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「Phantom Blade Zero」をプレイ。暗殺者の復讐劇をスタイリッシュにまとめた注目のアクションゲームを解説[TGS2024]
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印刷2024/09/29 12:44

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「Phantom Blade Zero」をプレイ。暗殺者の復讐劇をスタイリッシュにまとめた注目のアクションゲームを解説[TGS2024]

 東京ゲームショウ2024で,S-Gameは新作アクションゲーム「Phantom Blade Zero」PC / PS5)の試遊を出展している。

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 雰囲気はソウルライク。方向性は「SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE」。だけど遊び口は「黒神話:悟空」といった感じの本作。

 4Gamerスタッフの琴線にも触れやすいのか,6月のSummer Game Festでも,7月のBiliBili World 2024でもレポートされている。チッ。

 仕方ないので,今回はシステムと操作の解説を主とする。

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 S-Gameが発売を予定している「Phantom Blade Zero」が,2024年6月8日から10日までロサンゼルスで開催されている「Summer Game Fest Play Days」にプレイアブル出展されている。実際に遊んできたので,その感想をお伝えする。

[2024/06/09 20:32]
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 2024年7月12日から14日まで上海で開催された「BiliBili World 2024」で,S-Gameのアクションゲーム「Phantom Blade Zero」がプレイアブル出展されていた。ソウルライクなフォーマットに,スタイリッシュアクションを組み合わせ,操作感は死にゲーなのにカジュアルに遊べる,「なるほど」と思わせるゲームだ。

[2024/07/15 10:00]



 本作は,中国のゲームクリエイターLiang Qiwei氏が開発してきた「Rainblood」シリーズの最新作だ。
 過去には「Rainblood: Town of Death」(2008年),「Rainblood 2: City of Flame」(2011年),さらに「Rainblood Chronicles: Mirage」(2013年)がリリースされている。

 物語の舞台は,いにしえの中国を感じる光景と,錆だらけの工業施設が共存するファントムワールド。こうした世界観については“カンフーパンク”と称しているようだ。「〜〜パンク」の文法である。

 主人公は,エリート暗殺者の「ソウル」だ。彼は組織に濡れ衣を着せられ,瀕死のなかを謎の治療師に救われた。そして66日しか持たぬ体で,己が復讐の道を歩む。暗殺者の復讐劇とはこれまた暗く,シビれる。

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 本作のゲージ類は,シンプルに「体力」と「スタミナ」のみ。

 ゲーム中は多種多様な武器を切り替えながら戦う。ハイスピードな攻防で相手を的確に斬りつけ,敵の攻撃は防御や回避,ジャストガードに相当する「弾き」で被撃とスタミナ削りをしのいでいく。

 試遊では片手持ちの長剣,両手持ちの大剣,二刀流の小刀,遠距離対応の円月輪などの武器種を扱えた。それぞれ特徴も動作も異なっており,武器の違いで何粒も楽しめる。まあ,こういうのは概して1種特化な人と,いろいろ触れたい人で二極化するだろうが。

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 PS5での操作方法は,[□]ボタンで「軽攻撃」。[△]ボタンで「重攻撃」。コンボは[□□□]や[□△△]などで,軽攻撃から重攻撃のルートは豊富だが,重攻撃始動のときは軽攻撃に派生できない(試遊時点)。攻撃モーション中は,いつでもステップキャンセルで安全策を取れる。

 このほか,専用ポイントをためて放つ武器ごとの「奥義」。無防備状態の敵に与える致命の一撃「影葬」。敵の武器を奪って使うサブ武器「影殺武装」。弾きまたはジャスト回避をすると発動する「幽歩」は,回避&カウンター攻撃を放ち,武器ポイントをためるアクションだ。

 さらにステップ(走り)やジャンプ(軽身功/パルクール)ができ,アナログスティックで移動・カメラ,十字キーで武器類の切り替え・アイテムの使用となっている。操作系統は定番の部類だろう。

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 先にSEKIRO,黒神話:悟空の名を挙げたとおり,攻防の要は,ゲージがゼロになると無防備になる「体幹(用語不明)」を削ることだ。
 このギミックはもはやアクション界隈のみならず,近年のゲーム業界におけるジャンル問わずのスタンダードになったと言えよう。

 それでも本作では,ガン盾ならぬ「ガンガ(常に防御すること)」が有効だ。防御時はスタミナを削られるが,体力削りはない。だが,敵たちは赤く点灯する「ガード不能攻撃」,青く点灯する「スタミナ大削り」を仕掛けてくるため,そのときばかりは防御をといて弾きや幽歩が要求される。いわゆる“チャキロウ”は半対応といったところだ(ガンガがダメならば,防御ボタンを押して離して連打しまくる掟破りの弾き殺法)。

 なお,ソウルの動作は軽快なため,ステップで後方にガンガン逃げるでもいい。ただし,強敵ほど間合いを詰めてくる動きをしてくるため,被撃は避けられても肉薄され続ける,といったシーンは多かった。

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 試遊では操作のチュートリアルからはじまり,簡単なステージを踏破したあと,3体のボスと続けて戦っていった。ボスは順に,お試し相手な「狂気の暴漢 鉄殺」。そこそこ強い「横刀隊長」。開幕から一撃死のガード不能攻撃を仕掛けてくる「崑崙の裏切り者 荒行子」だ。

 体感としては,何度も言うがSEKIROライクな「弾いて攻める」攻防で,攻撃アクションに“接近するムーブ”が強めに付与されている点も,相手の体幹を削りきらずとも与えられるダメージの量も,(試遊版だけかもしれないが)黒神話:悟空的な,あるいはもっとかもしれない。
 ここはジリジリとしたソウルライク風でありつつも,軽快で爽快なスタイリッシュアクションに寄っていると感じる。

 ボス戦も緊張感は高いが,最後の荒行子以外は“4〜5発被撃しても,まあ回復飲めば仕切り直せる”といった印象で,キリキリはするがギリギリではない。もちろん,ゲーム進捗度に応じてパワーバランスは偏っていくだろうが,最序盤にヤりにきて「うわあ死にゲーだあ!」と思うような体験は,あくまでアクセント程度に抑えていそうだ。

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 本作については以前,プロデューサーのLiang Qiwei氏に話を聞いた。そこでの話をかいつまむと「やられても,数回挑戦すればクリアできるくらいの難度」「休憩ポイントを使っても敵が復活しない」「ソウルライクに現れたダンテ(DMC)のようなイメージ」とコメントされていた。これだけでも,単なる死にゲーにはしないという思想が見える。

 世の中,ソウルライクという言葉が生まれたほどに,フロム・ソフトウェアの「Demon's Souls」からなる高難度アクション,いわゆる死にゲーが爆増した。それでも各自,ベース以外は自分なりのオリジナリティを付加して,ゲームのおもしろさを高めようとしてきた。

 その点,中国で爆発的ヒットを飛ばした黒神話:悟空は,シビアなバトルバランスを意識しながらも,ダイナミックな動作や演出で新たな道を開拓した。成功の由来は現地での題材の強さかもしれないが,結果的に本作も,地味で過酷な路線ではなく,派手で軽快な路線を選んでいる。
 これはあちら側のヒーロー像で“スタイリッシュな武侠アクション”が強いからであろう。ただのイメージなので根拠はないが。

 今回はバトル中心の試遊であったが,正式版ではフィールド探索の要素も強く,いたるところに隠し通路や宝箱が散りばめられているとのこと。リリースに関してはまだ先だろうが,本作に見入ってしまった人は,ソウルと違ってあと66日間も耐えられないかもしれない。

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「Phantom Blade Zero」公式サイト


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