レビュー
「Microsoft Laser Mouse 6000」ファーストインプレッション
■残念ながら現状では読み取りに問題あり
今回筆者は「Fatal1ty Pad」(FatPad)「sUrface 1030」「Thunder9 BK1:(Smooth)」「QPAD Gamer LowSense」「Razer eXactMat」といったマウスパッドに加え,木製の机でもテストを行ったが,組み合わせによっては,FPSで視点が思いも寄らぬ方向を向いてしまうようなこともあった。
いずれにせよ,どのマウスパッド(+机)でも,左右にマウスをずっと振り続けていると問題は頻発する。振り返る動作を頻繁に行うFPSプレイヤーにとって,これは看過できない。
例えば「Counter-Strike」では,相手が投げたフラッシュグレネードを避けようとしたときに,操作したつもりの位置に視点が移動せず,まともに食らってしまったりした。また「Quake 4」では,移動速度を加速させるテクニックの「アクセルジャンプ」(ジャンプと同時にマウスを左右に振る動作)をするときなどにも障害となる。
感覚的には,初期の光学センサー搭載マウスに近い印象だ。
逆にいえば,シビアな動作が要求されない,一般的なWindows操作などなら,ポインタの精度を高めるチェックボックスをオンにすることで,ほぼ問題なく利用できることになるわけだ。また,以前お伝えしているように,ホイールはかなりいい感じで操作できる。これらは,認識しておいて損はないだろう。
■サイドボタンの使い勝手も今一つ
ドライバの機能に目を向けると,バインドできるキーが少ないのと,詳細な感度調整機能がない(Windows標準に似たスライド式の設定機能のみ)のは,他社製品と比べて物足りなく感じた。
また,MSLM6000では,ドライバ標準で,デスクトップの一部を拡大できる「拡大鏡」という機能が用意されており,(右利き設定時に)右サイドボタンに割り当てられている。この状態で,ゲームのオプションで右サイドボタンに何かキーをバンドルしても,拡大鏡が優先されてしまうのだ。正直,ゲーマー向けマウスの標準設定としては疑問符が付く。
以上,駆け足で説明してきたが,現時点でMSLM6000に過度な期待はしないほうがよさそうだ。今回紹介した問題が,ドライバレベルでどの程度解決するのかは何ともいえないが,少なくとも,ドライバがバージョンアップするまでは待ったほうがいい。
同時にMicrosoftには,発売に向けて何らかの手を打ってほしいと思う。すでに海外では発売されている以上,海外ゲーマーからのフィードバックはあったはず。製品の改善を期待して待ちたい。(Crize)
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