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遠藤雅伸氏の研究室でゲームに関する学術調査が実施中。2つの調査項目についてアンケートを実施
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印刷2015/06/24 17:59

業界動向

遠藤雅伸氏の研究室でゲームに関する学術調査が実施中。2つの調査項目についてアンケートを実施

 東京工芸大学で研究室を主催している,「ゼビウス」「ドルアーガの塔」を手がけたゲームクリエイター・遠藤雅伸氏。遠藤雅伸研究室では“新しいゲームデザイン”の指標となるものを探すべく学術調査が実施中だ。
 調査項目は,「人生で最も好きな(記憶に残る)ゲームに関する調査」「ゲームの離脱理由に関する調査」の2つ。平たく言うと,前者は「記憶に残るゲームを作るために何をすればいいのかを探る」,後者は「プレイヤーがゲームをやめてしまう,ゲームデザイン上の原因を特定する」というのが,それぞれの目的である。
 これらの調査項目に基づいて,遠藤雅伸研究室の調査ページでは,広くアンケートが募集されている。結果は日本デジタルゲーム学会にて発表されるほか,一般のファンにも分かりやすい形で公開されるとのことなので,なんらかの形でゲーム業界に貢献したいと考えている人は,積極的にアンケートに答えてみよう。

画像集 No.001のサムネイル画像 / 遠藤雅伸氏の研究室でゲームに関する学術調査が実施中。2つの調査項目についてアンケートを実施

遠藤雅伸研究室調査ページ


調査概要

「ファミリーサーキット」シリーズや「ケルナグール」などの作者で知られる遠藤雅伸氏が主宰する、東京工芸大学遠藤雅伸研究室では、今後の新しいゲームデザインの指標とするために、ユーザー行動に関する2つの学術調査を行っている。

『人生で最も好きな(記憶に残る)ゲームに関する調査』
 日本ではどんなゲームが愛されているのか? その原因を、ゲームをプレイし始めた時期、そのゲームに惹かれた理由、そして今でもプレイしているか? という項目から明らかにする。売上の拡大だけを考えるゲームと対比する、『記憶に残るゲーム』を作るために何をすればいいのか。日本のゲームプレイヤーに響くゲームのエッセンスを浮き彫りにしていく。

『ゲームの離脱理由に関する調査』
 せっかく面白くプレイしていたゲームを、途中でやめてしまう原因は何か? より遊び続けられる、よりゲームをプレイし尽せるために、ゲームデザインが排除すべき問題は何なのか。昨年行なわれた調査で明らかになった「ゲームをやめる要因」を元に、今回は実際にはどのくらいの人が各要因でやめているのかを明らかにする。
 ゲーム研究の世界では「ライフスタイルの変化」がゲームをやめる一番の原因と言われているが、これはゲームデザインを工夫しても取り除くことができない。逆に理不尽なゲームデザインのおかげで諦めなければならない原因が特定できれば、今までのゲームの文法という常識に囚われずに、新しいゲームデザインに挑戦するクリエイターには貴重なデータとなるはずだ。

 調査はネットによるアンケート方式で、遠藤研究室の調査ページより参加できる。端末によって文字化けがある場合は、ChromeなどシフトJISに対応したブラウザを利用してほしい。
 調査結果は日本デジタルゲーム学会にて発表する他、一般の方にも分かりやすい形で公開する予定。日本ゲームは技術主導で作られる洋ゲーとは異なり、ユニークなコンセプト主導で作られる。今回の研究成果は、そんな日本ゲームの新しいゲームデザインに、新たな方向性を模索するクリエイターの応援となるだろう。

遠藤雅伸研究室調査ページ

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