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「魔界戦記ディスガイア7」発表会レポート。シリーズ最多の汎用キャラや武器技の復活,新システムなど最新の情報が公開に
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印刷2022/08/23 15:33

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「魔界戦記ディスガイア7」発表会レポート。シリーズ最多の汎用キャラや武器技の復活,新システムなど最新の情報が公開に

画像集#018のサムネイル/「魔界戦記ディスガイア7」発表会レポート。シリーズ最多の汎用キャラや武器技の復活,新システムなど最新の情報が公開に
 日本一ソフトウェアは,「魔界戦記ディスガイア」シリーズの最新作となる「魔界戦記ディスガイア7」(PS5/PS4/Switch)のメディア発表会を,2022年8月5日に都内で行った。
 発表会では,発売日が2023年1月26日となることが明かされたほか,世界観や新システムなど最新作の情報なども公開されたので,その内容をお伝えしていこう。

 発表会は,2023年に20周年を迎えるロングシリーズとなったディスガイアシリーズについて,日本一ソフトウェアの前代表取締役社長である新川宗平氏の振り返りから始まった。
 新川氏によれば,ディスガイアシリーズの「常識を破壊していく」という特徴は,当時すでにいくつかあった名作SRPGとは違う独自性を出し,ディスガイアというブランドをどのように確立するかを考えた結果で,ここから,レベル9999や億越えのダメージといったアイディアに至ったという。

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 また,ユニットの移動をダイナミックにする「持ち上げ&投げ」や,1つのアイテムを強化し続けられる「アイテム界」,ゲーム中のルールを変えてしまう「暗黒会議」といった要素も,SRPGの常識を壊して導入されていった要素だ。この3つは,ナンバリングが7となった本シリーズの中で,ずっと変わらず続いており,“The ディスガイア”な要素であるという。

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 そんな掟破りのディスガイアシリーズは,その独自性で突き進んだ結果,昨年の時点で全世界累計出荷本数が500万本を突破。国内でも累計出荷本数は220万本を突破するという実績を残している。

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 累計出荷本数の数字を見て気になった人もいると思われるが,本シリーズは国内よりも海外での出荷本数が多い。新川氏によると,初代「魔界戦記ディスガイア」の販売本数は国内,海外(北米)でほぼ同数の13〜4万本だったが,シリーズを重ねていくにつれ,海外市場の割合が大きくなっていったそうだ。現在では海外の売れ行きは日本の3〜4倍にまでなっているという。
 もともと,魔界戦記ディスガイアは日本国内に向けて,メタなネタも盛り込んだタイトルであり,海外で販売しても売れないと考えていたと新川氏。しかし,実際は海外でも笑いのツボは同じであり,予想外にヒットしたと当時を振り返っていた。このあたりの話は,シリーズ15周年で実施したインタビューでも語ってもらっているので,そちらも参照してほしい。

 続いてはシリーズごとの特徴について振り返った。本シリーズはタイトルごとに独自要素が存在するほか,キャラクターやストーリーを一新しているため,どのタイトルからプレイしてもそれぞれ違ったディスガイアが楽しめるという。
 また,それによって長期シリーズでありがちな「シリーズの途中からは遊びにくい」「最初から遊ばないと十分に楽しめないのでは?」といった懸念も払拭してきたことで,少しずつ累計販売本数を伸ばしてこられたとも話していた。

シリーズごとに異なるシステムが追加され,どこから遊んでも新鮮なディスガイアを楽しめる
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現行機で遊べるディスガイアシリーズ。この画像だと“Refine”と4〜6しか遊べなさそうだが,Steam版も加えると,3以外のナンバリングタイトルはプレイできる
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 最後は「ディスガイア魂」ということで,「チャレンジ精神」「サービス精神」というふたつの言葉を挙げ,新川氏がディスガイアシリーズに対する思いを語った。

 魔界戦記ディスガイアが出る前のこと。その前身とも言えるSRPG「ラ・ピュセル 光の聖女伝説」が思っていたよりも売れず,新川氏は自信をなくしていたという。当時の日本一ソフトウェアには制作ラインが1本しかなく,年に1本ゲームを作ってそこに会社の命運をかけるという状況だった。
 しかし,ラ・ピュセルの結果を受けて次に作るゲームを考えても,何が売れるのか分からなかったそうだ。そこで新川氏は,「ダメだったら会社が潰れる。最後になるかもしれないから,自分たちの好きなものを詰め込もう」と,ゲームデザイン担当のプログラマーとグラフィックスのディレクターの3人で話し,何をやっても許されるだろうということで舞台を魔界に,主人公を悪魔に設定したという。
 そうして,それぞれが面白いと思ったことを持ち寄って合わせた結果生まれたのが,魔界戦記ディスガイアだった。

 発売前はあまり期待はしていなかったというが,発売後に口コミで売れ行きが伸び,発売1か月ほどで13万本の販売本数を達成。海外でも同様に売れ行きを伸ばし,それ以降,シリーズを続けてこられたという。
 新川氏は,面白いと思うものはほかの会社がやらないようなことでもチャレンジしていこうという熱量が,シリーズをここまで継続できるようになった原動力だろうと話し,今後もこれらの精神――“ディスガイア魂”を忘れずにシリーズを続けていくことを,メディアに向けて力強く話した。


シリーズ初となる和風の魔界を舞台に

新システムで新たな常識破壊!


 新川氏によるシリーズの振り返りが終わると,魔界戦記ディスガイア7のディレクターを務める美濃羽俊介氏が呼び込まれ,そのまま新作の情報発表へと移った。

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 まずは今作の世界観について,シリーズ初となる和風の魔界であることが明かされた。美濃羽氏によると,前作・前々作が複数の魔界に跨る物語だったので,今回は原点に戻る意味でも,ひとつの魔界を掘り下げる形にしたという。そして,とある汎用キャラクターの設定にあった「魔界で悪魔なのに武士道を守っている侍」という部分が,和風の世界観を採用するきっかけになったと話していた。
 今作では,はぐれ武士の主人公とオタク少女のヒロインが活躍するということで,今までとは一味違った物語が楽しめそうだ。

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 次は,今作ならではの新システム「弩デカ魔ックス」が紹介された。弩デカ魔ックスを使うと,キャラクターが巨大化し,ステージの外側に配置される。そして,ステージ全体に攻撃できるようになり,さらにそこに存在するだけで,ステージ全体に固有の効果が発生するという。

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 続いては,新要素「アイテム転生」だ。これは「アイテム界」の次に取り組む,今までで一番時間がかかるやりこみ要素を目指して作られているという。

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 アイテム転生は,個々のアイテムが持つ特性を引き継いで別のアイテムに転生するというシステムで,例えば「食べられる」という特性を持ったガムやアメをアイテム転生させて剣にすると「食べられる」剣が作成できるという。
 転生を繰り返すことによって自分だけのアイテムが作成できるため,どう考えてもやり始めたら抜け出せなくなるやりこみ要素になりそうだ。

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 次は「武器技」の復活について。装備した武器によって使える武器技は,前作で廃止されたが,プレイヤーから多くの復活希望の声が寄せられていたとのこと。
 そこで,今作では再び使えるようになったが,ただ復活するだけでなく,先のアイテム転生を活用すれば,例えば槍を剣に転生させて,槍の武器技が使える剣を作るなんてことも可能になった。もちろん,さまざまな武器への転生を繰り返していけば,最終的にはすべての武器技が使える剣になる。

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 今作では,シリーズ最多の汎用キャラクターが登場することも発表された。こちらも,武器技と同様に前作からの改善点という意味合いも含んでいるようで,汎用キャラクターの数は45体(前作の2倍以上)となっている。

 前作の特徴のひとつに自動戦闘システムが存在したが,今作では発展した形で実装されている。
 新しい自動戦闘は,「魔ソリン」と呼ばれるリソースを消費して行う。魔ソリンはターンごとに消費するため,いかにその量を減らし,少ないターン数で戦闘を終えられるかを工夫する必要がある。
 その工夫のポイントとなるのが,前作から引き続き導入される「魔心エディット」だ。これは,キャラクターにAIを設定して「どんなときに,だれに,なにをする」かを決めておくシステムとなっている。

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 前作の魔心エディットは,適当に設定して放置しておくだけで,勝手にレベルが上げられるほど便利になっていた。
 美濃羽氏は,ディスガイアシリーズはレベリングやキャラクターの強化を効率化していく過程を楽しむゲームであると認識しており,本作では自動戦闘でも,効率化の工夫が必要になると説明していた。

 また,この自動戦闘はスキップ制になっており,例えば魔ソリンを3消費してクリアした場合,以降の周回では,魔ソリンを30消費すれば,すぐに10回クリアしたことになる。これにより,ゲームを放置しておく必要はなくなったという。

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 最後は,シリーズ初のオンラインAI対戦機能の実装が紹介された。
 本シリーズでは,対戦機能は過去に1度PSPで存在したが,今作で久しぶりに登場する。魔心エディットを利用したオンラインAI対戦となり,パーティ編成が画一化しないような工夫(お題や条件などを利用した縛り)もあるようだ。
 美濃羽氏によると,参加賞も用意されているので,やりこまなくても参加したほうがお得とのこと。

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 すべての紹介が終わると,新川氏は「ディスガイア7はディスガイアシリーズ20周年となり,新しい世代のスタッフたちががんばって看板タイトルを作り上げてくれたことを嬉しく思っております。ディスガイア7ならではの遊びをたくさん要素として詰めていますので,ぜひ手にとって遊んでいただければと思います。ご期待ください」と語った。美濃羽氏は「ファンからディスガイアのディレクターになったので,ディスガイア魂を受け継いだ“僕が思う最高に面白いディスガイア”を作ろうと思っています。よろしくお願いします」と力強く挨拶をして,発表会を締めくくった。

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 以降は,発表会後に行われた質疑応答の模様を掲載していく。システムに関わる部分なども多く回答されているので,チェックしてみてほしい。

Q.PC版の発売の予定はあるのか。
A.現段階では,まだ予定はない。

Q.難度について,前作がSRPGに慣れていない人やスマホゲームに親しんでいる人向けだった印象だが,その結果,やや簡単に感じられた。「7」の難度調整はどのように行っているのか。
A.今作の難度調整は「5に戻す」という明確な基準がある。メインストーリーは,レベリングなどをしない場合は工夫が必要になる。レベリングすれば楽にクリアできるという調整で作っている。

Q.ステータスやレベル,ダメージなどの数字は,前作で桁数が増えたが,今作ではどうなるのか。
A.前作ではそれまでより桁を4つ上げたダメージやレベルになっていたが,それは前作の特徴として,今作には引き継いでいない。今作での最高レベルは9999になっている。

Q.弩デカ魔ックス用の成長要素やカスタマイズ要素が知りたい。
A.成長要素としては。鍛えていくと攻撃の威力が上がっていく。攻撃範囲は最初から上限値のため上昇しない。

Q.弩デカ魔ックスは敵側も使用するのか?
A.敵側も使用する。弩デカ魔ックスはマップ全体に影響を及ぼすほか,敵味方の両方が使用すると,巨大キャラクター同士による戦いも発生する。

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Q.アイテム転生は,食べられるという特性が紹介されたが,それ以外での例が知りたい。
A.基本的には,その武器が持っている特性はすべて引き継がれる。杖装備時に魔法の射程が伸びたり,拳装備時に反撃回数が増えるといった,これまで明記されていたなかった効果が特性として表示されるので,転生時はそれらが付与される。

Q.武器技は,過去シリーズでは装備した武器によってウェポンマスタリーが上がり,それに関連して習得する形がったが,それは今作でも同様?
A.ウェポンマスタリーの仕組みは今作でもある。それとは別に,アイテム転生を使えばウェポンマスタリーと関係なく武器技を引き継いで使える。

Q.アイテム転生で武器種を変えられるが,性能はどのように引き継がれるのか。例えば拳の場合,依存ステータスはATKとSPDだが,これを剣に転生させると転生後の能力はどうなるのか。
A.拳で上げたステータスを引き継いで,ATKとSPDが上がった剣になる。

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Q.自動周回について,前作では魔心エディットを使って設定した後,攻略可能なマップに出撃させて放置するというサイクルになっていた。今作ではこれがどのように変わるのか。
A.想定している動きとしては,アイテムを転生させるためにアイテム界に潜り,そこで魔ソリンを手に入れる。その魔ソリンを使って通常ステージをオート戦闘およびスキップでクリアし,アイテムを集め,再びアイテム界へ行く,といった流れ。魔ソリンは,魔ソリンを使わずにステージを攻略することで常に手に入る。

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Q.今作の主人公とヒロインについてもう少し詳しく知りたい。
A.主人公は,はぐれ武士の「フジ」。フジは金にうるさい貧乏武士で,いろいろあくどい手を使ってお金儲けをしようとする。ヒロインは。オタク少女の「ピリリカ」。平和な魔界の出身者で,「愛」が好きな金持ち。その金でフジを雇い,いろいろなことをやらせようとする。

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Q.ストーリーの演出は,これまで通り2Dの立ち絵を使った形になるのか。それとも3Dモデルを利用するのか。
A.原田たけひとさんの絵が,シリーズのウリの部分でもあるので,今回は2Dが主体。

Q.世界観が和風だが,サウンドも和を散りばめたものになる?
A.サウンドも全体的に和をテーマにしている。演歌も入っている(新川氏が言うだけ言ってみたところ,本当に入ったそうだ)。

Q.世界観や音楽以外に,ゲーム内で和をイメージした点は?
A.今作の舞台は日本をモチーフにしている日ノ本魔界であり,日本の観光名所をオマージュした場所やエピソードなどが存在する。
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