「Paradise Lost」のバックストーリーを紹介する最新トレイラー公開。第二次世界大戦が終わらなかったヨーロッパで何が起こったのか

　パブリッシャのAll in! Gamesは，ポーランドのPoly Amorousが開発中の新作「Paradise Lost」の最新トレイラーを公開し，第二次世界大戦が終わらないまま核戦争に発展していくという，本作のバックストーリーを紹介した。

「Paradise Lost」公式サイト

　「Paradise Lost」は，核の冬が続く1980年代のポーランドを舞台に，母が遺した写真の人物を探して，ナチスの核シェルターだった施設に足を踏み入れる12歳の少年，サイモンを主人公とした一人称視点のアドベンチャーゲームだ。レトロな雰囲気の核シェルターでは，謎の女性エヴァに誘われるまま深部に向かい，スラヴ民族の神話にまつわる奇怪な体験に遭遇するという，ホラー要素の強い作品になっている。


　公開されたトレイラーは，そこに至る状況を説明した内容になっている。第二次世界大戦中，ナチスがポーランドやフランスを占領したのちもアメリカが参戦しなかったため，ナチスの手はアフリカに伸び，大陸中央にあったウラニウム資源を獲得して核開発を推進。戦争は，1943年にモスクワを陥落させたものの補給線が伸びきり，膠着状態に入ってしまう。

　しかし，Uボートが大西洋でアメリカの民間船を撃沈するという事件が起きたことにより，アメリカとイギリス，フランス亡命政府，そしてソビエト連邦が手を結び，ナチスに反撃する。東西からの攻撃に耐えられなくなったナチスは，残された領土を守るためにエリート国民を複数の核シェルターに避難させたうえでヨーロッパの大部分に核攻撃を行った。


　ゲームの舞台となる核シェルターでは，ポーランドのレジスタンスが内部の制圧に成功したものの，その事実が外部に知られることなく，そのまま無人に。やがて，核の冬で荒廃した東欧の地では20年が経過し，ゲームのスタート地点となる1980年に至るというわけだ。


　Steamのストアページによれば，リリースは2021年内が予定されており，インタフェースとテキストが日本語に対応するとのこと。現時点ではコンシューマ機への対応などはアナウンスされていないが，開発状況については今後も注目していたい。