プレイレポート
[プレイレポ]「レベル上げにちょうどいい島」が新作ブラウザゲームとして帰ってきた。魔王討伐のために,勇者が効率よくレベル上げできる環境を構築
なお,本作プロデューサーの大竹健太氏と原作者のKagaya氏に実施したインタビュー記事も掲載しているので,こちらも合わせて見てほしい。
[インタビュー]KONAMIが「レベル上げにちょうどいい島」を新作ブラウザゲームとして再構築。企画立ち上げの経緯をプロデューサーと原作者に聞いた
KONAMIは本日,スマートフォン向けブラウザゲーム「レベル上げにすごくちょうどいい島」をリリースした。本作は,2019年に配信されていた「レベル上げにちょうどいい島」を原作とするダンジョンビルドタイプのゲームだ。本稿では,プロデューサーと原作者に企画立ち上げの経緯を聞いたインタビューをお届けする。
本作は,個人クリエイターのKagaya氏がフリーゲーム投稿サイト「ゲームアツマール」(旧RPGアツマール,現在はサービス終了)にて配信していた,ブラウザゲーム「レベル上げにちょうどいい島」の後継作だ。Kagaya氏協力のもとKONAMIが開発を手がけており,原作より手軽に,かつ長く遊べる要素を追加しているという。またNFTの要素も加えられているが,これはゲームをプレイするうえで必須ではなく,あくまでもオマケ的な要素となっている。
ゲームの舞台となるのは,魔王城近くの島。進行はターン制で,プレイヤーは1ターンごとに「配置」を行い(行わなくてもいい),次に「行動」か「冒険者呼び込み」のいずれかを行ってターンを進めていく。
マップに配置できるユニットは,「フロア」「モンスター」「島民」の3種類だ。フロアは勇者たちを回復・蘇生する宿屋などの「施設フロア」と,ダンジョンなどモンスターを配置して勇者たちに経験値を稼がせる「戦闘フロア」がある。モンスターは,戦闘フロアに配置し勇者たちに倒させることで,経験値を与えられる。そして島民は,施設フロアに配置することにより,勇者たちに獲得経験値上昇などの有利な効果を与える。
プレイヤーが取れる行動は,フロアをランダムに獲得できる「フロア獲得」,戦闘フロアに配置するモンスターを獲得する「モンスター召喚」,施設フロアに配置できる島民を獲得する「島民採用」,新たな行動を獲得できる「行動入手」などさまざま。毎ターン3つの行動がランダムに提示されるのでいずれかを選び,それぞれに定められた行動ポイントを消費して,各種ユニットや新たな行動の入手をする。なお,行動ポイントは毎ターン1ずつ加算されていく(最大10)。
ユニットは,下記のとおり解放の書やレシピを持っているものの中から,いずれか1つをランダムで獲得できる |
行動入手では,3つの新たな行動がランダムに提示されるので,いずれかを選ぶ。新たな行動を増やすということは,ターン開始時に選ばれる行動の分母が増えていくため,目的の行動が出なくなることも |
冒険者呼び込みは,勇者が来島したときのシミュレーションにあたり,現状どれくらい経験値を得られるかを確認できる。経験値がノルマに達しなくともペナルティはなく,行動ポイントの消費もない。したがって,行動ポイントを溜めたいときにも冒険者呼び込みは有効な手段となる。配置しているモンスターや島民のレベルも上がるため,ユニットを鍛える目的でも活用できる。
手持ちのユニットの種類は,モンスターの場合は「研究」,フロアと島民はガチャで「解放の書」や「レシピ」を獲得することにより増やせる。また各ユニットを強化していく要素もある。
ゲームを進めていくと,10ターンごとに勇者たちが島を訪れ,魔王討伐のために経験値稼ぎをする。勇者たちは勝手に動き回ってモンスターを討伐したり,回復したりするので,プレイヤーは見ているだけ。
ノルマ5万EXPに対し,冒険者呼び込みで9万EXP以上を記録したマップ。勇者が来島しても安心して見ていられる
このとき提示されている経験値のノルマを達成できなければ,世界が滅んでゲームオーバーとなり,新たな島の開拓が始まる。このとき,フロアとモンスター,島民は5つずつ継承できる。
経験値のノルマを達成した場合は,見事魔王討伐に成功。次のノルマに向けて引き続き同じ島を10ターン開拓していく。
ターンごとに各ユニットを獲得・強化・配置して,10ターンめの勇者の来島に備える……と聞くと,シミュレーションRPGやストラテジーゲームであるかのような印象を受けるが,実のところ本作のプレイ感はローグライクに近い。それは各ユニットの獲得やプレイヤーの行動選択にランダムな要素が含まれており,プレイの動向を大きく左右しているからである。
また,手持ちユニットを増やしすぎると,そのとき使いたいユニットや行動が思うように出てこなくなる部分は,デッキ構築のローグライクを思わせる。自分の理想とするプレイのためには,手持ちのユニットをある程度絞り込んで洗練させる必要があるのだ。
加えて本作におけるマネタイズは,フロアおよび島民のガチャによるものが中心となる。強化・育成したモンスターをNFTとしてプレイヤー間で出品・購入することも可能だが,上記のとおり基本的にはプレイヤー1人で完結するゲームサイクルなので,まったく利用しなくとも問題なくプレイできる。また本作は決済に仮想通貨などを使わず,会員・銀行口座の登録と本人確認手続きだけで利用できるため,一般的な運営型スマホゲームと同じ感覚でスタートできるのも大きなポイントと言える。
UIの刷新やチュートリアルの追加で,原作「レベル上げにちょうどいい島」からかなり遊びやすくなっている本作。原作ファンはもちろん,一風変わったローグライクを探している人はチェックしてほしい。
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