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ハンドトラッキング対応のXREAL Air 2 Ultraで何ができるのか? 体験デモで見えてきた見どころとは?
XREAL Air 2 Ultraについて,あらためておさらいしておくと,サングラス型ディスプレイ「XREAL Air 2」シリーズの上位モデル的な存在で,チタニウム合金を採用したサングラスのフレーム部分に,3Dカメラとセンサーを組み込むことで,6軸自由度(6DoF)のトラッキング機能を実現したのが見どころだ。
ソフトウェア開発者向け製品という位置付けだが,一般消費者でも購入可能で,同社の公式オンラインストアでは,予約受付中である。
とはいえ,一般消費者がすぐにXREAL Air 2 Ultraを買うのは,お勧めできない。XREAL Air 2 Ultraの実力を発揮できるようになるまでには,しばらく時間が必要だからだ。
XREAL Air 2 Ultraは,冒頭でも触れたとおり,従来のXREAL Airシリーズにはない機能が加わった。これまでのXreal Airシリーズは,内蔵するトラッキング機能が3軸加速度(3DoF)までとなっており,顔の向きを認識するのに使われていた。ほかに使い道がなかったから,と言えなくもない。これに対して6DoF対応のXREAL Air 2 Ultraでは,上下左右と前後に動く体の動きや位置も認識可能となった。
ハードウェアとしては,認識できる要素が増えたが,それを生かすにはアプリケーション側の対応も必要になる。ディスプレイの解像度やリフレッシュレートなども共通なので,XREAL Air 2 Ultra対応アプリが登場するまでは,既存のXreal Airシリーズとユーザー体験はそれほど変わらないと思われる。
XREAL Air 2 Ultraでは,フレーム部分に組み込まれたカメラとセンサーによるハンドトラッキング機能の実装も見どころの1つだ。展示ブースのデモでは,自分の手に重ねるように表示したワイヤーフレームの手を使って,スクリーン上で見える物体を掴んだり,動かしたりといった操作を体験できた。
ただ,このデモでは,画面上の物体に触っても,振動などのフィードバックがないので実感に乏しい。そこで続いて用意されていたのが,マーカーを使ったデモだ。マーカー自体は厚紙を重ねただけの単純なもので,画面上では別の形に見えているのだが,自分の手で持っているという感覚があるだけで,画面上でスイッチを入れたり,ダイヤルを回転させたりといった操作がやりやすくなった。
展示に向けてアプリケーションを作り込んでいるだけあって,デモンストレーションはなかなかの好感触が得られた。ただブースの担当者によると。XREAL Air 2 Ultraのハンドトラッキング機能は,まだ作り込みが不足しているとのこと。今後もセンサーの精度や画像認識機能を改良し,いずれはAppleの「Vision Pro」に並ぶ精度を目指したいとのことだった。
XREAL Air 2 Ultra製品情報ページ
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