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サングラス型ディスプレイにつないでAndroidアプリを使える「XREAL Beam Pro」が国内発売。2つのカメラで立体写真・映像も撮れる
Beam Proは,REAL Air/Air 2シリーズを接続して,Androidアプリを表示,操作できる機器だ。メインメモリ容量と内蔵ストレージ容量の異なる2モデルをラインナップしており,税込の直販価格は,メインメモリ容量6GB,内蔵ストレージ容量128GBモデルが3万2980円,メインメモリ容量8GB,内蔵ストレージ容量256GBモデルが3万9980円である。
Beam Proは,スマートフォンとほぼ同じサイズのコンパクトな機器だ。6.5インチサイズの液晶ディスプレイと,スマートフォン向けSoC(System-on-a-Chip),内蔵バッテリーを備えていて,内蔵するWi-Fi 6(IEEE 802.11ax)を使ってインターネットに接続する。SoCの具体的な名称は明らかになっていないが,海外での情報によると「Snapdragon 6 Gen 1」となっているので,スペック的にはミドル〜エントリー市場向けスマートフォン並みの性能を有するとみてよさそうだ。
OSとしては,Android 14ベースのカスタムOS「nebulaOS」を採用しており,ゲームを含む一般的なAndroidアプリを使用可能だ。XREAL Air/Air 2シリーズにスマートフォンをつないでできることは,音声通話を除けば,ほぼなんでもできると考えていい。
液晶パネルを備えてはいるが,Beam Proは,単体で使う機器ではなく,XREAL Air/Air 2シリーズをディスプレイとして使う周辺機器だ。Beam ProのUSB Type-Cポートに接続したXREAL Air/Air 2シリーズを顔にかけると,目の前には3D空間上にAndroidアプリやガジェットが浮いた空間が表示されるので,その空間内でアプリを使用する。
アプリケーションは,Beam Proのタッチパネルで操作するほか,Beam Pro自体が,手に持って動かす空中マウス的なコントローラとなっているので,それでも操作できる。Bluetoothで接続したマウスやキーボード,ゲームパッドでも操作可能だ。さらに,6DoFのトラッキング機能とハンドジェスチャーに対応する「XREAL Air 2 Ultra」をBeam Proに接続すれば,手の動きで操作することもできる。
ゲーム画面上の仮想ゲームパッドに,ゲームパッドのボタンやスティック操作を割り当てる機能も備えているので,ゲームパッド非対応のゲームをBeam Proとゲームパッドでプレイすることも可能だ。
さて,ゲームパッド関連以外を除けば,ここまでの機能は既存の周辺機器である「XREAL Beam」とほぼ同じである。Beam Proにおける最大の特徴は,本体背面に約5000万画素センサー搭載カメラを2基備えており,これを使った立体写真や立体動画を撮影できることだ。
複数のアウトカメラを組み合わせて立体写真を撮影できるスマートフォンはあるが,レンズ同士の距離や仕様の制限により,立体感はあまりない。その点,Beam Proは,同じ仕様のカメラ2基を約50mm離して設置しているので,肉眼に近い立体写真や立体動画を撮影できるのが利点というわけだ。
撮影した立体写真・動画を見るには,Beam ProとXREAL Air/Air 2シリーズが必要であるが,臨場感のある写真を楽しめる。ただ,周囲の空間や物体を認識して,OSやアプリの操作に反映する「空間コンピューティング」的な機能は備えていない。
通信機能としては,Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax)とBluetooth 5.2に対応する。ただ,海外では5G対応モデルも発表されているので,今後ラインナップに加わる可能性はあるだろう。
なお,初代XREAL Beamは,PCやNintendo SwitchをUSB Type-Cで接続して,XREAL Air/Air 2シリーズにそれらの映像を出力する機能があった。しかしBeam Proは,その機能がない。PCやスマートフォンの映像をWi-Fi経由でBeam Proに飛ばして,XREAL Air/Air 2シリーズでその映像を見ることは可能だ。
ゲーム用途を想定する場合,SoCの性能的に「あらゆるゲームが快適」というほどのパワーはないのが問題となるだろう。そう考えると,「PS Remote Play」や「Steam Link」といったアプリによるリモートプレイや,「GeForce NOW」「Xbox Cloud Gaming」によるクラウドゲームのプレイに使うのが適切だろうか。
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