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“走って戻って攻撃して”を繰り返すアクションADV「溯光行 Retrace The Light」のプレイレポート[CJ2024]
プレイヤーは,剣を操る主人公を操作して,廃墟のようなステージを進んでいく。PC用ゲームパッドを使用したときの基本的なアクションは[A]でダッシュ,[X]で攻撃,[LB]で回復アイテム使用といった感じなのだが,本作の大きな特徴となっているのがダッシュだ。
ダッシュはスタミナが続く限り持続でき,軌跡が青く光る。そして,軌跡が残っているうちに[RB]を押すと時間の流れが止まり,主人公だけが軌跡を遡るようにしてダッシュのスタート地点へと戻っていく。この能力が,タイトル名の由来だ。
ステージにはスイッチで動く床や壁が多数用意されているので,そうした仕掛けをダッシュと逆行によってクリアしていく。「スイッチを押すとリフトのような床が一定時間上昇して上の階に行けるが,床とスイッチが離れているため,押してからダッシュしても間に合わない」といった場合は,床からスイッチに向かってダッシュし,押すと同時に時間を逆行して床に戻るといった具合だ。
ダッシュと逆行は,戦闘でも重要になる。本作に登場する敵は,正面からの攻撃に強いものが多く,背後に回り込む必要があるからだ。うまく回り込めれば,一気に攻撃を叩き込める。
説明を聞けば「なるほどねー,分かった」となるのだが,実際にやるとこれがなかなか難しい。まっすぐ逃げていれば,追ってきた敵の背後にダッシュと逆行で回り込むのは簡単なのだが,ステージに開けた場所は少なく,敵も単純には追ってこない。
つまり,今の自分と数秒後の自分をイメージしながらダッシュしなければならないのだが,ただでさえ忙しい戦闘中にそこまで気を回すのはなかなか難しく,逆行しなくても避けられる攻撃にわざわざ当たりに行ってしまうミスが続出した。
ボス敵になると,ダッシュと逆行を駆使しないと避けられない攻撃を繰り出してくるので,わずかな時間で対応策を生み出す発想力も必要だ。こういったところはプレイヤー本人より,近くで見ている人のほうが気づきやすいようで,筆者のプレイ時も,横にいた通訳からたくさんのアドバイスをもらった。
そんな感じで,筆者は何度も倒れながらも,ようやく試遊版のボスを倒したのだが,ほかのプレイヤーの中には「ダッシュして戻って」をハイテンポで繰り返し,常に敵の背後を取るような戦い方をしている人もいた。このレベルになればかなり楽しそうだ。
プレイ終了後,ブースにいたXiaMing Gameの人に話を聞いたところ,ステージのギミックについては,デザイナーの案に対してチームメンバーが意見を出し,ブラッシュアップしていると明かしてくれた。
その成果か,試遊した人からはいい反応をもらっているものの,「ダッシュと逆行」だけではすぐに飽きるだろうとも予想しており,正式リリース時には,さらなる要素の追加を考えているそうだ。
Steamのストアページにある情報では2024年内にリリース予定となっているが,こちらは少し延びて,2025年の上半期にリリースできれば……とのこと。「考えるアクションゲーム」が好みの人は,覚えておいて損はないタイトルになりそうだ。
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溯光行 Retrace The Light
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