プレイレポート
[プレイレポ]サイバードと関西テレビ放送が贈る「メビウス・コード」は,バンドメンバーの彼とタイムリープする,やりなおし系恋愛ADV
2024年10月29日に配信された「メビウス・コード」(iOS / Android)は,サイバードと関西テレビ放送がタッグを組んで贈る「+ONE by イケメンシリーズ」の最新作だ。本作はキャラクターデザインを双葉はづき氏,シナリオを松下櫻子氏が担当する,タイムリープをテーマにした恋愛シミュレーションゲームとなっている。
攻略対象となるキャラクターたちは,新進気鋭のバンドメンバー。本稿では,記事執筆時点で配信されている御堂 圭(CV:増田俊樹)と釘宮 翠(CV:柿原徹也)ルートを中心にプレイレポートをお届けする。
なお,4Gamerが独自にキャッチした情報によると,今後シナリオ内ボイスの拡充が予定されているらしい……すでにプレイしている人も楽しみに待とう!
「メビウス・コード」公式サイト
「メビウス・コード」ダウンロードページ
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不思議なコードを弾いたら過去に戻っちゃった?
本作のヒロインは,音楽系の雑誌などにコラムを寄稿するライターだ。大学時代は軽音バンド“Lit”の立ち上げメンバーとしてギターを担当していたが,原因不明の耳鳴り,幻覚,頭痛の症状に悩まされて脱退したという過去を持っている。
現状に満足してはいるものの,心のどこかでギターと,かつてのバンドメンバーへの心残りが拭いきれないヒロイン。
Litがついにメジャーデビューを果たすというときに,今まで見ていた幻覚は未来予知,もしくは過去の映像だと気づき,ヒロインは導かれるままにギターで“メビウス・コード”と呼ばれるコードを弾く。そして気づけば,過去の転換点,大学生時代に戻っていた……というストーリーだ。
メビウスと言えば,裏表なくつながった「メビウスの帯」が有名である。本作のストーリーは一体どこに帰結するのか,ハラハラさせられる部分が多く,読み応えがあった。
恋心無自覚系な幼なじみ
御堂 圭(CV:増田俊樹)
本作においてヒロインの幼馴染みポジションにいるキャラクターは2人。Litのボーカル&ギターを担当する御堂 圭と,同じくLitでベースを担当する三条怜也(CV:土岐隼一)だ。
ストーリーを進めていくと,ヒロインはいろいろなキャラクターから,というかほぼすべてのキャラクターから「君と圭は付き合っているもんだと思ってた」と言われる。そのたびにヒロインは驚いたリアクションをしており,圭もプレイヤーから見ればヒロインへの好意はダダ漏れなのだが,どうやら自覚がない様子。つまりは無自覚×鈍感だ。
怜也は圭の気持ちに気づいている様子 |
ほぼすべてのキャラクターからこれを言われる |
こういった2人は,何か大きなキッカケでもないとお互いの気持ちを自覚しづらいもの。本作でも,Litのメジャーデビュー,そしてタイムリープと,大きな出来事が2人の仲を進展させる。
ひと口に“幼馴染み”といっても,幼馴染みというポジションにあぐらをかいた結果ヒロインを奪われてしまったり,昔から密かにずっと執着し続けていたりなど,さまざまなタイプがいると思う。
例えば怜也は少し本心が分かりづらく,圭とヒロインの仲を見守る素振りを見せながらも,「それは牽制なのか?」と思うような言動もするタイプだ。
一方で圭はヒロインへの想いに自覚はないが,いわゆる“負け組”ではない。少なくともヒロインと恋人同士だと思われている時点で“勝ち”ではある。
幼馴染みと幸せに結ばれる展開が好きな人は,圭のルートがおすすめだ。
隠れ溺愛で音楽のカリスマ
釘宮 翠(CV:柿原徹也)
釘宮 翠は元Litのメンバーで,現在は“Sublime”というバンドのボーカルを担当しているキャラクターだ。卓越した音楽センスと美声を持った天才である。
Sublimeは一切顔出しをしていないが,その抜群の音楽性で人気上昇中の謎めいたバンド。だが,バンドのボーカルを元Litの翠が務めているというのは,一部のファンの間では有名な説のようだ。
ヒロインは,翠がLitを抜けた理由を詳しく知らなかった。しかし,数年ぶりに再会した翠から,Litをアイドル売りするような事務所の方針に従えなかったこと,そしてLit立ち上げメンバーであるヒロインを抜いてデビューさせるという方向性にも納得がいかなかったことを聞かされる。
そう。ヒロインは翠にめちゃくちゃ大事に思われていたのだ(ついでに“恋愛的な”意味でも大事に思われていたが,そのことには気づいていない)。
翠は言葉数が多くはないが,「溺愛気質なのでは?」とうかがえるシーンが何度かあった。しかもタイムリープしてからは吹っ切れて,あからさまになったような気さえする。
塩対応だと思ったら実は溺愛されていた,というギャップが好きな人におすすめなルートだ。
彼と絆を深めると新たなストーリーが解禁
本作は毎日無料でストーリーが5話読めるチケットが配布され,章の途中に各種ミッションが挟まる,というサイバードの「イケメンシリーズ」を知っている人なら馴染み深いシステムとなっている。
ミッションには彼の好感度が必要なものや,衣装が必要なものなどさまざま。アイテムを使用したり,時間経過で回復する体力を使って“リハーサル”を行ったりすれば,ミッションに必要なものは達成できる。
集めた衣装や家具でマイルームを着飾れる |
ライブやリハーサルではキャラクターの仲が上昇 |
ライブやリハーサルに必要なカードはガチャなどで入手可能 |
キャラクターと仲良くなるとフルボイスストーリーなどが読める |
また,好感度には「恋愛度」と「愛情度」が存在する。ストーリー中の選択肢によってこれらの数値が変わり,エンディングも「Always with You」と「My Better Half」の2種類に分岐していく。
本編のストーリーのほかにも,時期によって特別なイベントストーリーが配信されることも。記事執筆時点では“タイムリープが起こらなかったifストーリー”が配信されていた。
まだ本編ストーリーが配信されていないキャラクターのストーリーも楽しめたので,筆者は気になっていた鷹松葉琉(CV:江口拓也)のストーリーを読んできた。本編のストーリーがどのように展開されるのか,期待が膨らむ。
“答え合わせ”のような気持ち良さがあるストーリー
本作のテーマとして,“タイムリープ”が上げられる。
現在配信されている2つの本編ストーリーを読んでみたが,タイムリープする際の展開がまったく違って驚いた。御堂 圭のルートは必要に差し迫った状況だったのに対し,釘宮 翠のルートはかなり落ち着いて理解した状態でのタイムリープだった。ほかのキャラクターのストーリーはどんな導入になるのか,楽しみである。
導入部分はかなり違ったものの,どちらのストーリーも読んでいて“答え合わせをする気持ち良さ”のようなものを感じた。どうして彼はあのときあんな行動をしたのか,あのとき彼はどう思っていたのか,さまざまな経験をした今だからこそ,過去に戻って見えるものがある。ある種,ミステリーものを読んでいるときの感覚に近いかもしれない。
そして余談ではあるが,筆者は学生時代に軽音楽部に所属しており(ちなみにベースギター担当だった),現在はライター業を営んでいる。脱稿後の爽快感,バンドで音を合わせる気持ち良さなど,共感できる部分があり,「分かる!」とうなずきながら本作を楽しんだ。
「メビウス・コード」は,学生から社会人まで楽しめる作品だと思うので,気になった人はぜひダウンロードして遊んでみてほしい。
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(C)CYBIRD (C)関西テレビ
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