惑星Xの宇宙人が地球侵略を開始。Futuremark Games Studioが新作タイトル「Unstoppable Gorg」の制作を発表。迫真のティザームービーも公開

　地球に危機が迫る！　アメリカ大統領は，1951年に発見された惑星Xから空飛ぶ円盤の大軍が地球に向かっていることを明らかにした。惑星Xは，海王星よりさらに遠い軌道を回る惑星であり，そこに住む冷酷で無情な種族，Gorgが地球侵略を開始したのだ。
　地球は一致団結してこの危機に立ち向かうべく，月や火星，さらに木星の軌道上に防衛施設を構築した。世界のリーダーであるアメリカ大統領は，「Gorgの行為に対する我々の答えは1つしかなく，それは戦争だ」と語った。


　……うすうす感づいている人もいるかもしれないが，以上は事実ではなくゲームの話だ。ベンチマークソフト「3DMark」シリーズでおなじみのフィンランドのデベロッパ，Futuremarkが設立したFuturemark Games Studioの新作は，謎の異星人Gorgの侵略に勇敢に立ち向かう地球の姿を描く「Unstoppable Gorg」というわけだ。宇宙を舞台にしたオンラインFPS「Shattered Horizon」の制作で知られるが，今回は監修およびパブリッシングを担当するようで，開発はドイツ，ケルンに本拠を置くHeadup Gamesが行っている。
　対応機種はPCとXbox 360，そしてiPadとなっており，Xbox 360版はXbox LIVE アーケードで配信される予定だ。発売時期や価格などは，現在のところ発表されていない。

　リリースによれば，Unstoppable Gorgはタワーディフェンスタイプのゲームで，プレイヤーは火星や木星の惑星軌道上に置かれた防衛拠点を移動しながら，Gorgの波状攻撃をしのぎ，地球を守るとある。どちらかといえば，カジュアルなゲームになりそうだ。

　同時にティザームービーが公開されているのだが，ご覧のように，実写のモノクロフィルムを編集したもので，インゲームらしきシーンはほんのチラッと出てくる程度。大仰すぎるナレーションが面白いが，FuturemarkのDirector of DefenseであるJaakko Haapasalo氏は，Unstoppable GorgはクラシカルなSF映画に影響を受けており，空飛ぶ円盤やゴム人形のような宇宙人，実直なヒーローが登場するものになるという。


　それにしてもHaapasalo氏の肩書きであるDirector of Defense（防衛司令官）ってどういう意味？　と思った人もいそうだが，このUnstoppable Gorgのリリースは，いつものような電子メールではなく，驚いたことにエアメールで4Gamer編集部に送られてきたのだ。封を切ると，昔の電報を模した紙と，円盤の大軍を写したやや不明瞭な写真が入っているだけで，日付は1954年7月19日。ムービーも含めて，どう考えても凝りすぎ感でいっぱい。リリースもそんな調子で，ゲームの説明が書かれたくだりに「プロバガンダ」という見出しがついていたりするので，なかなか油断できない。
　いずれにしろ，謎の宇宙人Gorg同様，今のところあまり正体のはっきりしないUnstoppable Gorgだが，Futuremark Games Studioは2011年8月にケルンで開催されるゲームイベント，Gamescomで続報を発表するとしているので，気になる人はお楽しみに。