており,アクションゲーム全般が苦手だという人でも,これなら頑張れるはずだ。間口を広げるという意味で,これはソウルライクゲームとして偉大な挑戦だと感じるし,ソウルライク系ゲーム初心者が手に取る最初の1本としてもオススメできる。

 もちろん,ソウルライク系ゲームに慣れ親しんだ人にもオススメだ。初っ端から「ソウルライクモード」で,この奇妙で独特な世界観を味わってみてほしい。

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