「GeForce 537.34 Driver」リリース。「Lies of P」対応とRTX 40における「Starfield」の性能向上が見どころだ

　米国時間2023年9月12日，NVIDIAは，公式最新版グラフィックスドライバ「GeForce 537.34 Driver」をリリースした。WHQL（Windows Hardware Quality Labs，ウィクル）通過版となる本バージョンは，9月19日に発売予定の新作アクションRPG「Lies of P」と，対戦格闘ゲーム「Mortal Kombat 1」に対応したドライバだ。

　NVIDIAによると，どちらのタイトルもNVIDIA独自の超解像技術「DLSS 2」に対応しており，GeForce RTXシリーズならば，高解像度で高フレームレートの映像を表示できるとのことだ。たとえば，Lies of Pを4K解像度，グラフィックス品質を最高に引き上げたベンチマークテストで，GeForce RTX 40シリーズは，DLSS 2の利用により最大1.9倍のフレームレートが得られたという。

　そのほかに，「Starfield」において，GeForce RTX 40シリーズで「Resizable BAR」を有効化するプロファイルの更新が行われるそうだ。プロファイルはGeForce 537.17 Driver以降のドライバを導入しているGeForceユーザーならば米国時間12日からオンラインによる自動で更新が行われるという。
　GeForce 537.17 Driverは一般向けに公開されているドライバではないので，実質的にはGeForce 537.34 DriverをインストールしたGeForce RTX 40シリーズユーザーがアップデートの対象と理解していいだろう。

　Resizable BARの有効化により，GeForce RTX 40シリーズではStarfieldの性能が最大5％向上するとのこと。StarfieldをプレイしているGeForce RTX 40シリーズユーザーは，GeForce 537.34 Driverをインストールするとともに，自分のPCでResizable BARが利用できているか確かめておくといいだろう。

　そのほかには，G-SYNC Compatible Displaysにディスプレイ6機種が追加されたり，GeForce Experienceの最適化に5タイトルが追加されたりしている。ちなみに，G-SYNC Compatible Displaysに追加された製品には，9月6日に発表されたアイ・オー・データ機器の180Hz表示対応液晶ディスプレイ「LCD-GDQ271JA」が含まれていた。

　ドライバのアップデートは自己責任となる点を理解してもらったうえで，すぐにでも入手したい人は，以下に示したリンクかGeForce Experienceを利用してほしい。

→Windows 11・64bit版Windows 10用GeForce 537.34 Driver（644.31 MB）
https://www.nvidia.co.jp/download/driverResults.aspx/211640/jp

→ノートPC向けのWindows 11・64bit版Windows 10用GeForce 537.34 Driver（644.31 MB）
https://www.nvidia.co.jp/download/driverResults.aspx/211672/jp


●GeForce 537.34 Driverの対応製品

• デスクトップPC向けGeForce RTX 40シリーズ
• デスクトップPC向けGeForce RTX 30シリーズ
• デスクトップPC向けGeForce RTX 20シリーズ
• デスクトップPC向けGeForce GTX 16シリーズ
• デスクトップPC向けGeForce GTX 10シリーズ
• NVIDIA TITAN RTX
• NVIDIA TITAN V
• NVIDIA TITAN Xp
• NVIDIA TITAN Xシリーズ
• デスクトップPC向けGeForce GTX 10シリーズ
• デスクトップPC向けGeForce GTX TITAN X
• デスクトップPC向けGeForce GTX 900〜700シリーズ
• ノートPC向けGeForce RTX 40シリーズ
• ノートPC向けGeForce RTX 30シリーズ
• ノートPC向けGeForce RTX 20シリーズ
• ノートPC向けGeForce GTX 16シリーズ
• ノートPC向けGeForce GTX 10シリーズ
• ノートPC向けGeForce 900M〜800Mシリーズ
• ノートPC向けGeForce MX 500シリーズ
• ノートPC向けGeForce MX 400シリーズ
• ノートPC向けGeForce MX 300シリーズ
• ノートPC向けGeForce MX 200〜110シリーズ

●GeForce 537.34 Driverが統合するソフト

• GeForce Experience：3.27.0.112
• HD Audio Driver：1.3.40.14
• PhysX System Software：9.21.0713
• NVIDIA RTX Desktop Manager：記載なし
• CUDA：12.2
• NVIDIA Control Panel（DCH）：8.1.964.0

●GeForce 537.34 Driverの新要素

• Lies of P，Mortal Kombat 1に対応
• StarfieldでResizable BARを有効化するプロファイルの更新を実施
• G-SYNC Compatible Displaysに6機種を追加。G-SYNC Compatible Displaysの詳細は公式Webページを参照

●GeForce 537.34 Driverで解決した問題

• Microsoft StoreおよびXbox Game Pass版Starfield向けにプロファイルをアップデート
• GeForce Experienceのオーバーレイ表示を有効にすると「Counter-Strike: Global Offensive」がブラックスクリーンになることのあった問題

●GeForce 537.34 Driverにおける既知の不具合

• Maxwell世代のGPUにおいて，「Halo Infinite」の描画性能が大幅に低下することがある
• 本ドライバでメモリ使用量が大きいクリエイター向けアプリの安定性に関する問題を修正したが，その修正の影響でポストプロダクションアプリ「DaVinci Resolve」の性能低下が確認されている。この問題は今後のドライバで対応する予定とのこと