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[COMPUTEX]CM Storm限定“緑軸”,「Cherry MX Green」採用のゲーマー向けキーボードをCooler Masterが披露
CM Stormのプロダクトマネージャーを務めるColin Chen氏いわく「Cherry MX Green(搭載のゲーマー向けキーボード)はCM Storm限定。他社からは出てこない」とのことである。
スイッチとLEDの色,キースイッチの台座部に敷かれたシートの色を除いた基本仕様は,CM Strom Triggerそのものだ。6キーロールオーバー仕様であるとか,キーボードの左端に用意された[M1]〜[M5]のマクロキーに,本体内蔵のフラッシュメモリを用いてマクロキーを登録可能であるとかいった部分は,従来のCM Storm Triggerとまったく同じである。
ただし,「基本的には工業向けの特殊スイッチで,コンシューマ向けで使われることはめったにないこともあり,スイッチ自体が非常に高価」(Chen氏)であるため,北米市場における価格は,通常モデルが119.99ドルのところ,本製品は150ドル程度になってしまうという。ZF Electronics側の納期条件が厳しいこともあって,世界的に数量限定版になるとのことだった。
日本でも特別版としての市場投入が検討されているそうなので,珍しい仕様のゲーマー向けキーボードに触れてみたい人は,その存在を憶えておくといいかもしれない。
アルミを全面に押し出した「プレミアム」な
ゲーマー向け製品ラインも登場
Cooler Masterは,CM Stormの製品ラインに「AL Series」という製品ラインを追加することも明らかにしている。アルミニウム(以下,アルミ)の元素記号「Al」からその名を取った新シリーズは,その名のとおり,アルミをあしらった製品デザインが特徴となっている。
ラインナップは,ワイヤードキーボード「Mech」とワイヤードマウス「Reaper」,ワイヤードヘッドセット「Pulse-R」にマウスパッド「Alu」。アルミ製マウスパッドのAluだけは,表面加工に時間がかかっているとのことで展示されなかったが,それ以外は実機が披露された。
Mechは,アルミ製の表面カバーと,LANパーティへ持って行くとき使いやすいとされる取っ手が目を引くキーボードで,ネジ留めされているアルミカバーは簡単に取り外せるようになっている。取り外すと,掃除が簡単に行えるというのもさることながら,模様やイラストを載せるといった「Modding」が簡単に行えるというのが,CM Storm側のメッセージだ。
変則的な形状のアルミ製カバーとパームレスト,取っ手により,553(W)×267(D)×43(H)mmと,非常に大きな製品となっているMech(左)。重量も1686gとなかなかである。キースイッチはCherry MX Blue・Brown・Redの3種類が用意されるとのことだ。右は取っ手を持ったイメージ |
LEDインジケータの光はアルミカバーの下から漏れるようになっている |
Mechのスペック表 |
ロールオーバー数は最大64キー。従来のCM Storm製キーボードよりも速度,精度とも高いキーボードコントローラを採用した結果として,全キーロールオーバー仕様ではなくなったのだが,両手の指が10本しかない以上,全キーでも62キーでも大差はないだろう。
ちなみに接続インタフェースはUSB 3.0。2台分のハブ機能が用意されており,外付けHDDなど,外部電源を必要とするデバイス向けに,給電用のUSB Mini-B端子も用意されていた。
接続インタフェース一覧(左)。左からPCとの接続用USB 3.0,給電用USB Mini-B,ハブ経由のUSB 3.0×2,ヘッドセット接続用3.5mmミニピン端子×2だ。ヘッドセット接続用には2chステレオ対応のUSBサウンドデバイス機能を内蔵。将来的にはバーチャルサラウンド出力対応モデルも検討するという。右は本体底面 |
本体天板の手前側半分がアルミで覆われているが,その割には,握ったときの印象は重くない。
写真左奥が[Panic]ボタン。カスタマイズが可能なので,3個めの大型サイドボタンとして使える |
白色LEDがあしらわれるのはAL Series共通。アルミ製カバーにはCM Stormロゴが描かれていた |
イヤーパッド部に「人間の肌に近く,長時間装着していても不快になりにくい特殊素材」(Chen氏)を採用しているのが,プレミアムヘッドセットとしてのPulse-Rが持つ最大の特徴とされている。
個人的には,シリーズ中ではPulse-Rのデザインが最もよく洗練されていると感じた。
従来製品のバリエーションモデルなども続々登場
このほかにもCooler Masterは,従来製品のバリエーションモデルや,エントリー市場向けのとキーボードとマウスセットなども展示していた。ラインナップを拡充させるのは,さまざまなニーズに応えるためとのことだ。
以下,写真メインでお伝えしておきたい。
ADNS-9800センサー搭載のワイヤードマウス「Havoc」。左サイドボタン×2の手前にプロファイル変更用ボタンを持ち,4つのプロファイルを切り替えながら利用できる。LEDの色はプロファイルに応じて,赤,黄,青,紫の4色に切り替わる仕様 |
CERESシリーズでは,黒白2色展開となる「CERES 400」(左)と,黒のみの「CERES 300」(右)も用意される |
エントリー市場向けキーボードとマウスのセット「Devastator」。青色LEDバックライトを埋め込んだワイヤードメンブレンキーボード「MB24」と,最大2000DPIまで設定できる光学センサー搭載ワイヤードマウス「MS2K」のセットで,日本ではゲームPCのBTOオプションを狙うという。MS2Kの形状は悪くないので,これをベースにした上位モデルなどが出てくると面白そうだが…… |
CM Stormの主力フルキーボードシリーズ「Quick Fire」の最上位モデルと位置づけられる「Quick Fire Ultimate」。下位モデルとの違いは,すべてのキーに赤色バックライトが搭載された点だ。キースイッチはCherry MX Blue・Red・Brownの3種展開となる |
シリーズ史上最もシンプルなモデルとして訴求される「Quick Fire XT」。Quick Fire TKの写真で示したとおり,Quick Fireシリーズは基本的にケーブルマネジメント対応となるのだが,Quick Fire XTはシンプルなケーブル接続となる。接続インタフェースはPS/2とUSB両対応で,PS/2接続時のみ全キーロールオーバーとレポートレート設定の調整が可能だ |
■おまけ
ゲーマー向けと位置づけられる電源ユニット「GX II 750W」。USB 2.0ピンヘッダに取り付けると,PCがシャットダウンされているときでも,PCケースの前面USBポートからスマートフォンやタブレットの充電が行えるようにするという特殊ケーブル「USB Charger」を採用する。この充電用ケーブルはCooler Masterが特許を取得しているそうだ |
CPU用簡易液冷ユニットの上位モデル「Eisberg 240L」(左)と,Vapor Chamber採用の空冷CPUクーラー「V8 GTS」(右)。2013年のCooler Masterは,簡易液冷製品に力を入れているとのこと |
Cooler Master 日本語公式Webサイト
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