レビュー
BioWare渾身の,シングルプレイ専用RPG
Dragon Age: Origins
» BioWareのオリジナルRPG最新作,「Dragon Age: Origins」のレビュー記事を掲載した。本作は,ふんだん過ぎるほどふんだんに用意されたムービーや会話などにより,王道的なRPGの面白さを実現した作品である。画面が覆い尽くされるほどの血しぶきや,ラブロマンス,さらには複雑な社会問題も裏のテーマとした大人向けの作品であり,辞書を片手にじっくりとやり込む気概のある硬派なRPGファンを自称するなら,必ず遊んでほしい一作だ。そんなDragon Ageに,ライターの奥谷海人氏が挑む。
RPGの大御所が贈る壮大なダークファンタジー
「Mass Effect 2」や「Star Wars: The Old Republic」などで知られるカナダの雄,BioWareは,RPGファンなら知らない者はいないであろう実力派デベロッパである。日本でもセガから発売されていた,「Baldur's Gate」(バルダーズ・ゲート)シリーズを筆頭に,テーブルトークRPG「Dungeons & Dragons」をライセンスした数々の作品を制作し,1990年代後半から2000年代前半のRPGジャンルを大いに盛りあげたメーカーの一つでもある。
今回紹介する「Dragon Age: Origins」(以下,Dragon Age)は,彼らの傑作の一つである「Baldur's Gate II: Shadows of Amn」の“精神的後継作”として位置づけられており,少し遊べば,これがBaldur's Gateや「Neverwinter Nights」の香りがプンプンする,洋物RPGファンにはたまらないタイプのゲームであることが分かるはずだ。
もっとも,Dragon AgeはDungeons & Dragonsのルールセットは使用しておらず,BioWareが6年もの期間をかけて制作した完全にオリジナルな作品となっている。
このDragon Ageに対する筆者なりの評価ポイントをまず挙げておくとすれば,昔からのファンを喜ばせる約束事を継承しながらも,どれだけ新しいアイデアや工夫を取り込んでいるかということに尽きるだろう。
Dragon Ageは,BioWare自身が「ダークファンタジー・エピック」と定義した作品だ。エピックについては「壮大な物語」という意味だが,気になるのは“ダークファンタジー”のほう。調べてみると,ダークファンタジーとは「ホラーや超自然の要素を盛り込んだジャンル」となっており,剣や魔法の登場する“ハイファンタジー”とは別物とされている。
分かりやすく例えると,トールキンの「指輪物語」がハイファンタジーで,ラヴクラフトの「クトゥルフの呼び声」がダークファンタジーというわけだが,指輪物語にもホラーや超自然の要素があるし,このあたりの厳密な分類ははっきりしない。感覚的には,ハイファンタジーの中でも「おどろおどろしい世界感」を持つものがダークファンタジーという,サブジャンル的な意味合いに近いだろう。
剣と魔法にあふれたDragon Ageだが,ホラー的な要素も確かに混じっており,ストーリーが勧善懲悪に固定されているわけでもないことから,ダークファンタジーと呼んで間違いなさそうだ。流血量も半端ではなく,ウォリアー系のキャラクターなら,ネズミやスパイダーを倒しただけでも,戦闘直後には頭のてっぺんから爪先まで血みどろ。会話シーンに切り替わると,美しい女性キャラクターが顔中に返り血を浴びながら平然と話している,といったシュールな光景が見られる。
そのようなバイオレンスシーンがあるため,このDragon Ageは「M」レーティングソフト(17歳以上対象)に指定されている。
ストーリーが進行していくと仲間と恋愛関係になり,性別,種族に関わらず多くのキャラクターと一夜を共にするという選択肢が現れたりするし,さらには差別や宗教などの問題にも(明示的にではないものの)取り組んでおり,全体的に大人向けの表現やコンテンツが多いゲームになっている。
初陣の前に敵の急襲に遭い,家族皆殺しのうえに城まで奪われてしまうというオープニングがヒューマン・ウォリアーの物語 |
こちらはメイジのストーリーで,メイジの塔から逃げ出したい友人と,メイジのリーダー達との駆け引きに翻弄されてしまう |
フィールドはオープンエンドではなく,部屋や階層ごとに分かれている。ただ,マップの広さや奥行きがよく感じられるデザインだ |
HUDはシンプルにまとめられていて使いやすい。操作や情報入手も容易で,さすがRPGの名門BioWareらしく,手抜かりがない |
恐ろしいほど作り込まれたDragon Ageの世界感
Dragon Ageのストーリーは,さすがBioWareだけあって信じがたいほど良く練り込まれている。おそらくアメリカ人でも一度や二度プレイしただけでは,その全容を理解することはできないだろう。
物語を簡単に説明するのは難しいが,舞台となるのはケイラン(Cailan)王の治世にあるフェレルデン(Fereldon)という封建国家。地獄の軍隊であるダークスポーン(Darkspawn)が地上に出ようとするときに起きる,ブライト(Blight)という現象が活発になりつつある。
“封建国家”ということから分かるように,フェレルデンには王家の下にさまざまな領主が割拠しており,ヒューマン・ノーブルでプレイした場合,主人公の属するクースランド(Cousland)家ほか,ライバルであるハウウィ(Howe)家,レッドクリフ城主のイーモン(Eamon)家などがいる。また,ケイラン王には父の代から王を補佐するローゲイン(Loghein)という参謀がおり,ローゲインはその娘アノラ(Anora)をケイラン王に嫁がせることで,その権勢を拡大させている。
フェレルデン西部の山岳地帯の地下都市にはドワーフ達が住み,その生活基盤である地下坑道のために,はるか昔からダークスポーンとの戦いに明け暮れてきた。一般的には,ドワーフ達が地上世界へ出て行くことはないが,商人の中には交易が目的で地下生活から離れるものもあり,彼らはサーフェイサー(Surfacer)と呼ばれている。
フェレルデンの先住民であるにも関わらず,エルフがつい最近までヒューマンに奴隷化されていたという背景はなかなかユニークで,城で這いつくばって床を磨いていたり,首都デニリム(Denirim)ではスラム街に押し込められていたりと,かなり踏んだり蹴ったりの役どころになっている。エルフには,ヒューマンの支配を嫌って人里に近寄らず,南部の森林地帯を放浪するデイリッシュ・エルフという亜種がいる。
このほか,ヒューマンの社会も複雑で,メーカーという神を信奉するチャントラーという宗教組織がフェレルデン全土に勢力を広げ,テンプラーという自衛団がチャントラーの護衛を務めている。フェレルデンのほぼ中央部に位置するカレンハド湖の東岸にはヒューマンを中心とするメイジ達が塔を建てて住んでいるが,その魔力の守護役もテンプラーが担っている。メイジにも対する勢力が存在し,人の命を弄ぶスペルを操るブラッド・メイジが,追われる少数派ながら存在しているのだ。
さらに,忘れてならないのがグレイ・ワーデン(Grey Warden)という一団の存在だ。このワーデンは,あらゆる人種や国家の束縛も受けることのない独立した騎士団で,ダークスポーンを討伐できる稀有の能力を持つことから,この世界では非常に敬われている存在だ。ゲームでの会話を聞いていると,マップの外に位置するワイスハウプト(Weisshaupt)とには千人規模で存在するらしいが,フェレルデンには数えるほどしか配置されておらず,それがもとでダークスポーンの侵攻を許してしまうことになる。
こんな風に,Dragon Ageの世界を延々と説明できないこともないが,もうこのへんで止めておこう。物語の中心となるのはゲームの序盤,ケイラン王の能力に疑問を持ったローゲインが王を裏切ったため,ダークスポーンの足音迫るフェレルダンを二分する市民戦争の混沌に陥ってしまったというところだ。
そのため,プレイヤーは後述するどのキャラクターを選択しても,結果的にはドワーフ,デイリッシュ・エルフ,メイジ,そしてイーモン家(ヒューマン)という4勢力の援助を受け,王位を狙うローゲインの暴走を阻止したうえで,さらにダークスポーンのボスであるアーチデーモン(ドラゴンの形状をした悪神)を退治するというのが目的となる。
プレイヤーは,その過程でさまざまなクエストをこなし,自分のキャラクターを育てていくのである。
会話をうまくチョイスしてキャラクターの育成を存分に堪能
Dragon Age:“Origins”というタイトルからも分かるように,おそらくシリーズ化されるであろう作品の第一弾として,このゲームではプレイヤーキャラクターの“オリジン”が語られている。オリジンというのは,アメコミなどでは欠かせないキャラクターデベロップメントの手法で,具体的には,例えば「なぜピーター・パーカーがスパイダーマンになり,そのことでどんな心の葛藤が起きているのか」ということを,スタート直後に説明するものである。
Dragon Ageでは,プレイヤーはキャラクターとしてヒューマン,エルフ,ドワーフの3種族のさらに職業や性別,出身階層で細分化された総勢16種類から一つを選ぶことができ,ゲームには彼らのオリジンにまつわる,六つの異なる物語が用意されている。
フェレルデンを統合し,グレイ・ワーデンの一員としてダークスポーンと決戦するというメインクエストの基本部分は同じだが,ゲーム開始直後の数時間は,それぞれの背景に合わせたオリジンストーリーをこなしながら,自分のキャラクターを育成していくわけだ。筆者は一度ヒューマン・ウォリアーでゲームを終わらせ,現在はエルフ・メイジをプレイ中だが,どのキャラクターを選んだかでNPCの接し方や会話内容などが異なるのが,このゲームのすさまじい部分である。
プレイヤーは,旅の途中で遭遇する10人程度の仲間達と行動を共にするが,パーティメンバーはプレイヤーキャラクターを入れて4人までに限られており,交換したい場合はキャンプに戻ったりする必要がある。キャラクタークラスのアーキタイプは,ウォリアー,メイジ,ローグの三つであり,何人かの仲間達の個性がどうしても重複してしまうのだが,どのキャラクターを使うかはプレイヤーのお好み次第だ。
クエストによっては特定のキャラクターを使用しなければらなないものの,BioWareのほかの作品同様,未使用のキャラクターもプレイヤーキャラクターの成長に合わせてレベルアップしていくので,同じメンバーしか使用できないような状態には陥らない。
会話は,Mass Effectシリーズのようなダイアル式ではなく,画面下部に並んだ複数の候補から,自分のキャラクターにふさわしいと思われるものを選んでいくという古典的なシステムが,意図的に採用されているようだ。注意しておきたいのは,会話の選択によってはプレイヤーに対するNPCやパーティメンバーの印象が変ってしまうことがあること。
会話の進み方によっては,サブクエストを受けられなくなる場合もあり,その積み重ねがクライマックスへの道のりをどんどんと変化させていく。どう選んでも,とりあえずゲームを終了させることは可能なはずだが,個人的には,なるべく自分のキャラクターらしい言動を貫きたい。
とくにパーティメンバーとの関係を友好に保たなければ,意識や目的の違いから途中で抜け出したり,突然プレイヤーに襲い掛かってくるような事態にもなる。ウォリアー/テンプラーのアリスタイア(Alistair)とメイジ/シェイプシフターのモリガン(Morrigan)の意見は相反する場合が多く,それぞれのキャラクターをハッピーにさせておくのはなかなか難しい。筆者の場合,ローグ/アサシンのゼルヴァン(Zervan)とは友好関係にあり,「おまえ,ハンサムだよな」とか目をウルウルされながら迫られるようなヤバい状態になったと思いきや,その次のシーンでは突然離反されて暗殺されそうになるというもっとヤバい結末を迎えた。その直前のセーブポイントへ戻ってもそれを回避することができなかったので,おそらく,ここまでのゲームの流れの中で,そういう状況がコツコツと積み上げられていたのだろう。
Dragon Ageの進行が,音声による会話に頼り過ぎているのは,ノンイングリッシュスピーカーにとって大きな問題だろう。相当なレベルの英語力がなければ,どの会話文が自分にとって最良のチョイスなのか把握するのは難しい。何も選択せずにいることで,画面上部に会話内容が表示されるのだが,不親切なことに最後の部分だけしか分からず,わざわざあとでジャーナルを開けて会話の流れを読み直すという,RPGとしてはちょっと幻滅する作業を強いられる。
実際,人生の半分近くをアメリカで過ごしている筆者でも,音がこもって聞き取りにくいセリフや,流れがよく分からない会話などがあった。適当に会話を選択して進めていくだけでは,このゲームの奥行きの半分も味わえないので,英語の苦手なRPGファンにとっては本当に難度が高い。
お望みなら,カメラを目一杯引いた俯瞰視点でプレイできる。大人数での戦闘や狭いダンジョンでは,画像のようなNeverWinter Nights風の視点が使いやすいと思う |
左と同じシーンをクローズアップすれば,まったく異なるゲームに見えるからすごい。赤いリングが敵。青は操作不可能な味方。黄色が操作可能なパーティメンバー |
会話はオーソドックスな選択方式。しばらく待っていると画面上部に相手のフレーズが一部分表示されるが,それ以上はジャーナルを見る必要がある |
ゲームでは描き切れないのか,世界の歴史や文化,マイナーキャラクターの紹介などが,Codexと呼ばれる文書の断片に書かれている。拾い集めて学ぼう |
オーソドックスなRPGながらタクティカルなバトルが楽しい
戦闘シーンでは,キャラクターの背中にカメラを持ってくることで,近頃の3Dゲームのような雰囲気を堪能できるが,カメラを引き,すべてのパーティメンバーをフレーム内に収めながら戦うという,いささか古典的なアングルでプレイする頻度も高い。この場合,グラフィックスはNeverWinter Nights風,もしくは「Star Wars: Knight of the Old Republic」シリーズを思わせるものになる。
BioWareらしく,戦闘システムは非常にタクティカルで,戦いの最中にSpaceキー(デフォルトで。以下同)を押してポーズをかけ,キャラクターにコマンドを与えることができる。これまで学んだ攻撃スキルやスペルは,画面左下のスロットに登録できるので,それぞれのキャラクターの持ち味を発揮させるのも簡単だ。戦闘をいったんフリーズし,アリスタイアをタンクとして前面に押し出し,モリガンに敵のリーダーを釘づけにする“Corn of Ice”を使わせ,ウィン(Wynne)には後方からプレイヤーキャラクターのヒーリングを行わせる……といった命令を下してから,再びSpaceキーを押してポーズを解除し,戦闘を続けるという流れだ。
これに加え,「Tactic」というオプションを使えば,それぞれのキャラクターの能力に合わせた攻撃方法やスペル,ポーションの利用といった一連の動作を事前登録しておける。理解するのが少々難しいのだが,必ず設定しておきたいオプションで,これにより例えば,「三人の敵に囲まれた場合は,エリア魔法を使う」とか,「ヘルス値が25%以下になればポーションを飲む」などといった動作が,プレイヤーの指示を待つことなく自動的に行われるのだ。
Tacticはとても便利だが,ポーションを自動使用させているうち,いつの間にか底をついていたり,キャラクターのスタミナやマナの回復スピードなどの状態によっては,これらの動作をうまくつなげられなかったりすることもあるので,注意が必要。
アイテムの入手もけっこうクセモノで,フェレルデンの世界に散らばるベンダーは基本的に在庫が有限で,一度購入したポーションなどの必需品が再ストックされることもない。そのため,ポーション,トラップ,爆弾,薬品といったアイテムは自分で材料を集めて制作することになるのだ。このへん,割とシビアな仕様になっている。もっとも,例えばデイリッシュ・エルフのベンダーはヘルスポーションの材料となる“Elfroot”を無制限に持っているなどの特産品があり,そのような特産品の入手場所をメモしてプレイすれば,アイテム不足に陥ることはまずないだろう。
ゲームシステムに関しては,BioWareの持ち味が良く生かされた,洗練されたものだという印象を受ける。筆者のウォリアーがせまり来る敵を一手に引き受けている間,二人のメイジが事前登録しておいたスリープ/ナイトメアのコンボやらファイアーボールなどの大型スペルを次々に繰り出し,ブリザードによって引き起こされたモヤが晴れると,10体近くいたはずの敵のアーチャーやメイジが殲滅されているなど,ほかのRPGではめったに味わえないシーンが堪能できる。まるで,ファンタジー小説の中のヒーローになったかのような気分だ。
ストーリーの柱となる,四つの勢力に協力要請するクエストは,それぞれが大きな山場になっており,非常に達成感があるものだった。
またクライマックスの直前,一人一人のキャラクターが別れの言葉を述べていくところなどは,感動的であると同時にワクワクさせてくれる場面であり,個人的にはMass Effectシリーズ以上に満足感を覚えた。移動中の世間話からも,各キャラクターの個性がよく見られ,「このキャラと連れ立って旅すると,どんな会話を交わすのだろうか」ということをつい試したくなる。
斬新なアイデアに乏しく,
言語によるハードルの高さが目立つ
ストーリーへの異常なほどこだわりや,会話で光るキャラクターの個性など,BioWareが得意とする部分での完成度の高さは素晴らしい。
とはいえ,ではDragon AgeがBioWareの一連の傑作RPG群を越えたかと聞かれると,いささか悩ましい。もちろん,「越えたか越えないか」という問題はファンにとって重要ではないだろうが,コンシューマ機を考慮してデザインされた操作性やメニューの使い勝手には,簡略化されすぎた部分があり,Mass Effectシリーズで見せてくれたようなような,ゲームデザインに関する新しいアイデアがあまりないのは残念だ。
物語は確かに壮大で,このレベルに達するRPGはそうないだろうが,フェレルデン世界をライブに見せるためにカットシーンを多用し過ぎている感じもする。例えば「このNPCとの会話で,わざわざクローズアップする必要があるのか」という部分がいくつかあり,ストーリーのスムースな進行を妨げているようだ。
また,BioWareほどのベテラン開発チームであっても,完全なオリジナル作品を作るのは難しいらしく,音楽やムービーは映画「ロード・オブ・ザ・リング」のような雰囲気を受けるし,物語の展開は以前筆者が読んだ,あるファンタジー小説とよく似ていたりする。中盤の高揚感とは対照的に,なんとも尻すぼみな最後は,続編や拡張パックを考えてのことだろうか。
また,細かいようだが,Dungeons & Dragonsの“Knock”スペルのような鍵を開けるスキルが存在せず,戦闘ではあまり使い勝手のよくないローグを,ロックピック能力を持つ唯一のクラスであるというだけの理由で,常に連れて旅するか,あとあと,ローグと一緒にモンスターのいなくなった場所へ舞い戻り,宝箱を開けて回るといった,面倒くさい作業が避けられない。
つまり,クラスや有効なスペル/スキルのバラエティが少なく,また,必要なクラスがいない場合に補えるようにも設計されていないわけで,本作のルールセットはもう少し成熟させる必要があるかもしれない。
BioWare作品は「Jade Empire」以外すべてプレイし,Dragon Ageも終了までの60時間,ぶっ続けでプレイした筆者だが,その「愛」の反動か,最後に辛口評価になってしまったのはお許し願いたい。ただ,英語のハードルは高く,しかもストーリーテリングの大半を会話に頼っている本作だけに,現時点で無責任にオススメするのは躊躇してしまう。
交わされる会話を聞き取り,さらにはジャーナルや拾い集めたCodexの内容をすべて読み漁るという「硬派洋モノRPGファン」でもなければ,Dragon Age: Originsを骨の髄までしゃぶり尽くすのは容易ではなさそうだ。「RPGの王道たる本作を,できるだけ多くの人に遊んでほしい。しかし,完全に日本語化されない限りは気軽に勧められない」。そんな歯がゆさをお伝えして,レビューを終わりたい。
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