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協力プレイが面白すぎる「アノ 117: パックスロマーナ」に,都市建設シムを食わず嫌いしていた私がドハマりした話
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印刷2025/12/29 10:30

プレイレポート

協力プレイが面白すぎる「アノ 117: パックスロマーナ」に,都市建設シムを食わず嫌いしていた私がドハマりした話

 聞いてほしい。とにかく聞いてほしい。「アノ 117: パックスロマーナ」PC / PS5 / Xbox Series X|S)がとんでもなく面白い。

 どれぐらい面白いかというと,ほんの数週間前まで“23時に就寝して子供の弁当作りのために毎朝5時に起きる”規則正しい生活をしていた人間が,“夜20時から朝5時までぶっ続けで島の開拓に没頭する”本能の奴隷に成り下がったほどだ。

 これほどまでに正気を失ったのは「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」以来かもしれない……いや「ディアブロ IV」,いや「バルダーズ・ゲート3」以来かも……結構頻繁に失ってるな。

ナビ役のベンに「大丈夫っすか?」と心配される日々を送っている
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 だが正直に白状しよう。 私はつい最近まで「アノ」のことを知らなかった。パックスロマーナと聞いて,バキバキに割れた腹筋を連想するぐらいにはローマに疎いし,都市建設シミュレーションの経験値はゼロ。むしろ,自分には縁のないジャンルだと食わず嫌いして避けていたぐらいだ。

 ええ,私,アクションゲームしか愛せない人間なんです。それがどういうわけか,気付けばローマ帝国の総督になり,腹筋ではなく内政を鍛え上げていた。

 だからとにかく聞いてほしい。このジャンルへの苦手意識を消し去った“時間泥棒”との出会いを。


知らないなら今から知ってほしい。長寿シリーズ「アノ」という沼


 愛すべき時間泥棒との出会いにそそくさと移りたいところだが,その前に「アノ」がどういったゲームであるかを簡単に触れておきたい。

 「アノ」は25年以上の歴史を持つご長寿シリーズだ。第1作「アノ 1602」が発売されたのは1998年であり,ドイツ市場でその年に最も売れたPCゲームとして一大ムーブメントを巻き起こした。

 そんな本シリーズが,ズーのパブリッシングによって日本デビューを遂げたのは,その少しあとの2000年代初頭。古くからのPCゲーマーであればご存じかと思うが,3作目までは邦題「創世紀」の名でリリースされている。

 その当時は4Gamerに体験版がガンガンアップされていた時代で,「創世紀」も例に漏れずデモ版が配布されていた。ここだけの話だが,今もある。そして遊べる。アップされたのは20年前だわよ? あたしゃびっくりしたよ。

「創世紀1503」
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 どんなゲームかというと,未開拓の島をイチから開発し巨大都市をつくりあげる都市建設シムだ。プレイヤーの手で住居や道路,建物を自由に設置して都市を築いていくわけだが,ただ建物を並べて「わあ,綺麗!」で終わるゲームではない。
 島々を巡る“探検”,複雑な生産ラインを築く“産業”,そして物資を運び合う“貿易”を軸にしたゲーム性が特徴になっている。

 「パンが食べたい」「服がほしい」という人々のニーズにあわせて産業を興し,原材料を採取して加工する。そうして物資と経済の流れを作り上げ,需要と供給の均衡を保ちながら住民らの幸福度を上げていく。
 そのうえで,都市の財政を破綻させることなく運営していかなければならず,遊びこむほどに経営シムとしての奥深さと旨味を味わえるタイトルだ。

「Anno 2205」
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 しかも,ただ自分の島に引きこもっていればいいわけでもなく,自分の島にない資源を求めて海へ出て,ときには他勢力と戦争を繰り広げることも。つまり,「経営者」であり「冒険家」であり「軍人」にもなれるゲームなのだ。

 ちなみに,首が回らないほどの借金を抱えたり,治めるべき都市を失ったりするとゲームオーバーになるが,安定した治世を維持し続けていれば総督としての業務は延々と続く。
 「この建物を建設したら」「人口が100万人に達したら」といったゲーム都合の終了目標はなく,どこで辞めるかはプレイヤー自身が決める形になっている。

 つまり「アノ」は,飽きるまで一生遊べる最高の遊び場ってことだ。

「アノ 1800」
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古代ローマとの出会いは突然に



 「一緒にローマを統治しよう」

 古の時代に流行したプロポーズか? いや違うな,ゲームの誘いだ。

 私が「アノ」と出会ったきっかけ。それはゲーム仲間でもある夫の一言が始まりだった。マルチプレイが大好きな夫は,とにかく周りの人間をゲーム沼に引きずり込みたい性分だ。
 定期的に沼へ誘っては,沈めた相手を置いて次の沼へと飛び込んでいく,そんな奇特な人間である。それが今回は,よりにもよって都市建設シム。なんてこった。

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 誘われた本人に都市計画の経験があるわけではないし,ジャンルに対する知識もゼロだ。そもそも「どうぶつの森」でステキな島をプロデュースできなかった私には,どう転んでも未開の島を劇的ビフォーアフターするセンスはない。

 だが,夫が言うにはセンスがなくても都市は築けるし,数字を見て一喜一憂するだけのゲームではないらしい。“ひたすらに世話焼きをする”ゲーム性だから,私向きのタイトルだとも言う。ほんまか?

 「都市建設シムで世話焼きとは?」と疑問だらけではあったが,妖怪沼落としに言われるがまま,私はコントローラを握ることになった。

2人で遊ぶことになった「アノ 117」の舞台は,パックスロマーナと呼ばれる古代ローマの黄金期。わりかし平和な時代だったそうで,ローマの風呂事情を描いた「テルマエ・ロマエ」もちょうどこの頃が舞台だ
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孤独な作業ゲーかと思いきや,2人で遊ぶ「アノ 117」は退屈 is どこ?


 そもそも,都市建設シムで2人協力プレイってどうやるん?
 その謎はすぐに解けた。そして驚愕した。

 スタート地点は同じ島。財布も資源も住民も共有。これから始まるのは1つの都市を2人で管理する,“二人三脚による開拓”だったのだ。
 どちらかが家を建てれば共有資金が減り,木こりの小屋を建てれば倉庫に木材が増える。各々の行動が都市に影響を与えていくこの開拓は,1つの巨大なキャンバスに2人で同時に筆を入れているような感覚だ。

スタート直後の島にはなにもない。あるのは豊富な資源だけ。上陸直後は頭の中でDASH島のことをずっと考えていた
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 私の画面では,夫が敷いた道路がリアルタイムでニョキニョキと伸びてくるし,夫の画面では私が建てた住宅がポンポンと出現している。「木こりの小屋は森が多いこっち側に作る」と夫が言えば,「住宅はこっちに建てておくね」と私も自然と手が動く。

 どちらかのターンを待つこともなく,指示に従うだけの退屈な作業でもなく,各々が好き勝手に同じ島を開拓していくのだ。

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 住民が増え都市が発展すると,都市レベルに応じて設置できる建物の種類が増えていく。木材小屋から始まり,市場に酒場,漁師小屋にと,生活必需品を生み出す施設がどんどこアンロックされ,追われるようにそれらを島に建てていく。

 建物の向きをいちいちこだわったり,特定の施設が周囲に与える影響をじっくり読み込んだりしてしまう私では,アンロックのスピードに全然追い付けない。

 もっとゆっくりで地味なゲームだと思っていたのに……。いい意味で予想を裏切られた島開拓。退屈する暇が全然ない。

 しかもだ。マルチがゆえに,少し目を離すと資金がマイナスになっていたり,画面外のエリアにいつのまにか巨大な住宅街ができていたりと,意図しないできごとも起こりまくる。すべて思い切りのいい夫の仕業だ。うおおん頭が追い付かない。

気付いたら石鹸工場の予定地をでっかい住宅街にされていた
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 人口が増えてくると,古代ローマでの総督業務はさらにカオスになっていく。するとマルチならではの連携は熱を帯びていき……。

「やばい! 住民が増えすぎて食糧が足りない!」
 
「川沿いが空いてるから私やるわ。パンを作るやで」  

「なんか騒がしくね? わー,マンモス住宅街で火事が起きた!」  

「やばっ消防署建ててないよ! いや時代的にそんなものないか?」

「消火活動ってどうするんだろうね」  

「ホースとかはなさそうだからバケツかなぁ」

「井戸からくんで人力消火ってこと? 一人称視点で見てみるか」

「とにかくそれっぽい施設建てないと! 燃える! 家が燃える!」

 熱を帯びすぎて住宅街が燃えた。連携もとれてなかった。

都市を住民視点で歩き回れるのも「アノ」の魅力だよなと言った夫。眺めていたのは燃える民の家。おいおい
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 ここでふと思い当たる。この感じ,このドタバタ感は「Overcooked!」だ。 厨房で「皿がない!」「肉が焦げた!」と叫び合うあのドタバタクッキングと似てる。めちゃくちゃ騒がしい。それでいてなんか楽しい。

 孤独に数字と睨めっこするだけだと思っていた都市建設シムが,ドタバタ騒がしいチームプレイのゲームに変わった瞬間だった。

 もちろん,互いのプレイヤーが同じ島に居続けなければならないという縛りはないので,ゲーム内別居と言わんばかりにほかの島へと入植する選択肢もある。
 なんなら,セッションの設定を変えてそれぞれが自分の都市を持ち,ライバルとして競うこともできるらしいが,初心者の私には2人で統治するこの気ままなスタイルが合っていたようだ。

 リアルタイムでポコポコと都市が形を成していくさまを眺めているうちに,気づけば「……なんか楽しいかも」と私は呟いていた。

家が燃え,街で病が流行り,海岸では暴動が起きる。安全対策を怠った私たちの都市に休まる暇はない
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パッと見はすごくややこしい。でも,生産チェーンはなんか気持ちいい


 プレイ開始から数時間。都市建設シム未経験の私でも,あることに気づき始める。

 「ただ漫然と施設を置くだけじゃダメじゃね?」

 そのことに気付かせてくれたのは,行き場を失った小麦を抱えた農場からのSOSだった。粉ひき所を建てたのになんでだ……粉ひきのおばちゃんたち,ちゃんと仕事してる? とチラリ確認してみると,原因は「多ければ多いほどいいだろう」と豪快に作った小麦畑のせいだった。こりゃいかん,過剰生産で小麦がさばき切れていない。

粉ひき所1つに対して小麦農場を8つ建てた末路がこれ。一面を小麦畑で埋めてみたかったんだよね……
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 「アノ」をプレイするうえで避けられないのが,生産チェーンの最適化だ。例えば,パンを作りたいとする。それには原材料である小麦を採集する「小麦農場」と,それを小麦粉にする「粉ひき所」,燃料を生産する「炭焼き師」,生地を練って焼き上げる「パン屋」,この4つの施設が必要になる。

 この物資の生産に必要な一連の施設を総じて“生産チェーン”と呼ぶのだが,なんとなく設置するだけではうまく稼働してくれない。
 問題となったパンの生産チェーンの場合,小麦は60秒,小麦粉は30秒,木炭は30秒,パンは60秒……といった具合に,施設ごとに生産を完了するまでの時間が異なるからだ。さーて,ややこしくなってまいりました。

ゲーム的な視点だとパンの生産ややこしいなーという感想に終わるが,これを現実世界に置き換えると「パン1つ届けるのにこれだけの人(施設)の手を経ているのか……」と,しみじみしてしまう
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 このズレを無視して適当に建てると,どうなるか。はりきった生産者が倉庫をパンパンにし,行き場を失った物資を抱えて生産をストップさせてしまう。原料となる物資が届かない場合も同様で,労働者をムダに休ませることになってしまい,効率がよろしくない。

 なので,それぞれの施設が止まることなく,100%に近い効率で稼働するよう施設数を調整してやらねばならないのだ。これは「アノ 117」に限らず,シリーズ共通のセオリーなんだとか。

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 パッと見はものすごくややこしい。初見はほんとに理解できなかった。30秒と60秒なら1:2で,30秒と90秒なら1:3,45秒と60秒は……えーと? 文系の脳みそがショートしそうになる。

 そこで,先人が残してくれた「黄金比のあんちょこ」をカンニングしつつ,配置を試行錯誤する。そして,やっとの思いで最適解にたどり着き,生産ラインが一度も止まることなく美しく流れ始めた瞬間──。

 「……気持ちいい」。脳内で何かが弾けた。

 目の前の“うまくいかない”を解決し,効率よく回り始めた物流を見るのがこれほど快感だとは知らなかった。地味な作業だと敬遠していた数合わせが,攻略しがいのあるパズルへと姿を変えていたのだ。

 うれしいかどうかは人によるだろうが,人口が増えて需要と供給のバランスが崩れたり,同じ物資を使って生産する新たな施設を建てたりするたびに,このパズルは組み直さなければならない。「アノ」ではこれを延々と繰り返していくことになる。

防具の生産チェーンなんかは,何をこじらせたらそうなるん? ってレベルで複雑。突き詰めすぎると疲れるのでどんぶり勘定で施設を建てるときもある
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 私はこの生産と物流のパズルに夢中だった。壊して,直して,整えて。解決しても解決しても終わらない。だから,手が止まらない。気づいたら窓の外が明るかった。

 ふと横を見ると,私に「もう寝なよ」と声をかける優しさを見せることもなく,夫はソファで爆睡していた。裏切り者め。

 “ひたすらに世話焼きをする”ってこういうことか,そう実感できたところでふと気付く。「『アノ』って終わらない最適化を楽しむゲームってこと?」。その事実に気づいたときには,私はもう沼の底にいた。

 おかしいな,誘ってきた人間よりハマってるぞ……。

島に設置できる施設はその時代の生活様式に沿ったものなのだが,1つ衝撃的なものを見つけた。アルビオンの食料生産施設にウナギ小屋があるのだ。 君たちウナギ食べてたの? 急に親近感が湧いた
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無責任な分業スタイル極まる。マルチプレイだからこその楽しみ方


 ゲームがさらに進み,最初の島だけでは資源が賄えなくなってくると,私たちは海を越えて新しい島へと進出した。ここからがマルチプレイの真骨頂だった。

 夫は,今作から本格的に強化された軍事要素にのめり込んでいった。ローマといえば軍団(レギオン)とかなんとかで,ルンルンと兵舎を建てて歩兵や騎兵を編成し始めるし,軍艦も作りまくっている。

 「あそこの島,オリーブが採れるっぽいから行ってくる」 。そう言って出撃する夫の背中に,私はローマの将軍を見た。

傍若無人な軍備強化で我が都市の財政は火の車よ!
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 対する私は軍事要素には手を出さず,生産と物流のパズルに没頭していた。夫は戦争以外はノータッチなので,都市の経済バランスを1人で保たなければならない。突然の“都市ワンオペ状態”だ。忙しい。

 だが,これが意外と悪くない。これまでは各々が好き勝手にいじっていた生産チェーンの管理が一本化され,全権を握れるようになったからだ。在庫管理にも手を出しやすくなった,ということで物資を他国に高値で売りつける「財テク」に精を出し始めてしまう。これがまた楽しい。

タンスの肥やし状態だった物資を船に乗せ,ほかの都市に売りつける
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都市の運営にてんてこまいなのに,上司である皇帝がたびたび茶々を入れてくる。意に反する行動を続けると自領に攻めてくるし,いらん業務を山積みにしてくるし,古代ローマはマジブラック企業
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 軍を率いる夫と,内政に没頭する私。2人はまったく別々のことをしているが,これが見事なWin-Winだったりする。

 私が内政に集中できるのは,夫が外敵を排除してくれるからであり,夫が戦争できるのは私が物資と資金を送り続けているからだ。生産も戦争も貿易も,すべて楽しめるのが「アノ」の魅力ではあるが,1人でこなそうとするとなかなかに忙しい。頭がパンクしてしまう。

 「アノ」はいいゲームだ。しかし,1人ではここまでハマれなかっただろう。お互いがやりたいことだけに精を出せる,この“無責任な分業スタイル”だったからこそ,途中で挫折することなく夢中になれたのだと思う。

新たな属州への扉が開かれてしまった。まっさらな土地で再び生産チェーンのパズルができると思うと,オラ,ワクワクが止まらねぇぞ! でも,まだ行きたくねぇぞ!
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食わず嫌いはもったいない。この島は最高の遊び場だ


 ふと手を止めて,画面をズームしてみる。 そこには古代ローマ人たちの生活があった。パン屋では職人が生地をこね,市場では人々が談笑し,石畳の道路を荷車がガタゴトと音を立てて進んでいく。

 「全部2人で作った都市なんだよなー……」

 効率を突き詰めた先でふと見上げた空の美しさは格別だった……とまではいかないが,ここまでの都市に成長させられたのはなかなか感慨深い。

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 もしあなたが,かつての私のように「都市建設シムは楽しめない」と思っているなら,友人を誘って遊んでみてほしい。あなたが世話焼きで,パズルが好きで,問題解決を面倒くさいと思わないタイプなら,きっと向いている。内政が苦手なら,友人に押し付けて戦争担当になってもいい。

 気の合う友人と一緒なら,古代ローマでの日々は最高にエキサイティングな時間になるはずだ。

 「住宅街で疫病が起きてる!」

 「疫病? ほな,お医者さんがいる施設を……」 

 「疫病ってなんだろ。インフルエンザ?」

 「待て待て待て! なんか軍隊が上陸してるんだけど!」

 「パックスロマーナの時代にはアントニヌスの疫病ってやつが……」

 「解説はええから迎撃して! てか,病院! 市民が! 市民がー!」

 そう,こんな愛すべきドタバタパニックが待っている。

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  • 関連タイトル:

    アノ 117: パックスロマーナ

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