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携帯型ゲームPCと組み合わせるのに最適な外付けGPUボックス「ONEXGPU」のクラウドファンディングがスタート
スタートから96時間限定の最も安価なプランでは,599ドル(約8万8400円,税および送料別)で注文できる。
2023年11月30日10:30頃追記:初出時,Oculinkを独自規格と記載していましたが,正しくはPCI-SIGによる規格でした。お詫びして訂正いたします。
ONEXGPUは,AMDのノートPC向けGPU「Radeon RX 7600M XT」を内蔵する外付けGPUボックスである。一般的な外付けGPUボックスは,グラフィックスカードを内蔵できるようにするため,かなり大きな筐体サイズを必要としていたが,ONEXGPUはノートPC向けGPUを内蔵しているので,約188(W)×106(D)×16(H)mmとコンパクトなのが見どころだ。
GPUであるRadeon RX 7600M XT自体は,ミドルクラス市場向けなので,最新世代のGPUとしては高性能というほどではない。とはいえ,携帯型ゲームPCで一般的なSoC(System-on-a-Chip)「Ryzen 7 7840U」の内蔵GPUに比べれば,圧倒的に高性能であるのは間違いない。
ONE-NETBOOKが示した指標では,3Dグラフィックスベンチマーク「3DMark」の「Time Spy」で総合スコアを比較した場合,Ryzen 7 7840Uが「3454」であるのに対して,Radeon RX 7600M XTは3倍をやや超える「10542」に達するそうだ。
特徴のひとつであるM.2スロットは,PCIe 3.0相当となっている。USB4が最大40Gbps(※接続ケーブルのスペックに依る),OculinkはPCIe 4.0 x4相当なので,実行最大転送速度は約63Gbpsとなる。これらのインタフェースでGPUにデータ転送をしながらSSDに対して読み書きを行った場合,どちらかの速度が低下しないのかという点は疑問が残る。とはいえ,なにかとストレージ容量で悩まされることの多い携帯型ゲームPCにとって,外付けGPUボックスにM.2 SSDを組み込めるというのは,好意的に評価していい点だろう。
インタフェース類も豊富で,PCとの接続に用いるUSB4(USB Type-C形状)やOculinkを除いても,DisplayPort 2.0出力×2,HDMI 2.1出力×2,USB 3.2 Type-A×2,RJ45(有線LAN)×1などを備える。外付けディスプレイやキーボード,マウス,有線LANなどをONEXGPU側につないでおけば,自宅ではデスクトップPC的に使い,外出時は本体だけを身軽に持ち出して使うといった使い分けがしやすくなるはずだ。
携帯型ゲームPCの機動性を損なう面もあるので,誰にでもお勧めという製品ではないものの,市販の外付けGPUボックスにグラフィックスカードを組み合わせるのに比べれば,コンパクトかつ安価なのもポイントだ。その点に魅力を感じる人なら,導入する価値のある製品かもしれない。
IndiegogoのONEXGPUプロジェクトページ(英語)
ONE-NETBOOK 日本語公式Webサイト
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