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イタリア産サバイバルシム「City 20」はプレイヤーの自由な行動に合わせてくる適応力がウリ。ディレクターのソッソ氏に話を聞いた[TGS2024]
開発は,イタリアのジェノバに拠点を置くUntold Gamesだ。2024年9月23日にはSteamでアーリーアクセス版の配信が始まっており,10月1日まではリリース記念セールを実施している |
本作の舞台は,放射能漏れ事故のせいで秘密裏に隔離され,飢餓状態に置かれている都市“シティ20”だ。プレイヤーは,その都市に住む生存者の一人となって,ゲーム内の環境やNPCが作り出す社会をうまく利用しながら生き延びていく。
サンドボックス型のサバイバルアドベンチャーのはずなのだが,ソッソ氏は開口一番「一応,サバイバルシムというジャンルだけどサバイバル要素は多くありません」と話していた。しかし喉の渇きや空腹,そして相対的な健康値などのパラメータが存在,武器やツールも利用によっては摩耗し,壊れてしまうこともある……。
なお過酷な環境と複数の派閥に分かれた社会の中で生きていくという目的はあっても,直接的なメインストーリーが用意されていないというのが大きな特徴となっている。
登場するNPCたちは,外見的特徴に加えて,欲望やニーズ,日々の生活パターンといった隠しパラメータが存在する。そして社会における何らかの役割も持っており,彼らの依頼をこなしていくことで,報酬を受け取ったり信頼を獲得して有利な展開に持っていったりもできる。
ブースに出展されていたデモ版では,必要な物資を持っている人と取引する展開になったが,このNPCの信頼を勝ち得ると,当初はロックされているインベントリの中身を知ることができるようになっていた。
プレイヤーは,彼らを助けたり,殺したり,何かを盗み出したり,もしくはその生活に干渉するなどさまざまな行動をとれるのだが,その結果予期しない出来事に発展していくこともあるようだ。ソッソ氏は,時に暴力的な行為を行わないと解決できない問題もあり得るのだと話していた。
最初にサバイバル要素は少ないと話していたのは,おそらくは多様なオプションが用意されていないという意味らしく,シティ20内にある自分の畑を耕して作物を得,それを取引や食料として消費するだけのプレイもサポートしていくと続けた。
また今回のプレイでは,戦闘などにも使える木製ハンマーが壊れてしまうというアクシデントがあったが,修理したり,新しい武器を作ったりすることも可能とのこと。また,家のインテリアにこだわるようなシミュレーション性も予定されているという。
現時点では英語のみのサポートとなっている「City 20」だが,プレイヤーのアクションを通して自分だけのストーリーを作っていくというコンセプトが興味深いところ。
Untold Gamesと言えば,10年近くにわたって「It Takes Two」や「CONTROL」などの開発サポートで実力をつけてきたメーカーである。この独特なスタイルで描かれた「City 20」の今後の成長を見守りたいというゲーマーなら,セール中に購入しておくのもいいだろう。
「City 20」公式サイト
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City 20
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