プレイレポート
「RAGNAROK Online 2」わくわくプロンテラ観光記。韓国第2次CBTで,3Dグラフィックスで再現されたRO世界を旅してみた
「RAGNAROK Online 2: Legend of the Second」公式サイト(韓国語)
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キャラクターメイキング,できはまずまず?
また製作系のサブクラスとしてシェフ/アルケミスト/ブラックスミス/アーティザンの4クラスが用意されていた。アルケミストとブラックスミスは前作と同じく,それぞれ薬学と鍛冶を担当し,シェフは能力値がアップする食事を,アーティザンはライトアーマーやローブ,アクセサリといった衣類系の製作を担当するクラスとなる。
プレイヤーは前述の戦闘用のメインクラスと,製作系のサブクラスを1つずつ選び,性別と外見を決めればキャラクターメイキングは終了となる。キャラクターの外見などについては,以下にムービーを掲載しているので,そちらを参照してほしい。個人的な感想をいわせていただければ,2004年の発表当時のデザインと比べると,随分とあか抜けたとというか,今風の外見になったような気がする。あくまで比較の問題であって,こと本作に限っていえば,これで日本のプレイヤーが納得するかは,微妙なラインのような気もするが。
いざプロンテラを目指し出発
キャラクターメイキングが終わり,キャラクターがフィールドに降り立つと,目の前には「!」マークのついたNPCが待っているというお約束の展開からゲームはスタートする。NPCから発行されるクエストを順にこなしていくことで,ゲームの基本――移動方法や戦闘,アイテムの拾い方,採取のやり方などを学べるというチュートリアルの始まりだ。といっても,近年の3DグラフィックスのMMORPGとしては一般的な操作方法なので,ほかのMMORPGをプレイしているなら,別段迷うところもないだろう。
ユーザーインタフェースも,WoW準拠の標準的なもので,特筆すべきところはとくにない。経験値バーは画面下部に表示されており,左の緑色がメインクラス,右の茶色がサブクラスを表している。受けたクエストは画面の右側にクエストログが表示され,進行中のクエストが一目で分かる。クエストの詳細を表示させれば,対象となるモンスターがどこにいるのかがミニマップに表示される親切仕様だ。またクエストを持っているNPCもミニマップと全体マップに表示され,このあたりはストレスフリーなMMORPGという最近の流行がしっかりと取り入れられている。
さてチュートリアルがひととおり終わったところで,筆者は前作プレイヤーなら馴染み深いであろう,RO世界の首都プロンテラを目指してみることにした。本来ならば近隣に用意されたクエストを順にこなしつつ,順当にレベルアップしていく段階だと思うが,何せ表示される文字が韓国語なのでよく分からない。全体マップを見てみると,プロンテラはスタート地点からそう遠くないようなので,すっとばして首都見学としゃれこもう,という目論みだ。
ズンズン街道を進んでいくと,見覚えのあるモンスターが次々と登場してくるのが面白い。スタート地点にいるポリンはもちろん,ファブルやロッカ,ルナティック,ホネット,チョンチョン,そして盜蟲などなど。前作の序盤で出会うモンスターが3Dになった姿を目にできるのは,前作プレイヤーにはやはり嬉しい体験だ。
ファブルとでっかいファブル |
あっちではねているのはレアポップのヴォーカルさん |
こういった前作へのリスペクトは,今回のβテストのあちこちで感じることができ,好印象を受けた。例えば,前作プレイヤーなら必ずお世話になるカプラ嬢は本作でも健在で,倉庫管理から都市間移動まで,プレイヤーへのさまざまなサービスを提供してくれる。
またカードシステムも復活して,モンスターが落とすカードをコレクションする楽しみも増えている。さらに同じカードでもブロンズ/シルバー/ゴールドとレアリティがあって,上位のカードほど効果が高いなど,進化している部分もあるようだ。
セーブポイントを記録してくれるカプラ嬢。冒険中に死亡したり,蝶の羽を使ったりした際,プレイヤーが戻される街を記録してくれる。そのほか基本的なアイテムも販売しているようだ |
一番お世話になるはずの倉庫カプラ嬢。こちらは筆者の知るかぎり,プロンテラにしかいらっしゃらないようだった。倉庫の枠も意外に狭く,どうやらカプラ組合も不況の煽りをくらっている? |
あのシステムは今
レベルの上昇によって得られるものは,HP/SPの上昇とスキルポイント,そして装備アイテムに設けられたレベル制限の開放だ。能力値を上げる方法は,前述のカードシステムを利用するか,後述のカラーシステム,能力値を一時的に上昇させる消費アイテムのみ。シェフの作った食品アイテムなどが,これに該当する。アコライトの定番スキルであるブレッシングなどは,能力値を上げる効果はなくなり,最大HPが引き上げられるに止まっているようだ。
スキルはについては前作同様,スキルツリー方式がとられている。インタフェースも分かりやすく,2次職のスキルも一緒に表示されているので,前作プレイヤーなら迷うことはなさそうだ。ちなみに2次職への転職は25レベルから行え,前作同様2つの進路(アコライトならプリーストとモンクなど)へと派生していく。
前作なら,ソードマンの道を志したプレイヤーが必ず憧れたペコペコ騎乗は,今作ではいわゆる騎乗システムとして,全プレイヤーに開放されている。騎乗はレベル15を満たすことで開放され,プロンテラ北門傍にいるNPCからアイテムとして購入するだけで,誰でも利用できた。
騎乗システムは基本的に移動速度を上げてくれるのみで戦闘補助などはなし,15レベルで移動速度120%,20レベルで140%,25レベルで160%のペコペコが利用できた。またペコペコ系列のほかにも,虎系列の騎乗動物がラインナップされていた。いずれにせよ戦闘や採取を行うためには,騎乗動物から降りなければならず,ナイトやクルセイダーのような騎乗戦闘は無理なようだ。
前作ROの特徴といえば,豊富な頭装備によるキャラクターの外見カスタマイズで,3Dグラフィックスになった本作では,この点も強化されている。頭装備だけでなく,装備アイテムのグラフィックスが(あたりまえだが)全身に反映されるようになっていて,またメインクラスとサブクラスにそれぞれ別に衣装を装備することも可能なようだ。
さらにテーマ衣装というのもあって,これは装備と関係なく,キャラクターの外見を変更するもののようである。今回はテスト終了時直前のイベントで配布されただけだったが,今後どのようにシステムに組み込まれるのか,ちょっと楽しみである。
アコライトの衣装 |
テーマ衣装「悪魔」 |
テーマ衣装「パジャマ」 |
プレイスタイルを反映する「カラーシステム」
具体的にいえば,これはNPCが発行するクエストとは別に用意された,いつでも挑戦できるクエストのようなもので,クリアすることでタイトル(称号)などを得ることができる。ただし挑戦するためにカラーポイントと呼ばれるものが必要で,このカラーポイントは別のカラークエストをクリアすることで獲得できる(最初のクエストは0ポイントで受けられる)。カラーポイントのほかにも,レベルによる制限や,前提となるカラークエストなどもあるようで,おそらくすべてのカラーを達成するのは難しそうな気配だ。
カラークエストを達成して得られるタイトルには,さまざまな能力値上昇効果があるので,ステータスポイントの廃止によって減ってしまったキャラクターの個性を,このカラーシステムが補っている,のかもしれない。
あれがプロンテラの灯だ!
と,そんな説明をしているうちにワープポイントも超え,赤ネーム=アクティブ(agrro)なモンスターがだんだんと増えてきた。マップを見ればプロンテラはもう間近。全然レベルを上げていないので,基本逃げ回る戦術で旅路を急ぐ。途中盗蟲の大群に襲われながらも,命からがら逃げ延びた先になにやら城門が。見えた! あれがプロンテラの灯だ。
さっそく飛び込むと,ご覧の光景だ。おお,懐かしのプロンテラよ,私は帰ってきた。といっても,接続したチャンネルが悪かったためか,ほかのプレイヤーはおらず,ちょっと寂しい気分ではある。
街に入って最初に出会ったのがこいつ。まだ居たのか…… |
市井のブラックスミスさん。ホルグレンもどこかに居るかと探したが見つからず |
思えば前作RO1でアルベルタに生まれた筆者が,どれだけ苦労してプロンテラに辿り着いたか。あの当時に比べれば全然楽な道のりだったが,それでも感慨はひとしおである。そういえば,今回のCBTではアルベルタもちゃんと実装されているとのこと。よし次の機会があれば,今度はアルベルタを目指してみるとしよう。それにはちゃんとクエストをやりなおして,レベルもあげないとね。
プレイフィールは良好。でも……
さて短かった今回のテストプレイにおいて,もっとも大きな収穫は,文中でも述べたとおり,前作へのリスペクトが端々から感じられたことだ。2004年当時,作り直される前のRO2が,ほぼ名前を借りただけの別ゲーだったことを考えると,筆者のような前作プレイヤーからすれば,ようやく“2”らしくなってきたな,というのが偽らざる感想である。
プレイフィールだって悪くない。サウンドも良好だ。少なくとも前作プレイヤーならば,風景を見て回るだけでそれなりに楽しめることは間違いないだろう。だがそれだけでいいのかといえば……個人的には少々もの足りない。これがROの名を冠してさえいなければ,素直に良作として紹介できるのだが。
長い開発期間を経て,ようやく陽の目を見ようとしている本作。思い出補正というなかれ。これだけ待ったのだから,普通のMMORPGになりました,では納得いかない。日本に来る頃には,よりブラッシュアップされた内容になっていることを,ただ期待するばかりである。
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