[インタビュー]家を抵当に入れた真因は,PDの確信犯的な嘘だった。「トリッカル」開発元の代表と,「代表を売った」副代表が語る波瀾万丈な物語
家を抵当に入れてまで「トリッカル・もちもちほっペ大作戦」
4Gamerでは2026年初頭,開発元であるEPID Gamesの韓国本社を訪れ,ハン・ジョンヒョン代表とシム・ジョンソン副代表にインタビューを行っている。その際には,開発資金を確保するためにハン氏が自宅を抵当に入れた経緯をはじめ,本作が現在の形に至るまでの道のりを語ってもらった。
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それから約半年が経過した現在,グローバル版の運営はどのように変化しているのだろうか。4Gamerは,中国・上海で7月10日から12日まで開催中の大型イベント「Bilibili World 2026」の会場で,両氏に再びインタビューを実施した。
グローバル版独自の展開やローカライズにおける試行錯誤,「スピキ」をめぐるエピソード,そして今後の日本展開について聞いた。
4Gamer:
前回の取材からしばらく時間が経ちました。現在の「トリッカル」の運営状況,とくにグローバル版の状況について教えてください。
ハン代表:
今は,とにかく一生懸命働いています。また,開発スタッフも積極的に採用しているところです。
4Gamer:
前回,韓国版とグローバル版は,ほぼ別のゲームとして運営しているとお話しされていました。実際にアップデート内容を決める際,韓国版の要素をそのまま導入する場合と,グローバル版向けに作り直す場合は,どのような基準で判断しているのでしょうか。
ハン代表:
ストーリーについては,まず韓国版で先行してリリースしています。そのうえで,改善すべき点や,グローバル版向けに変更したほうがよいと判断した箇所があれば,手を加えてから実装しています。
4Gamer:
グローバル版のローンチ時には,独自キャラクターのヨミが登場しました。グローバル版向けのキャラクターを制作した理由を教えてください。
ハン代表:
グローバル版をリリースするにあたり,何か特別な要素を用意したいと考えていました。
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ヨミは,日本のユーザーを意識した,日本らしさのあるキャラクターです。登場させることで,多くの方に注目してもらえるのではないかと考え,制作しました。
もちほっぺを思う存分ぷにぷにできる,スマホ向けRPG「トリッカル・もちもちほっペ大作戦」正式リリース。限定キャラのヨミが登場【PR】
bilibiliは本日,「トリッカル・もちもちほっペ大作戦」を正式リリースした。本作は,もちもちのほっぺを持つキャラたちが生活する世界を舞台にしたRPGだ。キャラたちのほっぺを,いつでも全方位からつまめる。限定キャラのヨミが,アヤ,コミーと共演するテーマソング映像も公開された。
4Gamer:
ヨミは韓国版に登場していなかったため,驚いたユーザーも多かったと思います。今後も,ヨミのようなグローバル版独自のキャラクターが登場するのでしょうか。
ハン代表:
ヨミのように,韓国版に存在しないキャラクターをグローバル版だけに登場させることは,今後はあまりないと思います。
シム副代表:
ただ,韓国版には「ラン」というキャラクターがいます。ランについては,より日本向けに調整したうえで,グローバル版に登場させたいと考えています。
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4Gamer:
“スピッキー”は,日本では韓国語の発音に近い“スピキ”という呼び方がそのまま受け入れられ,大きな話題になりました。開発チームとして,この反響をどのように受け止めていますか。
ハン代表:
本当にありがたく思っています。スピキは,「トリッカル」を救ってくれていると言ってもいいほどの存在です。これほど多くの方に受け入れていただき,とても感謝しています。
シム副代表:
今日も非常に暑いですが,私たちは感謝の気持ちを込めてスピキを身に着けています。
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4Gamer:
韓国語特有の言い回しやギャグをローカライズする際,どのような方針で翻訳しているのでしょうか。
ハン代表:
ギャグをローカライズする際は,直訳と意訳の双方を試しながら,さまざまな表現を検討しています。
そのうえで,どの訳が最もユーザーの皆さんに受け入れられるかを,Xなどでの反応を見ながら判断しています。運営を担当するbilibiliとも,継続的にコミュニケーションを取っています。
4Gamer:
なるほど。開発チームと運営チームの間で起きた,印象的なエピソードはありますか。
ハン代表:
以前,公式Xで「オリジナルクリアファイル」を「オリシナルクリアっアイル」と誤記してしまったことがありました。ローカライズや運営の過程では,こうした予期せぬ出来事も起こりますが,この誤記は結果的にユーザーの間で広まり,今ではグッズ化の話まで出ています。
【お詫びと訂正のお知らせ】
— トリッカル・もちもちほっペ大作戦 (@trickcal_jp) November 9, 2025
・【誤】「オリシナルクリアっアイル」
→【正】「オリジナルクリアファイル」
この度は誤解を招いてしまい、誠に申し訳ございません。
4Gamer:
現在,本作を題材にした同人作品や2次創作が数多く生まれています。開発チームとして,こうした活動をどのように捉えていますか。
ハン代表:
私たちは2次創作を歓迎しています。もっと多くの2次創作や同人作品が生まれてほしいと考えており,最近は2次創作に関する制限についても見直しを行いました。
今後,さらに多くの方に2次創作を楽しんでもらえたらと思っています。
4Gamer:
以前のインタビューでは,ゲームの開発を続けるために,ハン代表が自宅を担保に入れたというエピソードを伺いました。そろそろ担保を解除できそうでしょうか。
ハン代表:
実は,まだ担保を解除していません。
解除自体に問題があるわけではなく,優先順位の問題です。借入金の金利がかなり低いため,今すぐ担保を解除するよりも,その資金を別の場所に投資したほうがよいと判断しています。
4Gamer:
なるほど。前回の取材では,そのエピソードに大きな反響がありました。その後が気になっていたのですが,ゲームの運営自体は安定していると考えてよいのでしょうか。
ハン代表:
安定した運営を続けられるよう,現在も努力しています。
自宅は依然として担保に入ったままですが,新たなスタッフを積極的に採用するなど,必要な部分への投資は続けています。
4Gamer:
最後に,今後の日本展開についてお話しいただけますか。
ハン代表:
実は,日本で先行して展開するストーリーを用意しています。韓国版にはまだ実装されていない内容ですので,ぜひ楽しみにしてください。
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また,シーズン2からは,スピキが活躍する場面もかなり増えます。こちらにも期待していただければと思います。
シム副代表:
さらに,8月にはコミックマーケットへの参加を予定しています。日本版の1周年を迎えるころには,秋葉原周辺でさまざまなオフラインイベントを実施する予定です。
秋葉原に限らず,ほかの地域でもイベントを開催できるよう,準備を進めています。
4Gamer:
ありがとうございました。
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