広告企画
Text by Chun
韓国のSONOVが開発し,11月13日からゴンゾロッソによるサービスが開始されたファンタジーMMORPG「シャイヤ」。日本でのサービス開始以前から,韓国をはじめ中国,ベトナムなどでサービスが行われており,「1500人対1500人」まで可能といわれる大規模PvPを軸として,多人数での大型モンスターの攻略なども楽しめるタイトルになっている。また,「18歳以上推奨」と,プレイヤーの対象年齢が高い点が目に付くのも気になるところではないだろうか。
ここでは,シャイヤの重要なポイントである大規模PvPの仕様を中心に,どのあたりが18歳以上推奨の理由となっているのか,PvP以外にはどんな要素があるのかなどを紹介していきたいと思う。
PvPを主な軸として謳っているシャイヤの世界には,4種族が存在する。この世界は,ヒューマンとエルフによる「光の同盟」と,デスイーターとヴァイルによる「怒りの連合」という二つの勢力によって2分されている。ただし,この二つの勢力は,それぞれの敵側勢力に統治されたエリアには侵入することはできず,PvPの舞台となるのは,あくまで両勢力がぶつかる国境地帯のみとなっている。詳しくは後述するが,この国境地帯に三つのレベル帯に分かれたPvPエリアが用意されている。
プレイヤーは最初にキャラクターを作成するときに,光の同盟か怒りの連合かを選択することになる。いったんどちらかを選ぶと,全キャラクターを削除するまで他陣営のキャラは作成できないので,注意しよう。
まずは,それぞれの陣営でどのようなキャラクターを作れるのかを紹介しておこう。
ヒューマンよりもやや華奢なイメージのエルフ。敏捷性が高く,また精神面の高さも特出すべき点で,その敏捷性を生かしたレンジャーやアーチャーといったクラス,また精神面の能力の高さを生かしたメイジといったクラスを選択できる。レンジャーは素早さを生かせる軽量な武器を主に使用する。アーチャーはその名のとおり,弓を使う遠隔攻撃を主とした戦法が得意なクラス。近接攻撃も可能だが,防御力が低いのであまり向いていない。メイジは攻撃魔法を得意とするクラス。足止めのできる魔法から,範囲魔法までさまざまな魔法を使いこなす。
どちらの勢力も,種族やクラスの名前こそ違いはするが,同種のクラスが存在する。基本的には,似たクラスなら種族による差はないと思ってよい。種族の人気による人数的な偏りは見られるかもしれないが,戦場での不公平感を感じるものではないようだ。
また,光の同盟側のフィールドは比較的明るく,緑の生い茂るイメージであるのに対し,怒りの連合側のフィールドはやや殺伐としたイメージが漂っている。登場するモンスターも異なり(怒り方面のほうがややエロい),それぞれの雰囲気を大事にしていることが分かる。
このような両勢力で戦いを繰り広げることがシャイヤのメインコンテンツとなっているわけだが,シャイヤをほかのMMORPGとは異なるものにしている点として,「難易度システム」が挙げられる。この難易度システムは,「EASY」「NORMAL」「HARD」「ULTIMATE」の4種類で構成され,ゲーム中の難易度と作成できるキャラクターの強さを規定するものとなっている。
プレイヤーが最初に選択できる難易度はEASYとNORMALだ。EASYは,レベルを上げるために必要な経験値が少ない代わりに,習得できるスキルもまた少なかったり,レベル30までしか育てることができないなどの制約がある。シャイヤの基本的な部分を学ぶためにはちょうどよい難易度だ。
NORMALは,すべての基準となる難易度で,レベル60までのキャラクターを育てることができる。NORMALモードでのキャラクターをレベル50以上に成長させなければHARDモードでのキャラクターを作ることができないので,上を目指す人もまずはこのモードを本気でプレイすることになるだろう。
NORMALモードでキャラクターをレベル50まで育て上げると,HARDモードでのキャラ作成ができるようになる。新しいキャラクターでは,またレベルは1からのやり直しになるのだが,HARDモードでは通常のスキルのほかに,HARDモード用のさらに強力なスキルが習得できる。ただし成長に必要な経験値はNORMALモードよりも多くなるので,成長に時間がかかるかもしれない。強力なスキルによる敵殲滅速度や慣れによるゲームの進行速度などで,成長速度の差を相殺することになるだろう。また,HARDモードではNORMALモードでは使用できない,より強力で高品位な装備の着用も可能で,見た目にも変わってくるのが楽しいところだ。
さらにHARDモードでレベル50を超えたキャラクターを持っている人は,ULTIMATEモードでキャラクターを作れるようになる。もちろん,習得するスキルはHARDモードのスキルに加えてULTIMATEモードのスキルが用意されており,同じレベルでもNORMALやHARDモードよりもさらに強い究極のキャラクターとなる。ただし,成長に必要な経験値がさらに多くなるのはいうまでもなく,キャラクターが死ぬと復活は不可能という非常に厳しい設定となっている。まさにハイリスク・ハイリターン。これまで経験したことのない緊張感のある冒険が展開されそうである。
ULTIMATEモード専用のクエストも用意されているなど,シャイヤのすべてを堪能しようと思ったら,なんとしてもここまでたどりつかなければならないといえるだろう。
なお,難易度によって異なる世界に降り立つわけではないので,EASYモードのキャラクターもULTIMATEモードのキャラクターも同じ戦場で出会うことになる。
ULTIMATEモードまで楽しむとなると,最低でも3回同じレベル帯をプレイすることになるため,一般のMMORPGにありがちなベテランプレイヤーがすべて高レベル帯にしかいないという現象もなくなっている。それぞれのレベル帯の戦場も,いつもある程度の人数がいることになり,低レベル帯の戦場でも常に盛り上がっている印象を受けるのだ。これも難易度システムのメリットといえるだろう。
シャイヤの最大のウリである大規模PvPについて説明したい。最近はRvRなど,大規模戦闘をサポートしたゲームも多く見られるのだが,それらとシャイヤとではどのような違いがあるのだろうか?
光と怒りの二つの勢力が繰り広げる大規模PvPが,どういった流れで行われるものなのかから確認していこう。
まず,異なる2勢力によるPvPは,主に互いの国境線で行われる。国境地帯には,それぞれの勢力圏の街からポータルで移動できる。この国境線はレベル帯によって参戦できるマップが異なっており,1次国境線,2次国境線,3次国境線に分けられている。
最初に参戦できる1次国境線は,それぞれの種族の開始エリアにある中心都市のポータルから入ることが可能で,レベル1から15のキャラクターが自由に行き来ができる場所だ。もちろん,レベル1から参戦しても,ただ殺されてしまうだけになってしまうので,なるべくレベルを上げてからということになるが,国境地帯で戦闘が行われていればいつでも参戦可能というシステムは,PvP経験の浅い人にとってもありがたいものといえる。
大規模PvPが可能なMMORPGは数多く存在するものの,24時間いつでも一定レベルの戦闘が行われているものは,ほかにはほとんど存在しない。
同様に,2次国境地帯へはレベル20からレベル30まで参戦できる。3次国境地帯へはレベル制限なく入れるようになっているのだが,ポータルのある場所が遠く,高レベルのモンスターが徘徊するフィールドを通り抜けなければならないので,低レベルのうちに出向くのはやめたほうがよい。
これら三つの国境地帯には,「聖物」と呼ばれる「女神の塔」が建てられている。お互いの勢力が守っている塔を破壊することで,その勢力に利益がもたらされるのだ。この戦いは「聖物争奪戦」と呼ばれている。
ただし,この聖物争奪戦には終わりがない。塔を壊されてもすぐに次の戦闘が開始されるので,永遠に続く戦いになっている。そのため,戦力さえ整っていればいつまでも戦闘が可能というわけだ。
なお,1次国境地帯と2次国境地帯に関してはレベル制限があるため,そのレベル帯の間だけ参戦できる一時的なものといえるが,3次国境線に関しては,フィールドにいくつかのダンジョンがあって,塔の争奪戦以外にも敵勢力と遭遇する可能性がある。さらに未知の仕様が隠されているなど,高レベルになってから楽しめる要素が盛り込まれているとのことだ。
もちろん,どの国境地帯でのPvPにおいても,参加人数には事実上ほとんど制限はなく,両勢力ともに1500人までの参戦も可能となっている。実際にプレイしていても,数十人体制でのPvPが頻繁に行われており,高レベル帯のプレイヤーが増えていけば,実際に1000人を超える大規模なPvPが繰り広げられることは間違いないようだ。
それぞれのレベル帯での参戦が気軽に行えるのは,PvPの入り口としては上手いシステムだ。一方的にやられる可能性のあるPKシステムではなく,クエストで誘導されるように国境地帯へ赴いて,なんとなく参戦してみるといった自然な流れの中で,PvPを体験しながらレベルが上がっていく点は高く評価できるのではないだろうか。
多くの人が「シャイヤ」というタイトルから連想するポイントといえば,「18歳以上推奨」という点ではないだろうか。2005年にG★で発表された当初から,韓国ではR-18指定のMMORPGとして注目を浴びていたタイトルだけに,理由は若干違えども日本でのサービスにおいても「18歳以上推奨」という位置づけになっている。
まず,イメージイラストとしても用いられている女神や,エルフやヴァイルといった女性のイラストを見ると,セクシーな容姿に露出度の高い衣装を纏っているのが分かるはずだ。ゲーム内に登場するモンスターにもそういった傾向があり,上半身が人間の女性の裸を模しているものもいくつか見られる。
また,ダンジョンによっては,かなり残酷なイメージのグロテスクなオブジェクトが配置された場所もあり,拷問を行われたような跡だったり(実際に拷問中だったり),天井から血が滴っているエフェクトが見られる場所も存在する。全体に猟奇的なモチーフが多く使われているのは,すぐに分かるだろう。
最近の韓国ゲーム市場では,血が噴出すような残酷な描写や,セクシーな描写などはご法度となっており,日本に比べると厳しい基準が設けられている。そのため,R-18指定になっているようで,日本でサービスを行うにあたっても,そういった描写などを考慮したうえで18歳以上を推奨した設定となっているようだ。今後は,ゲーム内での賭博要素(勝つとNPCが脱いでいくとか?)などの導入も検討されているとのことで,「オトナ」向けのゲームを指向しているという。
さて,ここまでPvPや18歳以上推奨を強調してきたが,韓国や中国では1年以上のサービスが行われたタイトルとあって,通常のMMORPGらしい攻略を楽しめるコンテンツも充実している。
まず,プレイしていて気づくのが,レベルごとに発生していくクエストの豊富さだ。クエスト数は,実に1000種類以上といわれており,その多くは,指定されたモンスターを倒したり,配達したりといったもので,誰でも簡単にこなせる内容になっている。とはいっても,中にはパーティでなければ攻略できない強力なモンスターを倒す必要のあるクエストも登場するなど,レベルを上げていく間も飽きさせない作りになっている。
とくに,ダンジョンに関しては,ただ敵を倒す場所であったり,よいアイテムを入手するだけの場所というわけではなく,そこに存在する中ボス的なモンスターを倒すことで,さらに奥に進めるようになっていたり,現状での最終目的となるような強大なモンスターが巣食っている場所も存在するなど,バラエティ豊かだ。
そのような,最強といわれるモンスターの場所に辿り着くのも簡単にはいかないうえ,倒すためには複数のパーティで連携しなければならないなど,一朝一夕ではいかないようになっているのも,攻略好きなプレイヤーにはたまらない仕様といえるだろう。もちろん,強力なボスは,それ相応のアイテムを落とすため,対人戦を有利に戦っていくためにも,強大なモンスターに立ち向かっていかなければならない。
このほかにも,レベルが上がっていけば,騎乗ペットや,アイテムを強化していくラピスシステムなども楽しめる。
難度と並行して変化する騎乗ペットに至っては,HARDモードになれば2人乗りまでできるようになるなど,ちょっとしたお遊び要素も入ってくるのが面白いところだ。タクシーのように利用料を取って人を運んだり,気に入った人をナンパするのにも使えたりするのではないだろうか。
さて,現在正式サービス中ということもあり,ここまでは少しプレイすれば,ある程度体感できるものである。最後に今後予定されている事柄についても簡単に触れておきたいと思う。
この原稿の執筆時点(11月末)で稼動しているサーバーは一つだけである。ピークタイムとなればログインは可能だが,常に混雑状態として表示されているほどの盛況ぶりだ。すでに第2サーバーのオープンが予告されているほか,今後,第3,第4のサーバーをオープンする予定とのことなので,乗り遅れたかもしれないと思っている人も安心してもらいたい。
また,現在行われている国境地帯での大規模PvPに関しては,勢力の差で一時的に決着がつくものの,基本的にはエンドレスで行われている。そのため,常時行われている現在の聖物争奪戦とは別に,イベント的に開催する曜日や時間などを決め,毎回決着がつくようなメリハリのあるPvP要素の実装も考えているとのこと。
さらに,現在の『シャイヤ』はエピソード3まで実装されているが、来年に向けての予定としては,エピソード4アップデートがある。このアップデートでは,ギルドハウスの実装によって共有倉庫なども登場するようなので,今のうちに強大なモンスターを攻略するためのギルドを作ってアップデートを待つのも悪くはないのではないだろうか。今後,ダンジョン攻略でも対人戦でもギルドが重要な要素となってきそうだ。今後の戦闘をより楽しむためにも,ギルド加入を検討してみるとよいだろう。
このほかにも,実装はされているものの,表向きにはまったく知らされていない大掛かりなトリックが隠されているとのことで,プレイヤー全体のレベル帯が上がっていけば徐々に公開される情報も増えていくという。大規模PvPと,こういった攻略要素,そしてちょっぴりアダルトなコンテンツを楽しみたいなら,今からでもシャイヤの戦いに参戦してよう。
- 関連タイトル:
シャイヤ Relic of Mystra
- この記事のURL:
キーワード
(C) 2012 NEXON Korea Corpotation, Licensed to Willoo Entertainment Inc., in Japan.