Grand Hyatt Taipeiの3階がイベント会場となった
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COMPUTEX TAIPEI 2016の開幕を翌日に控えた台湾時間2016年5月30日,
NVIDIAは会場近くのホテル「Grand
Hyatt
Taipei」で報道関係者向けイベントを開催し,その場で,
Pascal世代のGPUを統合する,未発表の次世代Tegraを披露した。SoC
(System-on-a-Chip)が載るモジュールは,
Maxwell世代ベースの「
Tegra X1」を搭載する「
Jetson TX1」と物理的な互換性があるように見えるので,ひょっとすると,モジュールを差し替えるだけでアップグレードできるのかもしれない。
未発表となる次世代Tegra SoCが載ったモジュール。言及はなかったが,Jetson TX1との物理的な互換性はありそうだ
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Jen-Hsun Huang氏(Co-Founder, President and CEO, NVIDIA)。同社はいま「Computing Imagination」「Computing Intelligence」をターゲットにしているという
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イベントでスピーカーを務めたNVIDIAの
Jen-Hsun Huang社長兼CEOは,
Pascal世代のGPUを統合するTegraの主な用途として,ロボットと自動運転を挙げた。いわく,自律的に動作できるロボットや,完全に自動で動作できる自動車がターゲットとのこと。とくに自動運転については,ダッシュボードに次世代Tegra,トランクに「
Drive PX 2」,そしてネットワークの先に「
Tesla P1」ベースの「
DGX-1」を用意することで,「ネットワークを利用して自律的に判断できる,完全な自動運転」(Huang氏)を実現できるという(
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Drive PX 2
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Xeon 2基とTesla P1 8基を搭載するDGX-1
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Tesla P1。背面の接続インタフェースはNVLinkである
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ちなみにそのDrive PX 2だが,今回公開されたバージョンでは,名称未公開となる「MXMに載る秘密のGPU」が,ヒートスプレッダ付きの新しいものになっていた。GDDR5メモリ用のパターンが8つある一方で,GDDR5メモリは4枚(128bit接続)と,仕様上はよく分からない部分もあるが,製品化に向けて動いているのは確かなようだ。
Drive PX 2。MXMに載るGPUが新しいものに変わっていた
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MXMのクローズアップ。Samsung Electronics製のメモリチップ「K4G80325FB-HC28」を4枚搭載している。裏にも4枚載っているのだろうか?
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なお,次世代Tegraのゲーム用途利用についてHuang氏は,4Gamerの質問に答える形で,「
世界中の誰も作れないデバイスがターゲットだ」と,今後もTegraをゲーム機市場に向けて展開する意向を明らかにしていた。
それがSHIELDなのか別の形かはともかく,Tegraの狙う市場として,今後もゲーム機は残るようだ。現在の「最新モデル」は国内未発売の「SHIELD」(SHIELD Console)だが,さて次は……?
次世代Tegraのダイサイズをざっくり計測してみたところ。およそ13×12.5mmくらいだろうか
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