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アバターも公開? Shade 10発表会で公開された「Blue Mars」最新情報
単なるCGツールであれば4Gamer的にはあまり関係ない話なのであるが,Shade 10にAvatar Realityが制作中のバーチャルワールド「Blue Mars」用のオブジェクト出力機能が用意されるということで,Avatar Reality橋本和幸氏よりBlue Marsの紹介が行われた。国内初公開となる映像とともに,最新情報をお届けしたい。
Blue Marsの舞台は,名前の通り火星である。大量の水によって海もできた「青い火星」,プレイヤーはそこへの入植者として暮らしていくことになる。
CrysisのようなFPSというわけではないので,世界を構成するオブジェクトの造形にも妥協はないようで,デモで使用されたシーンは500万トライアングル程度のクオリティとなっている。キャラクターや家などのオブジェクトはShadeを使って制作されたものとなっている。これまでは,3D Max形式に変換して手作業で調整しながらCryEngine 2に読み込ませていたものが,Shade 10からは直接読み込めるようになるという。同様にSecond Life用のファイル出力にも対応しており,1万円台でSecond Life用のオブジェクトを出力できるソフトはほかにはちょっとないということなので,Second Lifeプレイヤーも注目していいツールといえるだろう。
もともとCryEngine 2自体が次世代ハードウェアを前提としたものということもあって,会場でのデモはGeForce 8800 Ultra搭載PCで20fpsほど。グラフィックスプロファイルは,独自のものを使用しており,CrysisでいうところのVery Highに相当するモードでのデモだそうだ。なおCrysisでは,Windows VistaでなければVery Highを選択できなかったのだが,Blue Marsでは,独自のシェーダなどを使用して,Windows XPでもVery Highに相当するモードを実現しているという。
作成できるのはオブジェクトだけではない。CryEngine 2とBlue Marsの間にもう1レイヤーが追加されており,Second Lifeと同様にスクリプトベースでゲームなどを作成できる環境が構築されている。「Flashでゲームを作る感覚」で簡単なゲームが作成できるという。このシステムによって,かなり低いコストでカジュアルゲームが制作できることから,超リアル3DCGとカジュアルさを両立したゲームが多数登場してくることが予想される。スクリプトなのでゲーム内容に制限はあるだろうが,「CrysisレベルのCGの3Dゲームが比較的簡単に作れる」環境というのも凄い話である。
なにかと期待できそうなBlue Marsは,今年末にβテストを予定しているとのこと。それまでに最新グラフィックスカードを揃えるなり,Shadeの使い方をマスターするなり,超リアルワールドの到来に備えておこう。
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