連載
男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第388回「神,始めました」
みなさんごきげんよう。
……おや? 頭が高いようですね? 私,神ですよ? 「男色ディーノ」と書いて「かみ」と読む。今後覚えておくと良いですね。
で,私が優勝することによって,ゲイムメディアのNo.1は4Gamer.netだということが証明されたわけですね。厳密に言うと,「週刊ファミ通」「電撃Nintendo」「ニンテンドードリーム」,そして4Gamer.netという選ばれし4媒体の中でのNo.1ということになるんですがね。
いやいや,遠慮しなさんな。今まさにあなたが読んでいる記事の掲載媒体こそが,ゲイムメディアでNo.1なのです! フハハハハ! それもこれも,すべて私の活躍のおかげなのですよ! 先週も同じことを言いましたがね,カルドセプトとはそういうゲイムなのですから! カルドセプトで勝利したら,神を超えることができるのです!
というわけで今週は神である私が,メディアエキシビションマッチでの自身の活躍ぶりを思い出しつつそれを記す,そんな記事にしたいと思うわけです。なぜなら,誰も神の活躍を讃えてくれないから! いや,神もたいへんなのよ。ぶっちゃけ雇われライターだから。誰もチヤホヤしてくれないのであれば,自分でするしかないじゃん? 自分が出て優勝した大会を,自分で書く。壮大な自作自演ですよ。え? 神だって,自作自演くらいするわよ。神なんて,突き詰めれば人間が作り出した存在だからね。人間の想像の範囲内であればなんだってするわ。
てなわけで,神がおくるカルドセプト リボルトのメディアエキシビションマッチのお話なんだけどね。ニコ生のアンケートの結果によると,どうやら私のブックの評価は高くなかったようなのよね。内容を解説すると,
という構成だったの。たぶんだけど,クリーチャー4色編成,各カード1種類ずつしか使わないっていうことで,評価されなかったんでしょうね。
というのも,これまでのシリーズでは基本的に2色だったり単色だったり,つまりは得意属性を絞ってそれで連鎖を狙っていくスタイルが強いとされていたのね。まあ,実際強いし。主な理由としては,戦略が立てやすいから。2色 or 単色ブックの場合,どんな試合展開でも,狙うは連鎖なのよ。仮に置いたクリーチャーの属性が合っていなくても,あとから領地コマンドで強引に土地属性を変えて連鎖を作ればいい。そうやって大連鎖を狙うわけね。こういった狙いがハッキリしているわけだから,試合展開が安定するのよね。これが少色ブックの強み。
一方で4色ブックは試合展開によって狙う土地,捨てる土地を定めなければならない。そのうえ,欲しいときに欲しい属性のカードを引ける可能性が低くなる。案の定,メディアエキシビションマッチでも2色ブックを使うメディアが多かったわ。
ただね。私は神であると同時にプロレスラーなのよ。勝つことは当然目指すとしても,勝ち方にもこだわらなきゃいけない。自分がカッコいいと思う勝ち方で勝つ。見ている人が楽しめる勝ち方をする。もっと言うと,もし負けたとしても「次はぶっつぶす!」と凄みながら千鳥足で立ち上がる。これが私にとってのプロレスラー。要は,多くの人が楽しめる闘い方を選択する職業が,プロレスラーなのね。その結果が4色1種類ずつブック。
大会の当日,放送前は各メディアのブックコンセプトのヒアリングタイムがあったんだけど,私,「このブックのコンセプトは,すべてを受け止める『王者の風格』」と伝えたのね。配信で解説を務めていた大宮ソフトの神宮孝行さんが,「あ,こいつ勝てねえな」感あふれる表情をしていたこと,私は忘れない。
私のブックのキーパーソン,ケルピー(通過したセプターを足止めして通行料をふんだくるクリーチャー)を見て「まあ,置けたらね」っていうつぶやき,私は忘れない。
当然,ブックを見たうえでのニコ生アンケートでの優勝予想も20%少々の2位(電撃が40%少々の1位)。コメントは「ダメだこりゃ」の雨あられ。まあ,仕方がないよね。発売日前で,まだみんなプレイしてないんだから。
先々週の連載でも書いたんだけど,今回のカルドセプトはテンポが良くなっているのね。で,それにともなって決着も早くなっているの。ということは,短期決戦が望ましいわけで,そうすると属性を変えるというのは考え方によっては余計な一手になるんじゃないか,と。
もちろん展開によっては有効だし,大連鎖を狙うのは勝利への近道だから方法として間違ってはいないんだけど,一手遅れる。だったら,属性変更の一手を省いてそこそこの連鎖の各属性で育てたほうが短期決戦には向いてるんじゃないか。そういう計算も実はあったのよね。ま,勝った今だから偉そうに言えるんだけど。
これが,目標魔力がもっと高かったら話は違っていた気もするし,もちろんカードの引きによっては勝てなかったんだけども。でもまあ,強いて私の勝因を挙げるとすれば,先述のケルピーを早めに引いてしまって,「最終的にはそれで勝つ」というプロレスラーの悪いこだわりがこの場合では吉と出たことね。
簡単に説明すると,ケルピー以外の水属性を置いて,スペルのファットボディ(最大体力+20,攻撃力-20)を持ったうえでその土地を育ててケルピーを交換し,ファットボディで防衛力を上げる。そうすると,私以外のセプターはHP50+属性支援アリのケルピーに足止めされて1000G近くを支払わされるわけ。言うならばジャイアント・ケルピー作戦。これがハマった。
逆に言うと,ジャイアント・ケルピー作戦を遂行するためにこの試合は序盤から立ち回ったのよ。どうにかして全員が絶対に通過する水の土地を確保して,目立たないようにドサクサでその土地の価値を上げて,勝負どころでケルピーに差し替える。いや,もう展開がハマったとしか言いようがない。
放送では実力でもぎ取った風に振る舞ったけど,実は展開が向いただけだったのよね。実際に,予想外の別のチャンスがあったらジャイアント・ケルピーを諦めていたかもしれない。カルドセプトとはよくできたもんで,プレイヤーは6枚しかカードを保持できないから,選択肢があればあるほどカードの持ち方を考えなきゃいけないのよ。今回は作戦が絞れたのがよかった。まあ,それをひっくるめて実力だという風に褒めてくれるならば,それはそれで遠慮せず受けとめるけれども。
なので,負けてもなお面白かったのかはほかのセプターに聞いてちょうだいな。神,分かんな〜い。ただ,どうやら神に負けて本当に悔しそうだったっていう下々のセプターの姿を見るに,カルドセプトがすごく面白いゲイムなんじゃないかってことは伝わってきたわ。
悔しくなるってことは,ああすれば勝てたって思えているってことでもあるから。これ,すごく大切。負けても,「まだ自分は強くなれる」って思えるゲイムは面白いゲイムだと私は思っているのね。決して勝ちも負けも理不尽ではなく,かつ運の要素もある。そのバランスが素晴らしいからこそ,もう一回プレイしようと思えるわけ。
勝った! もう一回! 負けた! もう一回! こう思えるカルドセプト リボルト,本当にいいゲイムだと思います。ぜひプレイしてみてはいかがでしょうか。神からのオススメです。そんな感じでまた来週!
……あ! そういえば! 私……神が勝ったということは! 4Gamerが4Gaymerになるっていうアレはどうなりました担当さん?(※編注:「神は死んだ」ってニーチェが言ってた)
今週のハマりゲイム
(文字通りゲイムスロットにハマっているゲイム)
PlayStation 4:「グランドエイジ メディーバル」「ウイニングイレブン 2016」
PlayStation 3:特殊なDVD ※死亡確認→復活予定
PlayStation Vita:「実況パワフルプロ野球2016」
PSP:「サモンナイト5」
Wii U:「Splatoon(スプラトゥーン)」
Wii:「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン」
ニンテンドー3DS:「カルドセプト リボルト」
Xbox 360:「剣の街の異邦人 〜白の王宮〜」
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- 関連タイトル:
カルドセプト リボルト
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