中国政府のゲーム認証プロセスが再開。共産党宣伝部の責任者が発言

　中国のゲーム市場に新たなタイトルを出すためのプロセスが再び再開したようだと，多くの中国メディアが報じている。お伝えしたように，中国でゲームを発売する場合は政府機関の承認手続きを経る必要があり，理由は明らかではないものの，その認可が何か月も下りないという状況が続いていたという（関連記事）。

　2018年12月10日には，ゲームを審査するための新たな倫理委員会が結成されたと報じられた。だが，倫理委員会は中国ですでにサービスが行われているゲームの評価も始めているという報道が続いたことで，新規タイトルの認可にはまだ時間がかかるという見方が広がっていた。

　中国メディアによれば，海南省海口市で開催されたゲーム産業のカンファレンスで12月21日，中国共産党宣伝部の責任者がこの問題に触れ，「以前の申請分についてはすでに審査が終了しており，認可のための作業も迅速に動いている」と述べ，「申請の数が多いために処理には時間がかかる。我々もがんばって作業を進めているので，もう少し辛抱してほしい」と続けたという。
　さらに，オンラインゲームは文化とインターネット技術が高度に融合した産物であり，中国のネット経済の発展を促進させ，文化面において活力を刺激，さらに民衆の精神的，文化的なニーズを満たすのに重要な役割を果たしたと述べ，ゲームの認証に対する積極的な姿勢を見せたとのことだ。

　市場はこの発言に敏感に反応したようで，発言の直後から中国最大のIT企業で，ゲーム産業にも深く関わるTencentの株価は4％上昇している。