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[E3 09]Ubisoft,キャメロン作品をゲーム化した「Avatar」のスニークプレビューを立体視で実施
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印刷2009/06/04 21:40

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[E3 09]Ubisoft,キャメロン作品をゲーム化した「Avatar」のスニークプレビューを立体視で実施

画像集#008のサムネイル/[E3 09]Ubisoft,キャメロン作品をゲーム化した「Avatar」のスニークプレビューを立体視で実施
 Ubisoft Entertainmentが開発中の「James Cameron's Avatar the Game」(以下,Avatar the Game)は,全米で12月18日の公開が予定されているSF大作映画「Avatar」をテーマにしたアクションゲームだ。映画版の監督を務めるのはドキュメンタリーなどを除いて「タイタニック」(1997年)以来,劇場公開作品は久々となるジェームズ・キャメロン氏で,遠い未来の太陽系外惑星が舞台だ。

 Avatarは最新の映像技術を使った驚異的な3D映画になる予定だが,実は今回のスニークプレビューも,そのテクノロジーを利用した3Dで表示された。Ubisoftの説明によると,非常に初期の段階から彼らはキャメロン側と協力態勢を敷いており,映画およびゲームに使用された技術は「利用した」というより,ほとんど共同開発だったという。

画像集#006のサムネイル/[E3 09]Ubisoft,キャメロン作品をゲーム化した「Avatar」のスニークプレビューを立体視で実施

 Ubisoftブースの奥,プレビューが行われた部屋に用意されていたのは,パナソニックの103インチのプラズマモニターで,立体視のためのプロトタイプだそうだ。とはいえ,この技術はやがて家庭の普通のテレビでも楽しめるようになるとのこと。立体視のためにはメガネをかける必要があった。
 プレビューは例によって撮影,録音禁止で,入室前にカメラを取られてしまうという念の入れよう。なにしろ現地時間の6月3日までロゴ以外,何も公開されていなかった極秘タイトルであり,情報の管理にはかなり気をつかっている。

 対応機種としてはPCのほかXbox 360とPLAYSTATION 3,さらにWii,DS/DSi,PSPが予定されており,3Dバージョンは今回特別に公開されただけのようだ。

「James Cameron's Avatar the Game」公式サイト


画像集#009のサムネイル/[E3 09]Ubisoft,キャメロン作品をゲーム化した「Avatar」のスニークプレビューを立体視で実施
映画/ゲームに登場する二足歩行の戦闘兵器。まさに立体だと思ったら,本当に立体だった。かなり大きい
画像集#007のサムネイル/[E3 09]Ubisoft,キャメロン作品をゲーム化した「Avatar」のスニークプレビューを立体視で実施 画像集#005のサムネイル/[E3 09]Ubisoft,キャメロン作品をゲーム化した「Avatar」のスニークプレビューを立体視で実施


 さて,舞台となるのは惑星Pandora。Na'viと呼ばれる青くて背の高い異星人が住むこの星は,大気の成分の関係で人間は生存できない。しかもNa'vi以外,ほとんどが原始的で凶暴な生物ばかりという,ぱっとしない星なのだ。だが,Pandoraで貴重な資源が発見されたため,巨大企業RDA(Resources Development Administration)が開発に乗り出すことになる。人間が暮らせない環境を克服するため,RDAは人間とNa'viの遺伝子を合成した仮の存在「アバター」を作り,兵士らの意識をアバターに映してPandoraに送り込むという決定を下す。その兵士の一人が主人公だ。
 キャメロン氏の映画では大企業はたいてい悪役だが,おそらく今回もそうで,Na'viとRDAは対立し,Pandoraに生息する凶暴な巨大生物を交えた三つ巴の戦いが展開されることになるのだろう。映画では,主人公のアバターとNa'viの女性が,なんというか,種族を超えた恋に落ちる悲劇が描かれるようだが,ゲームは両者の戦いを軸として進んでいく。

 3Dは非常に見事だった。筆者はスクリーンを斜めから見る端っこの席に座ったのだが,それでも必要十分に飛び出して見える。Pandoraは地表のほとんどが深いジャングルや巨木に覆われた緑の星で,高低差が大きく,それだけにはっきとりした遠近感が際だつ。近くの草は近くに,遠くの木はちゃんと遠くにあり,爆発の破片が頭をかすめる。表示されるテキストは空中に浮いており,凶暴な生物は間違いなくこちらに向かって走ってくる。
 もちろん費用にもよるが,自宅で遊べるならぜひ遊びたいと思わせる訴求力があったのは間違いない。
 作り込まれたグラフィックスは,地球のようでいて微妙に異なる異星のジャングルが巧みに描き出されている。ゲームには時間が流れており,担当者がそれを進めると,密林はたちまち夜になり,また違った顔を見せる。Pandoraの植物の多くが発光性であるため,それらがネオンサインのように輝く様子は幻想的で美しい。

初公開されたスクリーンショット(左)とアートワーク。いくら眺めても立体には見えないので注意しよう
画像集#004のサムネイル/[E3 09]Ubisoft,キャメロン作品をゲーム化した「Avatar」のスニークプレビューを立体視で実施 画像集#001のサムネイル/[E3 09]Ubisoft,キャメロン作品をゲーム化した「Avatar」のスニークプレビューを立体視で実施


 プレイヤーはRDAとNa'viのどちらを選んでもゲームを進められる。数多くの乗り物や60種類を超える個人用の武器が用意されており,それらを好きなように使用可能だ。兵器や武器をカスタマイズすることもでき,自由度は高い。
 デモプレイでは,まずRDAの兵士として巨大生物との戦いが紹介され,続いて短時間ながらNa'vi側としてのプレイが行われた。当然ながら両者のテクノロジーは大きく隔たっており,Na'viはRDAのような機械ではなく,惑星の生物をヘリコプターや戦車のように使うという文明だ。

画像集#003のサムネイル/[E3 09]Ubisoft,キャメロン作品をゲーム化した「Avatar」のスニークプレビューを立体視で実施

 ストーリーは未公開であり,個性的なグラフィックスを持った三人称視点のアクションゲームとしかいえない状況だが,発売が2009年の12月に予定されているだけに,今後追加情報は増えていくだろう。3Dバージョンもぜひリリースしてほしいと思うが,筆者には103インチのプラズマディスプレイを買う余裕がないのも事実だ。

 余談ながら,「Tom Clancy's End War」の音声入力や今回の3Dゲームなど,ヒューマンインタフェースで冒険している印象の強いUbisoft。同じブースに展示されていた「R.U.S.E.」はテーブル式の大きなタッチパネルモニター(一台,2万ドルだそうだ)を使った,「ユニットを直接手で動かす」斬新なスタイルのRTS。戦車を選び,方向を決め,大砲を目標に向かって撃つという命令を手や指で直接行うのである。
 音声入力や3Dなど,どちらかというとイロモノ的に見られがちだが,最新技術と資金を投入し,それらを新しいトレンドとして再生しようとしているのかもしれない。

画像集#002のサムネイル/[E3 09]Ubisoft,キャメロン作品をゲーム化した「Avatar」のスニークプレビューを立体視で実施
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