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「LJL 2019 Spring Split」Week8の模様をレポート。Unsold Stuff Gamingが4位へと陥落し,Burning Coreが3位に浮上
ここまで7週を戦い,各チーム2度ずつの対戦を終えた「LJL 2019 Spring Split」。今週からは終盤戦へと突入し,各カードの最後の対戦(3試合目)が行われる。それでは,今週の試合結果を見ていこう。
○Week8
- | 勝利チーム | - |
---|---|---|
第1試合 | V3 Esports | Unsold Stuff Gaming |
第2試合 | V3 Esports | Rascal Jester |
第3試合 | DetonatioN FocusMe | Rascal Jester |
第4試合 | Crest Gaming Act | Unsold Stuff Gaming |
第5試合 | Sengoku Gaming | Crest Gaming Act |
第6試合 | Burning Core | Sengoku Gaming |
第7試合 | Burning Core | Axiz |
第8試合 | DetonatioN FocusMe | Axiz |
第1試合,V3 Esports(以下,V3)はジェイス,エリス,リサンドラをピック。序盤のTopとMidの戦いで優位に立ち,さらにアッシュの「スカウトホーク」で敵Jungleの視界を確認することで,エリスの強力なギャンクを最大限に活かし,次々とキルを生み出していた。
Unsold Stuff Gaming(以下,USG)もうまくこれに食らいついていったものの,33分頃に起きた集団戦でエースを獲得したV3が押し切る形で勝利。プレイオフに進出できるかどうかという瀬戸際にいるUSGにとっては,手痛い一敗となった。
第4試合は2位のCrest Gaming Act(以下,CGA)と,3位のUSGによる一戦。この試合でUSGは,MidレーナーであるDasher選手のビクターをTopに送り込むという奇策に走ったが,CGA Nap選手のジャーヴァンIVにレベル2でソロキルされるという致命的なミスをしてしまう。さらに,Nap選手はレベル8でもDasher選手をキルし,差を付けていく。
圧倒的な不利を背負ったUSGは,22分頃に相手に隠れながらバロンを獲得することに成功したが,それでもCGAの優位性は覆らなかった。最後は,CGAのLuna選手のアジールとArt選手のカイ=サが圧倒的な火力を出し,集団戦を制したCGAが試合に勝利した。
注目試合(第5試合) Sengoku Gaming vs. Crest Gaming Act
○バンピック・フェーズ1
Sengoku Gaming(以下,SG)はコーキをピック。SGのTaka選手はここ数戦でコーキを何度もピックしており,SGの戦術の柱となっている。
CGAはガリオ,ジャーヴァンIV,ビクターをピック。いずれも汎用性が高いチャンピオンであり,相手のピックを見てからレーンの割り当てを決められるという強みがある。
○バンピック・フェーズ2
ルシアン,カリスタ,エズリアルなど強力かつ機動力の高いADキャリーを軒並みバンされたSGは,ADキャリーとしてトリスターナをピックした。
それに対してCGAはなんとタロンをピック。コーキに対してタロンでカウンタープレイを行い,ボットレーンのキャリーはビクターに任せるという大勝負に打って出た。
○試合内容
CGAは比較的ローリスクな試合運びをし,ローテーションや集団戦における立ち回りで勝つ傾向の強いチーム。だが,今回の試合に関してはレイトゲームでの勝ち目が薄い構成となっており,早い段階から試合を動かしていくプレイが求められていた。
だが,そんなCGAの思惑の上を行き,逆に序盤から大きな有利を作っていったのがSG OdduGi選手のトリスターナとRaina選手のブラウム。3分30秒という非常に早い時間帯に見事なタワーダイブを決めただけではなく,6分頃に受けたリーシンのギャンクを捌き,逆にキルを取るというスーパープレイで試合の主導権を握った。
なんてプレイだOdduGi! pic.twitter.com/0jQzIkCWXB
— LJL公式アカウント (@Official_LJL) 2019年3月10日
もちろん,これを黙ってやられているCGAではない。MidレーンではTaka選手のコーキを圧倒していたLuna選手が動き出す。MidレーンをプッシュしてからのTopレーンへのローテーションを繰り返し,SG Reiya選手のエイトロックスをキルすることに成功していた。
その後は,育っているLuna選手のタロンを中心に試合を動かしたかったCGAだが,SGはこれにうまく対応する。JungleのSmile選手とSupportのRaina選手が視界を確保し,キャリー陣が安全にファームできる環境を作り上げ,CGAに対してその隙きを見せることがなかった。
装備が整ったコーキとトリスターナに対して手を出せないCGAを尻目に,SGは次々とオブジェクトを獲得していく。最後は,Taka選手,Reiya選手のダブルテレポートによる仕掛けから戦闘を始めたSGが4キルを獲得し,そのままネクサスを破壊して試合に勝利した。
今週の注目ピック:カリスタ(ボットレーン)
現在,「ピック or バン」の扱いになっているチャンピオンで,LJL week8では8試合中7試合でバンされ,1試合でのみピックされた。契約を結んだ味方チャンピオンをスキルR「宿命の呼び声」で投げ飛ばせるのが特徴で,プロシーンではこれを利用してガリオ・アリスター・ブラウムなどと共にエンゲージする手段がよく用いられる。また,Supportのスレッシュとは攻め・守りの両面での親和性が高く,「ルシアン&ブラウム」や「ザヤ&ラカン」と並ぶ,強力なデュオ・ボットとして知られている。
●カリスタの強み
・序盤から終盤にかけて弱い時間帯が少なく,大崩れしていなければ集団戦で活躍できる
・R「宿命の呼び声」を使って自分から戦闘を仕掛けられる
・ルシアンやカイ=サなど,射程の短いADキャリーに対してレーン戦で優位に立ちやすい
・E「引き裂く遺恨」でドレイクやバロンに対して大ダメージを与えることができ,オブジェクトの争奪戦で勝利しやすい
・通常攻撃ごとにサイドステップすることができ,方向指定スキルをかわしやすい
●カリスタの弱み
・遠距離攻撃スキルをほとんど持たないため,にらみ合いの状況でやれることが少ない
・契約しているサポートと一緒にいないと自衛手段(宿命の呼び声)がないため,単独行動しづらい
Week8 終了時点 順位表
DetonatioN FocusMeはプレイオフへの進出(3位以上)が確定。残っている試合のほとんどで敗北しない限りは2位に陥落しないため,1位の座はほぼ揺るぎないものとなっている。
ここまで3位につけていたUSGはV3とCGAに敗北し,ついに4位へと陥落してしまった。Burning CoreやV3,SGなど,上り調子なチームが増えてきていることもあり,これからはプレイオフ進出をかけた厳しい戦いが続きそうだ。
USGと入れ替わり,3位に浮上したのはBurning Core。だが,まだUSGやCGA,DFMといった上位陣との対戦カードが残っており,順位的にはまったく安心できない状況となっている。
V3は先週からNeo選手の代わりにJungleを務めているSavage選手が活躍しての2連勝。1試合目はエリス,2試合目はレク=サイを使用してチームをキャリーしており,今後のプレイにも注目が集まる。
Spring Splitは残り3週。各チーム,すべての力を出し切った「Good Game ,Well Played」に期待したい。
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