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「League of Legends」正式サービス化による恩恵はどこにあるのか。ライアットゲームズ社長/CEOにインタビュー
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印刷2017/03/09 00:00

インタビュー

「League of Legends」正式サービス化による恩恵はどこにあるのか。ライアットゲームズ社長/CEOにインタビュー

 2017年3月1日,MOBA「リーグ・オブ・レジェンド」(以下,LoL)の日本サーバー開設から1年が経ち,正式サービスが開始された。ただ,世界共通のゲーム内容で展開されているLoLの場合,このタイミングで大きなアップデートがあるわけではない。オープンβテスト中も課金サービスを利用できたので,プレイヤーからすると,「正式サービス」と言われても正直ピンとこないといったところだ。
 また,これまでに国内サービスの運営をしているライアットゲームズ(※)が表に出てくる機会は少なく,オープンβテストがどういった方針で行われて,正式サービス後にはどうなるかといった部分もいまひとつ見えてこない。

 そこで,ライアットゲームズの社長/CEOである小宮山真司氏に,日本サービスのこれまでとこれからを聞いてみた。

※本稿では日本サービスの運営を「ライアットゲームズ」,グローバルでの展開を「Riot Games」と表記している。

画像集 No.002のサムネイル画像 / 「League of Legends」正式サービス化による恩恵はどこにあるのか。ライアットゲームズ社長/CEOにインタビュー

4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。
 今回は日本のオープンβテストから1周年を迎え,βが取れるということで,日本サービスのこれまでとこれからをお話いただきたいと思っています。

ライアットゲームズ 社長/CEO 小宮山真司氏
画像集 No.003のサムネイル画像 / 「League of Legends」正式サービス化による恩恵はどこにあるのか。ライアットゲームズ社長/CEOにインタビュー
小宮山真司氏(以下,小宮山氏):
 分かりました。よろしくお願いします。

4Gamer:
 まずは,ライアットゲームズの体制について質問なんですが,日本サービスが始まった当時,確かCEOはいらっしゃいませんでしたよね? ディレクターが意志決定しているというお話を,齋藤さん(齋藤亮介ディレクター)に聞いた覚えがあります(関連記事)。小宮山さんは,こうして表に出てこられるのは初めてですが,いつごろ社長/CEOに就任されたのでしょうか。

小宮山氏:
 CEOになったのは2016年9月末ですが,ライアットゲームズには,2015年の10月に入社しています。齋藤が当時のインタビューで「ディレクターは2人いる」という話をしていたと思いますが,そのうちのもう1人が私です。
 ディレクターの頃は,ローカライズや社内テスト,Webサイトのチームや技術的なことを扱うチームの管理,あるいは会社の機能としての人事やオフィスマネージングなど,いろいろなことをやっていました。e-Sports関連とマーケティング,経理以外は,ほぼ全部見ていたことになりますね(笑)。

4Gamer:
 となると,日本サービスの業務にずっと幅広く携わってきた結果,CEOになったわけですね。
 今回,正式サービスが発表されて多くのプレイヤーが疑問に思っているのが,「そもそも,なんでこれまでβテストだったの?」ということです。サーバーは安定して長いこと稼働していますし,課金サービスも普通に利用できますし,βテストを続けていた理由がよく分からないといいますか……。

小宮山氏:
 うーん,なるほど。これまでβテストという体裁を取っていたのは,なんというか,Riot Gamesにそういう概念がないんです。

4Gamer:
 どういうことでしょう?

小宮山氏:
 実はRiot Gamesって,日本に限らずどこのマーケットでも,「ここから正式サービスです」みたいな展開はしたことがないんですよ。それによって,何か大きなアップデートが入って劇的に変わるわけでもないですし。
 なので,日本も基本的にその方針でこれまでサービスしてきました。ただ,日本市場の場合,いつまでもβテストを掲げていると,心配の声をいただくこともありまして……。

4Gamer:
 「まだ正式サービスに移行できる状態にはないんですか?」みたいな……。

小宮山氏:
 ええ。ほかの国では,あまりそういう話にならないみたいなんですが。
 とはいえ,いつまでもご心配をかけるわけにはいきませんし,正式サービスを宣言したほうがプレイヤーのためになるなら,1周年のきりがいいタイミングでしておこうというわけです。

4Gamer:
 ということは,正式サービスに入っても,とくに何も変わらないということでしょうか。

小宮山氏:
 ゲームシステム面で何かが変わるということはありません。ただ,ライアットゲームズの活動としては,正式サービスを契機に違った展開といいますか,より皆さんの目に見える展開をしていこうと思っています。とくに3月からは,1周年を機に新規プレイヤー獲得に向けた動画やコンテンツを発信し,日本サーバーのより一層の活性化を図っていきます。
 その第一弾が,3月1日に公開した入門ガイドですね。これまでは,新しい人が入ってきても,初心者の受け皿になるコンテンツがなく,いきなりアッシュのバトルトレーニングに放り込まれる形になってしまっていました。さすがにこれでは,日本のゲーマーへの導線にはならないので,新しいガイドが必要だなと。

4Gamer:
 あのガイドは,日本オリジナルのものなんですか?

小宮山氏:
 はい,ライアットゲームズが企画して制作したものです。日本のプレイヤーは「好きにやれよ」と言われるよりも,細かく教えてもらえるほうが好みという人が多いので,「LoLってこういうことを考えながらプレイすればいいんだ」というのを学べる内容にしました。
 あとは,1年間日本サーバーで遊んできたプレイヤーのドキュメンタリーとして,「JP ONE」という動画シリーズも展開しています。


4Gamer:
 そのプレイヤーというのは,プロの方ですか?

小宮山氏:
 いえ,一般プレイヤーで,ちょっと面白いストーリーを持っている方ですね。以前,「あなたのLoLにまつわるストーリーを教えてください」という募集があったかと思うんですが,実はドキュメンタリーのネタ探しで実施していました。
 それとは別に,リプレイ機能が実装されたとき「あなたのリプレイを投稿してください」ということもやっていましたが,そこに投稿された中から良いと思うプレイをまとめて,動画シリーズにするという企画も進めています。

4Gamer:
 一般プレイヤーの投稿がダイレクトに反映される企画は面白いですね。日本サーバー感がありますし。

小宮山氏:
 Riot Gamesは方針の1つとして,“プレイヤー エクスペリエンス ファースト”を掲げています。日本のプレイヤーの皆さんがもっと楽しめるように,今後もいろいろなキャンペーンやイベントを予定しているので,楽しみにしていてください。


2016年は見えない部分の環境整備に注力


4Gamer:
 今後の施策について,いろいろと予定されているようで安心しました。ちょっと厳しい話にはなりますが,正直ここ1年での活動は,プレイヤー側からすると「ライアットゲームズは,ローカライズ以外に何をしているんだろう」と思える部分もあったので。

小宮山氏:
 プレイヤーの皆さんからお叱りを受けているのは,私達も理解しています。実際,ライアットゲームズから何かメッセージを発信することはなかったですし。

画像集 No.004のサムネイル画像 / 「League of Legends」正式サービス化による恩恵はどこにあるのか。ライアットゲームズ社長/CEOにインタビュー

4Gamer:
 そうなんですよ。サーバー開設時は,ネット上で広告が出ていて,新しいプレイヤーもたくさん入ってきて盛り上がったものの,上達する前にやめてしまったり,あるいはToxicなプレイヤー(ほかのプレイヤーに罵声を浴びせたり,スポーツマンシップにそぐわない行動をとる人のこと)に出会って離脱したりする人も多く見ました。にも関わらず,とくに公式で新しく人を集めよう,盛り上げようといった動きはあまりなかったように思えるので……。もっといい環境で遊びたいけど,どこまで動いてくれるんだろうというのが不安だったんです。

小宮山氏:
 なるほど。それでは,昨年ライアットゲームズがどういった方向性で動いていたかを説明させてください。
 まず,広告に関しては,確かに日本サーバー開設から1か月ぐらいは出していたんですが,そこからストップさせていました。というのも,人が入ってきてもすぐに流れてしまっていたんです。

4Gamer:
 だからこそ,今回登場したような入門ガイドを準備したわけですね。

小宮山氏:
 ええ。何も整備できていない状態で,人を集めるわけにはいかないなと。それと,これはRiot Gamesのやり方として,あまり宣伝やテレビCMをガンガン打つようなことはしません。LoLはあくまでコアゲーマーに向けたゲームですから,コアな方々に向けて展開していくというのが基本的なスタイルになります。
 そうした中で,プレイヤーのために何ができるのかを考えた結果,ローンチを優先してひとまずオープンβテストを実施しつつ,プレイヤーの声を聞いて,「基礎をきっちり作る」ことにしました。

4Gamer:
 基礎というのは,例えばサーバーの安定性などですか?

小宮山氏:
 サーバー周りもありますし,スクリプト(不正ツール)への対策などもそうですね。

4Gamer:
 スクリプトって,どのぐらい対策できているのでしょう。

小宮山氏:
 スクリプトに関しては,日本に限らず,最重要案件として対処しています。これが蔓延してしまったら,LoLのすべてが崩れてしまいますから。現在のLoLには,チートプログラム検出システムが組み込まれているんですが,これが非常に優秀なんです。チートを使われたら,必ず検出します。

4Gamer:
 言い切りますね,必ずですか。

小宮山氏:
 はい,必ずです。あくまで検出なので,BANされるまではプレイできてしまいますから,そこはいたちごっこになってしまいますが,それでも,絶対にバレると思っていただいて大丈夫です。
 一時期,韓国で最新の検出システムが導入されたとき,スクリプターが一斉に日本に流れてきたことがあるので,その時に遭遇してしまった印象が強く残っている方が今もいらっしゃるかもしれません。現在は日本にもそのシステムが導入されていますので,ご安心ください。

4Gamer:
 今はもう,スクリプターは撲滅できたという認識でいいんですか?

小宮山氏:
 はい。また,そうした検出システムを使っているので,アカウントの売買なども「買うだけ損」になりますね。

4Gamer:
 プレイの体験を壊すという点で,Toxicなプレイヤーへの対策も教えてください。LoLをやめてしまった人から,暴言が嫌だという話を聞くことは多いんですが,そのあたりの処罰はどのぐらい機能しているのでしょうか。

小宮山氏:
 暴言への対処の優先順位も,非常に高くなっています。Riot Gamesが提唱しているスポーツマンシップに反しますからね。
 日本のサービスで言えば,Toxicなプレイヤーがいて,それがBANされない時期というのは,確かにありました。

4Gamer:
 おそらく,新しい人がたくさん入っていた,サーバー開設間もないタイミングですよね?

小宮山氏:
 ええ。サービス当初は,レポート機能の利用を我々がきちんと啓蒙できていませんでしたし,暴言かどうかを判断するAIシステムがあまり日本語の環境を学習できていなかったんです。今はこのシステムによって,Toxicなプレイヤーのログをすべて保存し,どういったときに,どういった発言をしてしまうといった判断が行えるようになっていますので,野放しということはないです。

4Gamer:
 AIシステムの学習が進んだ現状では,実際にToxicなプレイヤーは減っているんですか?

小宮山氏:
 減っていますし,それに合わせてレポート数も少なくなっているというデータがあります。残念ながら,今でもそうした方に出会うことはあるかもしれませんが,その時はレポートしていただければ効果がありますので,皆さんにもご協力いだたければと思います。
 ともあれ,こうした「目に見えない部分」での整備は,オープンβテスト中にかなり進めました。サーバー開設当初に比べると,実は相当整った環境になっています。

4Gamer:
 1年かけて土台を作ったので,先にお話にあったような,目に見える展開にも取りかかれるようになったということでしょうか。

小宮山氏:
 そうなります。ようやく,プレイヤー数の拡大に向けて動き出せるというわけです。

4Gamer:
 今の日本のプレイヤーにとって“プレイヤー エクスペリエンス ファースト”になることは,まさにプレイ人口が増えることだと思うんです。マッチングの長さやバランスですとか,日本語の通じない人を見かける頻度ですとか,いくつかの不満はプレイヤー数によって改善されるでしょうし。

小宮山氏:
 実は現在も,かなり成長はしているんですけどね。我々の予想以上にプレイヤー数は増えていますし,サービスも好調です。「1年経ってもマッチングは長いままじゃん」というお叱りもごもっともなので,そこはこれから改善していかなければなりませんが。

4Gamer:
 ところで,ライアットゲームズは,日本サーバーの運営でどの程度自由にプロモーションやキャンペーンを実施できるのでしょう? LoLは,オンラインゲームの中でもとくに“世界的に同様の展開をしている”タイトルですし,昨年はライアットゲームズの動きがあまり見えなかったこともあって,そのあたりは厳しいのかと思っていたのですが。

小宮山氏:
 かなり自由ですよ。「日本はこれをしていい,してはいけない」といった指示は,誰からも何も言われません。もちろん,コアとなっているゲーム自体は,アメリカのロサンゼルスにあるRiot Gamesが作りますが,それ以外は日本で自由にやる権限が与えられています。
 ですから,既存のプレイヤーに対する仕掛けや,まだLoLをプレイしていない人への訴求は,我々が判断してやっていくことになります。昨年公開したスターガーディアンの歌などは,その施策の1つですね。


4Gamer:
 ありましたね,スターガーディアンの歌! あれはかなり驚きましたが,日本で企画して動かしたものだったんですね。

小宮山氏:
 ええ,日本ならではの,日本で喜んでもらえるコンテンツとして用意しました。
 これは私が入社した当時の話なんですが,本社のスタッフが日本に来たとき,日本でやりたいことをプレゼンして承認をもらおうとしたんです。そしたら,「そんなの求めるな。お前が良いと思ったことをやれ」と怒られて,衝撃を受けたのを覚えています。会社なんですから,さすがに承認は必要だろうと思っていたんですよ。でもRiot Gamesは,その国のプレイヤーのことを最も考えられるのは,その国の拠点にいる人間だろうという考えなんです。

4Gamer:
 そのほうが各国のプレイヤーのためになるということなんでしょうね。

小宮山氏:
 そういうことです。彼らは本気で“プレイヤー エクスペリエンス ファースト”を大事にしているんですよ。最初は私も「建前なんじゃないの?」と思っていたんですけど,Brandon(Brandon Beck氏)やMarc(Marc Merrill氏)といった創業者達はもちろん,会う人みんなが同じことを言いますし,組織構造やいろいろな機能もそれを実現するために作られています。本当にガチな人達の集まりなんです。
 ライアットゲームズもそのやり方を受け継いで,日本のプレイヤーが望むものを届けていきます。

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Riot Games特有の雰囲気を日本語で伝えていく


4Gamer:
 ここ1年のライアットゲームズさんの活動の中で,表に出ていたものとして印象に残っているのが,翻訳のうまさです。日本サーバー開設前は,チャンピオン名などで「これ,大丈夫かな……?」と不安になる部分もあったんですけど,実際にオープンしてみたら違和感のない形になっていましたし,パッチノートや動画のチャンピオンスポットライトは,北米サーバーの言い回しみたいなものを伝えつつ,日本人向けのネタを仕込んでいたりもするので,見ていて面白いですよね。

小宮山氏:
 私達のミッションは,プレイヤーに違和感なく楽しんでいただくということに尽きるので,かなり力を入れています。原文が伝えたいことをきちんと伝えるのはもちろんですが,Riot Games特有のフランクな言い回しも残したいですから。翻訳って,ちゃんとできていることが当然で,評価されにくい部分なので,もし気に入ってもらえているなら何よりです。
 翻訳では,LoLの世界観を伝えられるよう,公式サイトのユニバースにもかなりこだわっています。

画像集 No.007のサムネイル画像 / 「League of Legends」正式サービス化による恩恵はどこにあるのか。ライアットゲームズ社長/CEOにインタビュー

4Gamer:
 確かに,あそこのテキストはかなり翻訳が大変そうな……。

小宮山氏:
 単純に翻訳するだけでは伝わらない部分も多く,苦労します。ですから,LoLのことを本当に分かっている翻訳チームのスタッフが,いろいろな設定を確認したうえで,文章を書き起こしているんです。

4Gamer:
 ユニバースの設定は,読み応えがありますね。昔のチャンピオンの設定も変更されていて,印象がガラリと変わったりするので,興味深く読んでいます。

小宮山氏:
 設定と整合性を取りながら翻訳していくのは,けっこう大変なんですよ(笑)。

4Gamer:
 ブリッツなんか,今の設定はめちゃくちゃいい奴なのに,ゲーム内だと本当に酷いロケパンクソ野郎のままなので腹が立ちます(笑)。翻訳については,ぜひこのノリで今後も続けていってほしいです。

小宮山氏:
 そう言っていただけると嬉しいですね。

4Gamer:
 もう1つ今後の要望になるのですが,日本では公式でのグッズ販売はやらないんですか?

小宮山氏:
 前向きにやろうと考えてはいます。ただ,具体的にいつやるのか,どのぐらいの規模でやるのかといったことは,現時点ではお答えできません。玉虫色な返事になってしまって申し訳ないのですが……。

4Gamer:
 海外だと,フィギュアやらTシャツやらボードゲームやら,いろいろなグッズが公式から出ているじゃないですか。日本から買うのはちょっとハードルが高いので,日本での展開を期待しています。


日本のLoLプレイヤーの大会への関心は世界一高い


4Gamer:
 日本サーバー開設から時間も経って,国内の大会やプロプレイヤーへの関心は以前よりも高まっているのではないかと思いますが,実際のところ,いかがでしょう?

小宮山氏:
 実は,LoLがサービスされている国の中でも,日本は非常にe-Sportsへの関心が高い国なんですよ。

4Gamer:
 え,そうなんですか?

小宮山氏:
 表には出せませんが,どのぐらいの数のプレイヤーが大会を見ているかというデータがあって,これが,日本のプレイヤーのトータル数から考えると,ものすごく高い割合になっているんです。日本ってこんなにたくさんの人がe-Sportsに興味を持っているんだと,勇気付けられる数字なんです。

4Gamer:
 日本のLoLプレイヤー……というか,PCゲーマー自体がコアな層ですし,e-Sportsとの親和性が高いということなんでしょうか。

小宮山氏:
 それも一因だと思いますが,それだけでは説明が付かないと思いますね。Riot Gamesにデータを見せると,サービスが開始して間もない国としては驚くレベルという反応です。我々としても,これを盛り上げるために,2017年シーズンはもっと大会に力を入れていかなければならないと思っています。

4Gamer:
 大会を盛り上げるような施策ですが,具体的にどういったものが予定されているのでしょう。

小宮山氏:
 去年は,プロ選手の表情や終わった後のインタビューなど,“生きたコンテンツ”を出せていなかったのではないかと思っています。ですから今年は,きちんとスタジオを作って,そういったものを皆さんにお見せできるよう展開しているんですが,これが好評なので,今後も続けていきたいですね。選手にとっても,人に見られる環境でプレイする機会が増えたほうが,世界で戦っていくうえでプラスになっていくでしょうし。
 我々としてはLoLを,世代を超えて続くエンターテイメントにしたいと考えているんです。LoLって,歳を取ってなかなかプレイができなくなっても観戦して楽しめますし,すでに親子で楽しんでいるというプレイヤーもいます。10年,20年と楽しんでいただけるよう,大会にもしっかりと投資をして,もっと規模を大きくしていきたいですね。

4Gamer:
 分かりました。
 最後に,日本サーバーで遊んでいるプレイヤーの皆さんにメッセージをお願いします。

小宮山氏:
 「ありがとうございます」という一言に,魂を込めさせていただければなと。北米サーバー時代からも含めて,LoLを愛していただいてる方々には,感謝しきれないくらい感謝しています。
 ただ,今後もさまざまな課題があると認識していますし,いかにプレイヤーバリューを高められるかは,これからの我々の活動にかかっています。期待に応えられるよう,全力でがんばっていきます。
 お話しましたとおり,今後はもっと日本のLoLプレイヤーを増やしていけるような施策を展開していきますが,新しいプレイヤーを受け入れるための雰囲気作りは,皆さんのご協力なしではできません。ぜひ,新しい人を楽しい雰囲気で迎えてあげてください。よろしくお願いします。

4Gamer:
 ありがとうございました。

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