インタビュー
[G★2007#69]ウルフに変身できちゃう変わり種FPS,「Wolf Team」プロデューサーインタビュー
G★2007の会場で,本作の開発元であるSoftnyxのプロデューサー,Gi Hun Kang氏にインタビューを行う機会が得られたので,気になるあれやこれやについて質問をぶつけてきた。
なお,本作についてはすでに,G★2007でのブースレポートやプレイムービー,プロモーションムービーなどを掲載しているので,インタビューと併せてそちらにも目を通してほしい。
DNA操作によって生まれた狼男達が戦うFPS
Softnyx Gi Hun Kang氏 |
Wolf Teamは狼男(ウルフ)に変身して戦えるという独特のシステムを採用していますが,本作のコンセプトを教えてください。
Gi Hun Kang氏:
これまで韓国で開発されたFPSは,ヘビーゲーマー向けのものが多かったのですが,Wolf Teamはスポーツゲームのように,明るく楽しいゲームにしようという狙いがあります。ウルフへの変身というのがそれで,ほかのFPSにはなかったアクションが楽しめます。
4Gamer:
Wolf Teamのオープンβテストが開始されてから3週間ほどが経ちますが,プレイヤーの評判はいかがですか。
Gi Hun Kang氏:
韓国でサービス中の,ほかのFPSとは違う特徴があるという評価を得ています。これまでのFPSは,ほかのゲームとの差別化があまりできていませんでしたからね。Wolf Teamでは,単に銃の狙いをつけるのがうまい人が勝つのではなく,いつウルフに変身するのかという判断も重要になります。
4Gamer:
確かに,ウルフになって壁を走れるというのは,本作ならではの特徴ですよね。そもそもなぜ,このゲームのキャラクター達はウルフに変身できるようになったのですか。
Gi Hun Kang氏:
Wolf Teamのストーリーを説明すると,未来のフランスで生命工学が研究され,DNA操作によるウルフ変身が可能になり,その技術が軍で使用されるようになったのです。しかし,時間が経つにつれ狼のような性格になってしまうという問題点が明らかになり,命令を聞かなくなったウルフ達が集団で脱走してしまった,という設定です。
4Gamer:
なるほど,そういう背景があったのですね。では,なぜウルフ同士で戦っているのでしょうか。
Gi Hun Kang氏:
逃げ出したウルフ達はさまざまな国で傭兵となり,その傭兵チーム同士が戦っているという設定になっています。
さまざまな能力を持つ4種類のウルフ
逃げ出したために軍隊に追われているというわけではなかったのですね。ところで,ウルフの能力は1種類しかないのですか?
Gi Hun Kang氏:
いいえ,ウルフにはいくつかのタイプがあり,それぞれ異なる能力を持っています。
4Gamer:
どんな種類のウルフがいるのでしょうか。
Gi Hun Kang氏:
現在は4種類のウルフがいます。まず一つめが基本系です。これは能力のバランスが取れたタイプです。次がパワーウルフで,力と体力が優れています。三つめがガーディアンウルフです。これは防御力が高く,自分の皮膚を強化することでダメージを軽減できますが,動きは遅いです。最後がゴーストウルフで,姿を消す能力と,壁に張り付く能力を持っています。
4Gamer:
姿を隠す能力と壁に張り付く能力は,ゴーストウルフだけが持っているのですか。
Gi Hun Kang氏:
ええ,そうです。それと,ゴーストウルフは動きが非常に速いですが,体力はあまりありません。
4Gamer:
本当にさまざまな能力を持ったウルフがいるんですね。これらのほかに今後追加する予定のウルフはありますか。
Gi Hun Kang氏:
来月,もう1種類追加する予定です。
4Gamer:
それはどんなウルフですか。
韓国のプレイヤーにもまだ知らせていないので,これが初公開になるのですが,自分自身を爆発させて相手にダメージを与えられるウルフが登場します。
4Gamer:
えっ,爆発ですか? それは,自分自身はダメージを受けないのですか?
Gi Hun Kang氏:
自分自身も死んでしまいます(笑)。
4Gamer:
それって,あまり意味がないのでは……?
Gi Hun Kang氏:
もちろん爆発以外にも能力があって,腕から刀を伸ばせたり,ほかのウルフよりも遠くから攻撃できたりします。
4Gamer:
さすがに自爆だけでは不利ですからね。それを聞いて少し安心しました。それとどうしても一つ気になることがあるのですが,狼男ではなく,狼女はいないのですか?
Gi Hun Kang氏:
実はそれを聞かれるのが一番気になるのですが,今はいません。女性キャラクターを作るのは問題ないのですが,ウルフになったときにどんな姿にするかが悩みの種なんです(笑)。
4Gamer:
やはりそこが問題ですよね(笑)。それでも楽しみにしていますので,ぜひ実装してください。
日本サービスの可能性も高い?
4Gamer:
Wolf Teamには武器をカスタマイズする機能があるということですが,これについて教えてください。
Gi Hun Kang氏:
例えば,サイトを付けたり,銃身を取り替えたりといったことができます。
4Gamer:
武器はどのようなものを用意していますか。
小銃から,マシンガンやロケットランチャーのようなものまで用意しています。さらに今後は,アメリカなどの軍隊で正式採用される予定である,開発中の銃なども追加する予定なので,ミリタリーファンにも楽しんでもらえると思います。
4Gamer:
そういった武器のほかに,例えば狼男以外の種族が追加されるようなことはありますか。
Gi Hun Kang氏:
いまのところ予定はありません。実は,吸血鬼と狼男が争い合う映画,「アンダーワールド」のような世界観にしようとか,「強殖装甲ガイバー」のようなキャラクターにしようといったアイデアもあったのですが,最終的には狼男に決定しました。
4Gamer:
さまざまな種族が登場するFPSというのも見てみたかったので,ちょっと残念ですね。
ところで,現時点ではNHN JapanでWolf Teamの日本サービスを行う予定がないようですが,ほかのパブリッシャが日本でサービスを行う可能性はありますか。
NHN Japanでサービスを行うかどうかについては,まだ決定したことではありませんし,ほかのパブリッシャが日本でサービスを行うという予定もありません。とはいえ,すでに日本でのサービスに向けて,ローカライズも始めていて,日本語でのチャットもできるようになっています。
4Gamer:
そうだったんですか。だとすると,日本で遊べるようになる可能性はかなり高そうですね。それでは最後に,日本のプレイヤーに向けて一言コメントをお願いします。
Gi Hun Kang氏:
Wolf Teamには,ほかのFPSにはない特徴があります。日本のプレイヤーの皆さんにもきっと楽しんでいただけると思いますので,期待していてください。
4Gamer:
本日はありがとうございました。
今回インタビューに応えてくれたGi Hun Kang氏は,すでにローカライズ作業中であることを明らかにし,日本でのサービスについても意欲的であることをアピールしてくれた。現時点では,日本でサービスが行われるかどうかは未定だが,日本で遊べる日が来そうな雰囲気だ。狼男になって暴れ回ってみたいというFPSファンは,今後も続報のチェックをお忘れなく。
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