プレイレポート
[プレイレポ]「PAYDAY 3」CBTに参加して分かった進化のポイント。前作の煩わしかった要素が解消され,プレイアビリティの向上を実感した
本稿では,このテストに参加して分かった「PAYDAY 3」の情報をまとめてみよう。なお,CBTと製品版では内容が異なる可能性があるため,その点をご理解いただきたい。
「PAYDAY 3」公式サイト
前作から確実に進化していることを実感
PAYDAYシリーズと言えば,銀行強盗やホワイトハウス潜入など,報酬さえもらえればどこにでも乗り込むクリミナルアクションゲームだ。
そのゲームシステムは至ってシンプルで,目的のブツを手に入れられるなら手段は問わない。銃を撃ちまくる強硬策だろうが,ステルスでの潜入だろうが構わないというスタンスだ。
とはいえ,やみくもに強硬策に出ればセキュリティが反応し,警察の大部隊が送り込まれ,激しい銃撃戦が展開されることになる。一方,隠密行動もなかなかに難しく,簡単には攻略できない。どちらを選ぶかは,プレイヤーに委ねられている。慣れないうちは強硬策,慣れてきたらステルスに挑戦する人がほとんどだろう。
このスタイルはPAYDAY 3でも変わらないが,前作「PAYDAY 2」ではプレイヤーにとって煩わしく感じられたシステムにメスが入り,プレイアビリティが大きく向上している。なかでも,筆者が嬉しかったポイントをいくつか紹介したい。
●武器の改造が容易になった!
PAYDAY 2ではミッション達成後,報酬に加えて,3枚のカードの中から1枚を選ぶことになる。このカードには追加報酬や武器パーツ,装飾などの種類があり,ここでパーツを手に入らないと,ライフルのカスタムができない。つまり,初期装備で戦い続けなければならないわけだ。いつまでたっても購入した武器のパーツが手に入らず,かなりイライラしたのを覚えている。
では,PAYDAY 3はどうなるのか。同じ武器を継続的に使用することで武器レベルが上がり,その進行状況に合わせてパーツがアンロックされる仕組みになっていた。運任せでガチャをするのではなく,プレイヤーに武器を継続して利用する意味をしっかりと持たせてきたという感じだ。これはもう,本当に嬉しい。
●死体袋がおそらく存在しない! 結束バンドも無制限!
PAYDAY 2で煩わしいと思ったのが,死体袋と結束バンドだ。
死体袋は隠語ではなく,普通に倒した敵を入れておく袋のこと。この死体袋に遭遇した敵を入れて,ゴミ箱に捨てることができたのだが,持ち運べる数の上限が少なく,追加で補充しようにも大事な衣料品や弾薬のスロットを1つ潰してしまう。袋を数枚持つのと,追加の弾薬が同じって……ねぇ?
今回のCBTに参加した限りでは,PAYDAY 3に死体袋は存在せず,倒した敵は人が通らないような場所まで運べばよさそう。あのイライラから開放されるなんて,心が軽くなったね!
一方,結束バンドは一般市民などが逃げ出さないように,手を後ろで縛るために使うもの。これもPAYDAY 2では使用できる数が限られ,例えばコンビニの店内で全員を拘束しようとすると,数が足りないなんてことが多々あった。
PAYDAY 3では使用回数の制限がなくなり,いくらでも縛り放題! フロア内のNPCを一か所に集めて拘束するなんてことも可能で,残数を気にしなくていいのは本当に気が楽だ。
●防弾アーマーにもテコ入れ
PAYDAY 2では装備するアーマーの見た目がゴツいほど,隠密性が低下する仕組みだった。スーツの下にやたらゴツい防弾装備をしている人が銀行に入ってきたら怪しさ満点なわけで,警備員から厳しい目を向けられる。
だが,PAYDAY 3ではこの仕組みが廃止となり,どんなアーマーを着ても隠密性は変わらない。その代わり,アーマーの自動回復がなくなることになった。「だったら一番硬いのを着ればいいじゃん!」とと思うだろうが,移動速度は低下するので,ミッションの交戦リスクに応じて変更することになるだろう。
●無線応答のペナルティの緩和
警備員などを無力化すると,PAYDAY 2では無線が入り,安否確認が行われる。すぐに応答すれば怪しまれずに済むのだが,応答しなかったり,途中で無線を切ったりしてしまうと即通報! セキュリティがワラワラと現れて,地獄になってしまった。なお,この応答は4回までしかできない。何度も何度も安否確認が生じる事態は,もう怪しすぎるからしょうがない。
PAYDAY 3でも同様の流れになっていて,応答回数は4回まで。ただ,ミスした場合に即通報ではなく,ペナルティとして2回分を引かれる形になっている。
●オーバーキルウェポンの追加
PAYDAY 3では交戦時に敵を倒しまくっていると,必殺武器として強力な武器を要請できるようになった。今回のCBTではグレネードランチャーを利用可能だったが,製品版では複数のバリエーションが用意される模様。
ちなみに,筆者は1度だけ入手したのだが,敵が密集している場所に撃ち込んだところ,結構な惨事になったことを報告しておきたい(スクリーンショットを撮影しておけばよかった……)。
このように,PAYDAY 3のCBTでは筆者にとって嬉しい変更点が多々あった。もちろん,製品版ではまた異なる可能性もあるが,PAYDAY 2のプレイヤーには「こういう変化があった」という程度に知ってもらえればいいだろう。
やっぱり銀行を襲うのは基本だぜ?
ここからは,実際にCBTで遊べたミッションを紹介していく。PAYDAYと言ったらコレ。基本中の基本,銀行強盗のマップのみプレイすることができた。
この銀行は2階建て(屋上あり)。道路に面した側に銀行窓口があり,その奥は立ち入り禁止区域となっている。建物を正面に見た左側には駐車場,右側には狭い立入禁止区域の通路が,建物の背後まで通っているといった感じだ。
プレイヤーはまず,立入禁止区域内の1階と2階にいるセキュリティが持つカードキーを手に入れ,セキュリティを無効化する。次に監視カメラを制御できる警備員室を制圧し,銀行内にあるパワーラインを落とす。
あとは金庫室の手前にあるゲートを開け,支配人の網膜認証と暗証番号を突破して金庫室に侵入。外に現れるバンに現金を積み込んで,無事に脱出を図るといった流れになる。
カメラの配置,セキュリティやNPCの行動パターン,パワーラインの配置場所,監視設備などの位置はランダムで毎回変わるので,常に緊張感を持って挑むことになる。
なお,上記の流れを遂行中に通報されてしまうと,強硬手段でしか1階の金庫室に入れなくなる。この場合,敵の猛攻をしのぎながら,テルミット反応を用いて2階の床をブチ抜いて入ることになるうえ,現金を持ち出そうとすると,銀行から離れた位置にしか運び屋のバンが来ない。さらに,耐爆兵装で身を固めた敵(ドーザー)も現れる。けっこう大変だが,これはこれでドンパチが楽しかったりもする。
銀行には一般市民や職員も多数いるが,セキュリティ以外はプレイヤーキャラクターに無頓着だ。ただ,索敵フェイズを終えて,いよいよ窃盗行為をするというときにトレードマークのマスクを被ると異変を察知される。
このときはNPCの移動パターンや,視線と体の向きなどに気をつけたいところだ。実際にプレイしていれば,NPCが反応する/反応しないという塩梅がつかめるようになるので,繰り返しプレイして覚えよう。
さて,テキストとスクリーンショットだけでは伝わらないことも多いだろうから,筆者のプレイ動画に多少編集を加えたものを掲載しよう。
1本目は(稚拙だが)ソロかつステルスでクリアした様子で,2本目は何かしらの原因で通報されて強硬策になったマルチプレイのダイジェストだ。
最初は難しい。しかし,徐々に光明が見えるはず
前述したとおり,前作ではイマイチだったシステムや要素の解消・改善が功を奏し,PAYDAY 3ではプレイヤーのエクスペリエンス向上に成功していると思う。1つのマップだけだったが,遊んでいてかなり楽しかった。
もちろん,本作の評価は製品版がリリースされた際に行うべきだろう。
最初は装備が貧弱でスキルも揃っていないため,高めの難度に心が折れそうになるかもしれない。だが,繰り返し遊んでいくと手元にお金が残るようになり,強力な武器が買えたり,スキルも獲得できたりする。初めてPAYDAYシリーズを遊ぶという人は,序盤だけ辛抱してみてほしい。
また,野良マッチングでもゴリゴリにステルス狙いのプレイヤーと遭遇することがあるだろう。このようなときにボイスチャットが使えるとベストだが,簡易メニューからでも意思表示が行えるようになっている。ぜひ活用してみよう。
少々長くなってしまったが,結論としては製品版がすごく楽しみになった。今回のCBTでは武器レベルの上限が低かったり,使えない装備があったりして,まだPAYDAY 3の一端にしか触れられていない。それに,まだ見ぬマップもある,それを考慮しても面白そうだと感じている。「前作とやってることは大差ない」という指摘には何も言えないのだが,それが面白いんだからしょうがないでしょう!
最後に,難度ハードでパーフェクトクリアを目指した(あと少しだったのに……日和って逃げ出してしまった)筆者のプレイ動画を掲載しよう。あー,製品版が楽しみ!
「PAYDAY 3」公式サイト
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PAYDAY 3(C)2023 STARBREEZE. Published by Deep Silver GmbH, Embracer Platz 1, 6604 Höfen, Austria. Deep Silver is a division of PLAION GmbH. Deep Silver and their respective logos are registered trademarks of PLAION GmbH. Developed by STARBREEZE. PAYDAY is a registered trademark of STARBREEZE. PAYDAY 3 uses the Unreal(R)Engine. Unreal(R)is a registered trademark or trademark of Epic Games, Inc. in the United States of America and elsewhere. Unreal(R)Engine, Copyright 1998 ? 2023, Epic Games, Inc. All rights reserved. All other trademarks, logos and copyrights are property of their respective owners. All rights reserved.
(C)2016 Starbreeze. All Rights Reserved, Starbreeze AB
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