パッケージ
モノカゲクエスト公式サイトへ
レビューを書く
準備中
お気に入りタイトル/ワード

タイトル/ワード名(記事数)

最近記事を読んだタイトル/ワード

タイトル/ワード名(記事数)

LINEで4Gamerアカウントを登録
男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第346回「ポイソフトに親近感とリスペクト」
特集記事一覧
注目のレビュー
注目のムービー

メディアパートナー

印刷2015/09/03 16:00

連載

男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第346回「ポイソフトに親近感とリスペクト」

画像集 No.001のサムネイル画像 / 男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第346回「ポイソフトに親近感とリスペクト」

著者近影
画像集 No.002のサムネイル画像 / 男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第346回「ポイソフトに親近感とリスペクト」
 私は先週,この連載でニンテンドー3DS版「ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君」(以下,DQVIII)の話をしました。原稿を書いたのが発売直前でね。掲載日にはDQVIIIも発売されたわけだから,先週から今週にかけてをじっくり遊んで,ここでその話をすると思うでしょ? 私もそう思っていたわ。
 でも違うのよね。理由は二つ。一つは,DQVIIIがさほど進んでないから。そしてもう一つは,さほど進んでいないDQVIIIよりも,早く語りたいゲイムを発見してしまったから。そうなのよ。どうしてもここで語りたいゲイムに出会ってしまったの。


画像集 No.005のサムネイル画像 / 男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第346回「ポイソフトに親近感とリスペクト」
 その名は「モノカゲクエスト」。DQVIIIの発売前日(2015年8月26日),ニンテンドー3DSのダウンロード専用タイトルとして発売されたRPG。このゲイムを作ってるポイソフトって会社に,私は勝手に親近感を抱いているのよ。この会社の戦い方やマインドが,私に非常に近いんじゃないかと思っていて。ポイソフトって,「ボクも世界を救いたい」とか「王だぁ!」を作った会社でもあるんだけどね。これらに共通して言えるのは,従来のRPGを知っている人の意表をつくところ。
 モノカゲクエストで言うと,“目立っちゃいけない”というRPGなの。自動生成のダンジョンを潜っていくっていうゲイムなんだけど,ダンジョン内には敵以外にもほかの勇者がいてね。で,彼らが見ている前で目立つ行動――例えば,敵と戦う,宝箱を開けるなど――をすると死ぬっていうルールが,ゲイム内にあるの。RPGとしてしっかりと作られているのに,このルールがあることだけで,いわゆる王道RPGっぽくなくなるのよ。私が勝手に,自分と戦い方が似ているなって親近感を抱いているのは,こういうところ。
 例えばプロレスにおける私の場合,普通に相手を殴ればいいじゃんって場面で,私は相手の股間を触るわけ。これには私なりの論理があるのよ。普通なら殴る場面ってことは,相手もそれを予測する場面でもあるのね。だから,意表をついて股間を握ると効果があるわけ。対戦相手のアソコを触りたいなんて邪念は,実のところこれっぽっちもない。ただ効果的に相手を攻撃したい。そのために普通はこうだろうっていうベーシックな文法を壊しているわけ。いわゆる強さを求めるプロレスファンから私が嫌われる理由がここ。簡単に言うと,ふざけているように見られるわけね。
 ポイソフトが王道RPGファンから嫌われているわけじゃないと思うけど,ポイソフトのRPGもそうなのよ。普通のRPGとして面白く作れるはずなのに,あえて文法を壊してゲイム内ルールを追加してくるのね。結果,変なゲイムと認識される。たぶんだけど,ポイソフトも変なゲイムを目指しているわけじゃないと思うの。プレイヤーを楽しませるという目的を果たすのに効果的だから,結果的に変なゲイムを作っているんだと思うわ。
 そして何より,ここが大事。“変な人”と言われたい人っているじゃない? あまつさえ,「私,変な人だから」って自己申告しちゃう人。そういう人で周りを楽しませられる人って,あんまりいないと思うの。いや,偏見かもしれないから,あくまで自説ね。それって,「変な人って言われたい」という目的を持ってしまっているからなのね。
 つまり,“変”とか“個性的”という評価を得ることが目的になっているんだけど。違うのよ。“変”とか“個性的”って評価は,あくまで手段に対して得られる結果だから。周りを楽しませるために変なことや個性的な言動をする人が,結果的に“変”で“個性的”って評価を受けるだけだからね。まあ,たまに“天然”と呼ばれる,無意識で変な人もいるから世の中は面白いんだけど。
 要は,“変”は目指しちゃいけない。あくまで手段。手段と目的を見誤ると,あまりいい結果にならないことが多いわ。何が言いたいかというと,私は決して変人ではない。性癖がプロレスに有効だから使ってる。ただそれだけのこと。

画像集 No.007のサムネイル画像 / 男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第346回「ポイソフトに親近感とリスペクト」 画像集 No.008のサムネイル画像 / 男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第346回「ポイソフトに親近感とリスペクト」

 ところで,このモノカゲクエストを作った人達のこと,私は本当にすごいと思っているわ。こうして独自のルールを作って楽しませるのって,誰にでもできることじゃないから。
 きっと,作っている人達はこう思っているんじゃないかしら。「ゲイム作りの規模が大きくないから,アイディアで勝負するしかない」って。分かる。言い方は悪いけど,ポイソフトが超大作を作れるとは思えない。そもそも本人達が,超大作作りを目指してはいないと思う。もちろん,環境が整えば超大作を作ることもできる人達だとは思うわ。でも,ポイソフトの人達はそれを望んではいないと思う。自分達の戦い方で,どれだけ大手と戦えるか。そんな挑戦を続けているんでしょう。こんなに楽しいゲイムの作り方があろうか。いやない。唐突の反語です。
 もちろん,苦労も悔しい思いもしていると思うのね。でも,本当にゲイムが,そして人を楽しませることが好きなんだと思う。その意地の張り方に対して,私は心から尊敬するわ。全部憶測だけど。

 最終的にどういう話かというとですね。私は,「ドラゴンクエスト」シリーズが大好きってことなんですよ。RPGで一番好きなのはドラクエシリーズ。これは変わらない。で,モノカゲクエストとドラクエシリーズを同列に語る気なんてまったくない。モノカゲクエスト側にしても,ドラクエシリーズと同列に扱われても……って話だと思うんですよ。勝手に並べんな,と。これまた憶測ではあるんだけど。でもまあ憶測の中では,そこがカッコいい。ちゃんと,違う面白さで勝負しているわけだから。
 だから,私はモノカゲクエストが大好きです。プライドというか,気高さを感じるから。そして,単純に面白いから。今回プレイしてみてちょっと感動すら覚えたので,取り上げてみました。いや,本気でリスペクトです。こういう作品には,ちゃんと売れてほしい。そしてより多くの人に評価されてほしい。

画像集 No.003のサムネイル画像 / 男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第346回「ポイソフトに親近感とリスペクト」 画像集 No.004のサムネイル画像 / 男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第346回「ポイソフトに親近感とリスペクト」
画像集 No.006のサムネイル画像 / 男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第346回「ポイソフトに親近感とリスペクト」 画像集 No.009のサムネイル画像 / 男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第346回「ポイソフトに親近感とリスペクト」

 そんな感じで,今回はドラクエではなくモノクエについて語ってみました。繰り返すけど,私はドラクエが好きなのよ? でも,ドラクエが好きだからといって,ほかのタイトルを悪く言う必要がどこにあろうか。いやない。……ええ,お気付きのとおり,私に反語ブームが到来しています。
 まあ,来週にはちゃんとDQVIIIも進んでいるだろうし,来週こそは必ずDQVIIIについて語ることができる! のであろうか。
 ではまた来週!

今週のハマりゲイム
(文字通りゲイムスロットにハマっているゲイム)
PlayStation 4:「トロピコ 5
PlayStation 3:特殊なDVD ※死亡確認→復活予定
PlayStation Vita:「不思議のクロニクル 振リ返リマセン勝ツマデハ
PSP:「サモンナイト5
Wii U:「Splatoon(スプラトゥーン)
Wii:「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン
ニンテンドー3DS:「ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君」&DL専用「モノカゲクエスト
Xbox 360:「剣の街の異邦人 〜白の王宮〜

■■男色ディーノ(プロレスラー)■■
ディーノ選手が所属するDDTプロレスは,今週末の9月6日,埼玉・春日部ふれあいキューブ大会「さいたまースラム!vol.4」を開催します。当日,入江茂弘選手とシングルマッチで対戦が予定されているディーノ選手は,「それなりに長いこと生きてくると,人の痛みが分かるようになるじゃない? だからこの試合でも入江君に痛い思いをさせたくないのよね。もちろん,私も痛い思いをしたくない。だからこの試合ではね,入江君に人の道を説こうかなって。そして入江君にも,人の痛みの分かる人間になってほしいの」と語っていました。
  • 関連タイトル:

    モノカゲクエスト

  • この記事のURL:
4Gamer.net最新情報
プラットフォーム別新着記事
総合新着記事
企画記事
スペシャルコンテンツ
注目記事ランキング
集計:04月25日〜04月26日