「メタルギア」シリーズのコレクションタイトル第2弾
「METAL GEAR SOLID: MASTER COLLECTION Vol.2」(
PC /
PS5 /
Xbox Series X|S /
Switch2 /
Switch)が,本日(2026年8月27日)リリースされた。
本作は,PS3用ソフト
「METAL GEAR SOLID 4 GUNS OF THE PATRIOTS」(2008年リリース。以下,MGS4),PSP用ソフト
「METAL GEAR SOLID PEACE WALKER」※(2010年リリース。以下,PW)の2タイトルに加えて,ゲームボーイカラー用ソフト「METAL GEAR Ghost Babel」(2000年リリース)などのボーナスコンテンツを楽しめる。さらにはMGS4やPWの資料集「デジタルシナリオブック」「デジタルマスターブック」も収録するなど,メタルギアの世界観を存分に味わえるタイトルだ。
※本作に収録されているのは,据え置き型ゲーム機向けのリマスター版となる「METAL GEAR SOLID PEACE WALKER HD EDITION」
シリーズのファンには,初移植となるMGS4を楽しみにしている人も多いだろう。本作では,ソリッド・スネーク最後の戦いを描くストーリーに加えて,潜入技術
「オクトカム」も話題になった。
「オクトカム」とは,本作でスネークが着用するスーツに搭載されている技術のことで,
周囲の環境(色や質感など)を取り込み,カムフラージュする機能を持っている。常に変わり続ける風景に着用者を溶け込ませ,敵の目を欺く優れモノなのだ。
現在のファッション界にも,感熱・感光素材や液晶ディスプレイなど,さまざまなアプローチでデジタル技術を用いたテックウェアが登場しているが,オクトカムは,そんなテックウェアの究極形と言えるかもしれない。
急速な老化によって身体の衰えが目立ち,「オールド・スネーク」とも呼ばれるソリッド・スネークと,最新テックウェアとのミスマッチは,皮肉にも彼の色気や魅力をさらに引き出しているように感じられる。
この記事では,ゲーム中のさまざまな場所でオクトカムにパターンを取り込み,そのなかから気になったデザインをピックアップして,ファッション的な視点でコメントしてみた。同じ柄のカテゴリでも,取り込む場所の違いでデザインの違いが楽しめるので,じっくりとご覧あれ。
目次
ときにはガラリと表情を変える
草地
草地パターンは,多くの人が「カムフラージュ柄」と聞いて真っ先に思い浮かべるアイコン的な存在だろう。抜群の汎用性を誇り,自然豊かなフィールドにしっかりと馴染む。仮に「MGS4」世界のオクトカムユーザー100人に「最も愛用した柄」のアンケートをとれば,間違いなくトップ3入りを果たすだろう。取り込む植物の形状によって,ガラリと表情を変えるパターンも面白いポイントだ。スネークのような渋いルックスには,ありのままの自然を落とし込んだボタニカル柄がよく映える。
素朴で温かな一着に
葉
よく整えられた街の生垣をキャプチャすると,葉のテクスチャがオクトカムに反映される。密集した葉のプリントが,スーツに浮き出る筋肉の盛り上がりをふんわりと隠し,なんとなく素朴で温かい印象を与えてくれる。
個性的で飽きがこない
樹皮
南国風植物の幹に見られる,うろこ状の立体感をしっかりと写し取った,樹皮のテクスチャ。かなり個性的なモチーフだが,スーツのデザインとよく合い,見飽きない魅力を醸し出している。
クセがなく,組み合わせを楽しめる
地表面
オクトカムがキャプチャする環境のなかで,最もシブい部類に入るであろう地表面。砂利や砂混じりの未舗装路に寝そべればサンドベージュ,水分を多く含んだ畑の土に同化するときはダークブラウンと,場所によって色や質感が大きく変わる。クセのない柄なので,さらにオシャレを追求するのであれば,戦闘装具(コマンドベスト)の色を変更してコントラストを作るといいかも。
剥き出しの野性味を醸し出す
荒れた地表面
乾燥し,不規則にひび割れた大地のテクスチャ。それが落とし込まれたスーツは,単なるカムフラージュという機能を飛び越え,剥き出しの野性味すらも感じさせる。スネークが対峙する過酷な環境をリアルに描き出し,一着のウェアを「物語性のあるファッション」へと昇華させているのだ。
ダイナミックだが着こなしやすい
岩肌
大きく粗削りな岩の質感を反映させたダイナミックさが目を引く。自然の柄でありながら,アブストラクト(抽象的)な印象を受けるのが興味深い。「荒れた地表面」と比べてクセが控えめなので,案外多くの人が着こなせる柄かも。
不気味な質感が美しさを引き立てる
泥濘
水場での安全な潜入を支える「泥濘」(でいねい)は,水分を含んだ滑らかな泥の質感がとにかく不気味だ。そして面白いのは,ヒキガエルの皮膚や特撮怪獣のスーツを思わせる異質な表面が,どこかアバンギャルドな色気を醸し出している点。泥臭いステルス機能とモードな美意識との対比が魅力だ。
戦場に似合う退廃美
瓦礫表面
爆撃などで壊された建物の瓦礫を反映したパターン。破壊された人工物のランダムなテクスチャは,複雑な建造物の陰影にうまく体を溶け込ませてくれる。荒々しい戦闘の臨場感と,退廃美が表現されたデザインだ。
自然に着こなせる
コンクリート地
プレーンな壁,格子状の溝が入った壁,長く風雨にさらされて汚れの付いた屋上。キャプチャする場所によって違った風合いを再現するこのテクスチャには,スーツ自体の切り替えや装具のデザインがひときわ映え,自然な着こなしが楽しめる。
ちょいワルなヘビ柄にもなる
石畳
大きめの敷石が並んだ小道に溶け込むようなテクスチャ。それをスーツへ落とし込むと,遠目にはパイソン柄(ヘビ柄)のようにも映り,どこか有機的なニュアンスを醸し出す。とくに柄の露出が多いバックスタイルからは,より一層の「蛇っぽさ」が漂う。エッジを効かせたちょいワルな雰囲気を楽しみたい日に。
背中から漂う力強さ
金属地
車両,プレハブ小屋,店舗の重い扉など,金属が使われている場所は多い。スーツに浮き出る筋肉の曲線と硬い質感が相まって力強さを感じさせ,とりわけバックスタイルを美しく演出する。
オクトカムが最も服らしくなる
布地
廊下に敷かれたラグ,戦場に置かれた木箱へ無造作にかけられた布。生地の風合いをキャプチャしているときが,オクトカムが最も服らしくなる瞬間かもしれない。取り込むものによってガラリと印象を変えるのが「布地」の特徴だが,生地に寄った皺やたわみなども再現され,総じてこなれた着こなしの印象になる。
ワイルドにも上品にも着こなせる
木材表面
キャプチャする木材の加工具合によって,ワイルドにも上品にも印象を変えるデザイン。特に,重厚な木の扉から写し取ったテクスチャは,サバイバルスーツにどことなくノーブルな雰囲気を纏わせる。いっぽう,荒い木材のテクスチャは,ラフなミリタリーファッションとして,街着としても通用しそうだ。
シンプルだが華やか
ガラス面
ガラスの透明感と艶めきを反映させると,スーツの表面はまるでパールのような輝きを湛える。コンクリート地や金属地と同じく,地の美しいデザインを際立たせるシンプルなテクスチャだが,みずみずしさと立体感が,さりげない華やかさを添えている。
オールド・スネークに似合う重厚感
レンガ地
ずっしりとした質感と,規則正しく並んだ長方形の模様は,レンガの建築物特有の重厚感を演出する。朽ちかけたレンガの退廃的な雰囲気は,オールド・スネークの渋い顔と並んでも負けない存在感があり,ネオ・ノワールな美しさも感じられる。
意外なパターンを取り込むと意外な印象に
トタン地
服地のプリントとしてはほとんど使われたことがなさそうな柄だが,カムフラージュの柄としても同じく珍しい。オクトカムに反映させると規則的なストライプ柄になるかと思いきや,イノシシの毛皮のような印象になるのが意外だ。
体を走るラインがポイント
屋根瓦
こちらもトタン地同様,あまり着るものに使われることのない柄である。体の線に沿って湾曲する瓦の溝のラインは元のイメージを感じさせず,大きな爬虫類を思わせる。重厚で神秘的なデザインだ。
固い素材がなぜか暖かさを演出
ブロック材
畑の近くに積まれたブロックの素材は,テラコッタだろうか。スーツの柄にすると,毛足の短いファーやフリース素材などにも見え,ほっこりとした暖かみを感じさせる。コマンドベストの無機質さと相反する質感が,お互いを引き立て合っている。
これはまさしく網タイツ
フェンス面
フェンスの網模様をそのまま写したデザイン,これはまさしく網タイツである。全身網タイツを着こなすスネークを見られるのは,ここだけだろう。さすがスネーク,大柄の網というインパクト大のモチーフに全く負けていない。
メタリックでサイバーな印象
格子面
通風孔のカバーや通路などに使われる格子は,その機能によってデザインもさまざまだ。メタリックな質感はオクトカムにひときわハードなスパイスを効かせ,サイバーな一着を完成させる。
“派手なスネーク”というミスマッチが魅力
タイル地
派手なタイルの部屋に隠れるには,自分自身も同じ派手柄を身に纏うのが一番だ。タイルの幾何学模様は,スーツに落とし込むとかなりゴキゲンな印象になる。私服ではこういった柄の服を一生着ることがなさそうなスネーク。渋い面構えからするとミスマッチだが,今までにない新鮮な一面が見えるので,これはこれで嬉しい。
世の中には,いろんなタイルがあるのだと,改めて認識させられる。
無機質で乾いた質感
カーペット柄
「身にまとうもの」という認識から遠く離れたオフィスのタイルカーペット。服地にはほとんど見られないその荒いテクスチャは,スーツに乾いた質感と無機質なソリッド感を与え,機能美を際立たせる。元のイメージとは裏腹に,オクトカムが持つ「ギア」としての側面を強調する,面白い柄だ。
スネークにはこれがよく似合う
段ボール材
シリーズのファンに「スネークが隠れるものといえば?」と問いかけたなら,真っ先に段ボールを思い浮かべるだろう。それほど,スネークと段ボールは切っても切り離せない関係だ。潜入先に積まれた段ボールをキャプチャした柄は,文字やステッカー部分も再現されていて楽しい。茶系の色も相まって,古びたレザーにも似た風合いを味わえる。
サビや汚れを着こなす
ドラム缶
MGS4では,段ボールだけでなくドラム缶をかぶったまま行動できるが,ドラム缶のパターンを取り込むと,サビや土汚れをしっかり反映した柄になる。「ドラム缶の中に入る」のではなく,「ドラム缶に同化する」という隠れかたは,改めて考えるとシュールである。
無骨で立体的なボーダー
シャッター
店舗などのシャッタースラットを取り込むと,無骨で立体的なボーダー柄がそのままスーツに現れる。内部に肉厚なクッションを入れて平行のうねを作った,パデッドライダースを思わせるデザインである。
ハイセンスでインパクト抜群
タイヤ
タイヤのトレッド(溝)パターンを忠実に再現した柄で,タイヤをそのまま着たような見た目はインパクト大。ステルス性,デザイン,遊び心,すべてが揃ったハイセンスなデザインだ。