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「ロックマンエグゼ」20周年記念企画。直撃世代の筆者が,思い出と共に全ナンバリング作品を振り返る
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印刷2021/03/21 00:00

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「ロックマンエグゼ」20周年記念企画。直撃世代の筆者が,思い出と共に全ナンバリング作品を振り返る

歴代のナンバリング作品を一挙に紹介! 印象深かった戦法やバトルチップと共に振り返ろう


 最後にシリーズのナンバリング作品を一挙に紹介して本稿の締めくくりとさせていただこう。各作品の概要だけでなく,当時話題になったバトルチップやP.Aなどを取り上げているので,読みながら当時をふり返ってもらえれば幸いだ。


■バトルネットワーク ロックマンエグゼ


画像集#025のサムネイル/「ロックマンエグゼ」20周年記念企画。直撃世代の筆者が,思い出と共に全ナンバリング作品を振り返る 画像集#026のサムネイル/「ロックマンエグゼ」20周年記念企画。直撃世代の筆者が,思い出と共に全ナンバリング作品を振り返る

 記念すべきシリーズ1作目。カードゲーム要素の入ったアクションゲームという基本的なシステムは,本作でほぼ完成しているが,戦闘から逃げるのに専用チップが必要だったり,フォルダに入れられるチップ制限がゆるゆるだったりと,まだ発展途上と呼べる仕様も多い。
 ストーリーは,ワイリー率いる犯罪組織「WWW(ワールドスリー)」との戦いが描かれる。浄水施設を襲撃してライフラインを遮断する,信号機の暴走を引き起こして交通機関を混乱させるなど,WWWの悪事は凶悪で外道。子供向けのタイトルながらシリアスな展開も多く,特に本作最大の山場とも言えるロックマン誕生の秘密が明かされるエピソードは,かなり重く心を打つ。

画像集#073のサムネイル/「ロックマンエグゼ」20周年記念企画。直撃世代の筆者が,思い出と共に全ナンバリング作品を振り返る 画像集#027のサムネイル/「ロックマンエグゼ」20周年記念企画。直撃世代の筆者が,思い出と共に全ナンバリング作品を振り返る

●ピックアップチップ&P.A

・パラディンソード
 横3マスの広範囲に届き,攻撃力も200と強力なチップ。「エグゼ」シリーズには,不要なチップを何枚か入れて回すと,新たなチップがランダムで1枚手に入るチップトレーダーというものが存在する。
 リセット&ロードを繰り返してのやり直し防止のために「エグゼ2」以降は回す際にセーブが入る仕様になっていたが,初代だけはそれがない。そのため,パラディンソードが出るまでリセット&ロードを繰り返す人が続出した。

画像集#028のサムネイル/「ロックマンエグゼ」20周年記念企画。直撃世代の筆者が,思い出と共に全ナンバリング作品を振り返る

チップトレーダーで良いチップが来るまで粘る! 初代をプレイしたほとんどの人が通る道
画像集#029のサムネイル/「ロックマンエグゼ」20周年記念企画。直撃世代の筆者が,思い出と共に全ナンバリング作品を振り返る

・エリアスチール
 相手のエリア最前列を自分のエリアに変える。シリーズ皆勤賞のチップで「エグゼと言われれば,これ!」というくらい誰もがフォルダに入れていたであろう定番のチップだ。特に通信対戦では,エリアスチールでの陣地の奪い合いが勝ちにつながることも多く,被弾覚悟であえて最前列に構えることも重要だった(最前列に障害物やプレイヤーが存在する場合,そのマスだけ奪われないため)。

画像集#031のサムネイル/「ロックマンエグゼ」20周年記念企画。直撃世代の筆者が,思い出と共に全ナンバリング作品を振り返る

・インビジブル
 一定時間透明になって無敵になる元祖防御系チップ。エリアスチール同様,ストーリー攻略,通信対戦を問わずシリーズを通して使われ続けた。後のシリーズだと,インビジブル無効攻撃やラッシュサポートといった対策手段も増えたが,それでも重要度の高いチップだ。

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■バトルネットワーク ロックマンエグゼ2


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 前作から約9か月という驚異的なスパンでリリースされた第2作目。「ロックマンエグゼ」から3か月後のデンサンシティが舞台で,熱斗とロックマンは,インターネットマフィア「ゴスペル」が巻き起こす犯罪に立ち向かっていく。

 本作の目玉はプレイヤーの戦闘スタイルによってロックマンの姿や性能が変化する「スタイルチェンジ」。「ガッツ」「カスタム」「ブラザー」「シールド」の4スタイル×4属性,合計16パターン(+隠しスタイル1種類)が存在した。
 そのほかにもサブチップの登場やUIの改善,どのコードとも組み合わせられるチップコード「*(アスタリスク)」の登場,電脳世界のグラフィックス強化,以後のタイトルで恒例になったクリア後の膨大なやり込み要素など,シリーズの基礎を固めた作品と言える。

 ちなみに「エグゼ2」はシリーズで最も攻撃力のインフレが極まっていた時期で,一撃で相手を倒せるコンボも少なくなかった。そのため,通信対戦は混沌としていたが,良くも悪くもド派手な攻撃の押し付け合いはインパクトが強く,振り返ってみればこの大味さも「エグゼ2」の華だったように思う。

画像集#032のサムネイル/「ロックマンエグゼ」20周年記念企画。直撃世代の筆者が,思い出と共に全ナンバリング作品を振り返る

●ピックアップチップ&P.A

・プリズム+フォレストボム
 攻撃を周囲のマスに拡散する置物「プリズム」と,攻撃判定がその場に残り続ける「フォレストボム」の2枚を使用したコンボ,通称「プリズムコンボ」と呼ばれる。プリズムを置いた場所にフォレストボムを投げ込むと,フォレストボムの攻撃判定をプリズムが拡散し続けるため,決まるとほとんどの敵を瞬殺できる。
 仕様の穴を突いたこの技は発見されるや否や猛威を振るった。あまりにも強力すぎるため,公式大会では使用が禁止されるという伝説を残している。

プリズムからのフォレストボム! 相手は死ぬ。初めて見たときの衝撃はすさまじかった
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・ポイズンファラオ
 「エグゼ2」から登場したP.Aで,スリップダメージを与える毒を相手エリアにまき散らす置物を正面に設置する。エリアスチールを使って相手のエリアの端に攻め込み,相手の攻撃が届かないところにファラオを設置する毒戦術は「定番の戦い方」として定着し,対策が求められた。「エグゼ2」では,P.Aの素材となる「ポイズンアヌビス」が複数積めるため,ポイズンファラオを破壊したとしても次のポイズンファラオが飛んでくることも。

“エリアの端にポイズンファラオ”は,「エグゼ2」以降よく見る光景となった
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・ゲートマジック
 100×3ダメージの攻撃を3回お見舞いするという高火力のP.A。全弾ヒット時の総ダメージは900にのぼる。当時ロックマンの最大HPは1000だったので,およそ9割の体力を一気に持っていく恐ろしいP.Aだった。
 比較的早い段階からタネとなるチップが獲得できるので,ゲーム攻略でもお世話になった人は多いだろう。

画像集#037のサムネイル/「ロックマンエグゼ」20周年記念企画。直撃世代の筆者が,思い出と共に全ナンバリング作品を振り返る

・ダークメシア
 「エグゼ2」のみならず,シリーズ歴代で最高の威力を誇るP.A。ゴスペルがブレスを放った後,フォルテがアースブレイカーを叩きこむ。その威力は驚異の3000×2ダメージ。実にロックマン6体分の威力である。幸いなことに発動にはイベントで配られた限定チップ「ゴスペル」が必要なため,実戦で使われることは稀だったが,喰らってしまったらほぼ確実にお陀仏である。トンデモなダメージが簡単に叩き出せるエグゼ2の中でも特に語り草になるP.Aだ。

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■バトルネットワーク ロックマンエグゼ3 / 3 BLACK


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 第一作から続いた一連の物語に終止符が打たれたシリーズ3作目。インターネットの起源を紐解いていき,「エグゼ」の世界における1つの核心に迫るシナリオは非常に評価が高い。さらに,シリーズの中でも屈指のボリュームと言われる膨大なやり込み要素も備えており,特に高い人気を誇っている。

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 システム面では,以後のタイトルでは定番となる,ロックマンの能力を自由にカスタマイズできる機能「ナビカスタマイザー」が登場。バスター性能に特化したロックマンや,最大HPを増やして耐久力を高めたロックマンなど,プレイヤーごとの個性が見られるようになった。

画像集#048のサムネイル/「ロックマンエグゼ」20周年記念企画。直撃世代の筆者が,思い出と共に全ナンバリング作品を振り返る

 前作で攻撃力のインフレが起きていたチップ周りの仕様は,性能によって,スタンダード(無制限/同じ種類のチップは4枚まで),メガ(フォルダに5枚まで),ギガ(フォルダに1枚まで)という3つに区分された。
 これにより,「エグゼ2」のように“開幕と同時に即死級のダメージが飛んできてやられる”ことは少なくなった(一部のチップや戦法は相変わらず強かったが)。

 また,「エグゼ3」で特筆すべきはシリーズ初となる2種類のバージョンで展開されたことだろう。バージョンにより入手可能なチップと,一部のスタイルが異なり,隠し要素のコンプリートも含めた完全クリアには両バージョンが必要だった。
 BLACKバージョンは,通常版の発売から数か月後に関連雑誌で電撃発表され,イベント会場や雑誌での限定販売を経て,通常販売されたという特殊な経緯を持つ。これを皮切りに以後のシリーズは2バージョンでの展開が定着した。

BLACKバージョンにしか登場しないシャドースタイル。実は通常版でも存在を確認することはできるため,BLACKバージョンの発表以前は,正式な入手手段についてさまざまな噂が飛び交った
画像集#047のサムネイル/「ロックマンエグゼ」20周年記念企画。直撃世代の筆者が,思い出と共に全ナンバリング作品を振り返る

●ピックアップチップ&P.A

・バリアブルソード
 普通に使用するとただの「ソード」と同じ攻撃範囲だが,特定のコマンドを入力することで性能が変化する特殊なチップ。初登場は「エグゼ2」だが,「エグゼ3」では,4属性の衝撃波を飛ばすコマンド「エレメントソニック」が登場し注目を集めた。強力な反面,正確にコマンドを入力するのにはコツが必要だったため,自由に出せる人は一目置かれた。

バリアブルソードのエレメントソニックと,相手をマヒさせるフラッシュマンを組み合わせたコンボが猛威を振るった
画像集#045のサムネイル/「ロックマンエグゼ」20周年記念企画。直撃世代の筆者が,思い出と共に全ナンバリング作品を振り返る

・フォルダリターン
 BLACKバージョンにのみ登場したバトルチップで,すでに使用した自分のチップがフォルダに戻り,再利用可能になるという効果を持つ。
 フォルダのチップ枚数というのは,攻撃のリソースと同義なので,これを即座に回復できるのはまさに規格外の性能と言える。最大のポイントはフォルダリターン自身も再使用可能なチップとしてフォルダに戻ることで,再び引き当てれば,2回3回と使うことができた。

「エグゼ」の歴史でも特に凶悪なチップとして名前が挙がるフォルダリターン。大会では,複数回発動すると失格になるという特殊ルールが設けられた
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■ロックマンエグゼ4 トーナメント レッドサン/ブルームーン


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 「エグゼ3」で一旦の区切りを見せた「エグゼ」シリーズ。続編となる「エグゼ4」では,小学6年生に進級した熱斗とロックマンが,バトルトーナメントへ挑戦する様子と,ダークチップシンジケート「ネビュラ」との戦いを並行して描くという,これまでとは異なった新しいアプローチの物語が展開された。

マップやキャラクターのグラフィックスも一新された
画像集#056のサムネイル/「ロックマンエグゼ」20周年記念企画。直撃世代の筆者が,思い出と共に全ナンバリング作品を振り返る 画像集#050のサムネイル/「ロックマンエグゼ」20周年記念企画。直撃世代の筆者が,思い出と共に全ナンバリング作品を振り返る

 本作で目玉となったのは,ほかのナビと共鳴してロックマンが3ターン姿を変える「ソウルユニゾン」。前作までのスタイルチェンジと入れ替わる形で登場し,バージョン別に6つ,合計で12種類のソウルが用意された。

特定のチップを“いけにえ”に捧げて変身するソウルユニゾン。ほかのナビの力を手に入れて使うというのは,無印「ロックマン」に近いシステムと言えるかもしれない
画像集#057のサムネイル/「ロックマンエグゼ」20周年記念企画。直撃世代の筆者が,思い出と共に全ナンバリング作品を振り返る

 また,初登場となる禁断のバトルチップ「ダークチップ」も話題を呼んだ。どのチップもケタ外れな威力と効果を持っているが,使用するとHPの最大値が永久的に減ってしまうという非常に重いデメリットを持ち合わせていた。
 使い続けるとロックマンが黒く染まっていき「悪」状態となり,専用チップが使用可能になるが,前述のソウルユニゾンが使えなくなる。プレイヤーは,ダークチップに頼らない「善」のプレイスタイルを採るのか,「悪」のプレイスタイルを採るのかを問われることになった。

キーアイテム「ダークチップ」,その威力は強大だが代償は重い。「ダークチップヲツカイナサイ……」「ダメー!」と悪そうなおじさんと女の人がやり取りするインパクトのあるTVCMもプレイヤーの間で話題に
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 そのほかにもカードeリーダー+との連動や,「ボクらの太陽」や「ロックマンゼロ」とのコラボ,シリーズでは唯一の周回制が採用されるなど,挑戦的な試みが多く行われた作品となった。

カードeリーダー+を使用してロックマンを強化できる改造カードが登場。ブースターパックも発売された
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●ピックアップチップ&P.A

・エアホッケー
 エリアの端に当たると反射するホッケーを投げるチップ。多段ヒットするうえ,エアホッケー→エアホッケーと連続して使用すると攻撃がつながる。「エグゼ4」は,チップの威力が全体的に抑えめになっていたため,お手軽に高いダメージを叩き出せるチップとして重宝された。
 弾が地上を這うため,エリア上に穴が空いていると落ちてしまうのが唯一の弱点。エアホッケーに頼りすぎて,エリアが穴だらけのラスボス戦で辛酸を舐めさせられるのは「エグゼ4」のあるあるネタ。

「エグゼ4」プレイヤーでお世話にならなかった人はいないと言い切れるくらい強力なエアホッケー。連続して攻撃を当て続けるとフルシンクロ状態(次のチップのダメージが倍加)になれるシステムとの相性も良かった
画像集#053のサムネイル/「ロックマンエグゼ」20周年記念企画。直撃世代の筆者が,思い出と共に全ナンバリング作品を振り返る

・デューオ
 「エグゼ4」における限定配信チップの1枚。攻撃力200のメテオナックルを相手エリアに16発振らせる。エリアスチールなどで相手のエリアを狭めて撃てば,優に1000を超える威力を叩き出すことが可能で,その破壊力は「エグゼ4」の中でも指折り。
 イベント会場での配信や入手困難な改造カードを読み込ませるなど,貴重なものだったため,誰もが使用できるものではなかった。

チップ版のデューオは画像のメテオナックルを飛ばしてくる(画像はボス版のもの)。“シリーズ最強のラスボス”との呼び声も高いデューオはチップになっても強かった
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■ロックマンエグゼ5 チームオブブルース/チームオブカーネル


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 前作に引き続き「エグゼ5」では,「ネビュラ」との対決が描かれた。そのサブタイトル通り,本作ではロックマンと6体のナビがチームを結成して戦う。戦略シミュレーションの要素を加えた「リベレートミッション」が導入され,これまでとは一味違ったバトルが楽しめた。

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 「ソウルユニゾン」や「ダークチップ」といった要素は続投され,システムの大きな変更はなかったが,新たに「ダークチップ」を使ったソウルユニゾン「カオスユニゾン」が登場。
 カオスユニゾンには,バスターのため撃ちがダークチップになるという特徴がある。最大HP減少のデメリットもないため,前作でロックマンを「悪」状態にするのをためらっていた人も戦略に組み込むことができた。

チームを組むナビの中には,これまでのシリーズで敵として登場したナビも多く登場した。シリーズを通してプレイしていた人にとっては熱い展開である
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 さらに映画「ロックマンエグゼ 光と闇の遺産」との連動特典として,ロックマンとフォルテが合体した「フォルテクロス」という特別なフォームも登場。プレイヤーの間では,「エグゼ4」のころから「フォルテソウル」などのデマ情報やコラ画像が出まわっていたが,「エグゼ5」で本当に実現したのだからまさに“ひょうたんから駒”である。

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●ピックアップチップ&P.A

・ダークインビジ(オートバトルデータ戦法)
 「エグゼ4」同様に攻撃系チップの威力が抑えられていたうえ,「エグゼ5」では,同名P.Aの発動は戦闘中に1回までという厳しい制約が追加された。そのため,エグゼ5の主なダメージソースは,「悪」状態でのダークチップの使用や「カオスユニゾン」状態でのため撃ちに頼ることが多くなった。

 そのダークチップを用いた戦術の極致と言えるのが,「ダークインビジ」を使った「オートバトルデータ戦法」。ダークインビジは使用すると,一定時間無敵のオート戦闘状態に移行し,“プレイヤーがこれまでに使用したチップを学習し際限なく使い続ける”という特徴を持つ。
 普通にプレイしていればただの“ランダムにチップを使い続けるロックマン”にしかならないのだが,このシステムを逆手に取り「強力なチップのみを使用するように学習させた無敵のロックマン」を生み出すプレイヤーが登場。公式大会で大暴れすることに。なお,この戦法発覚後,公式大会ではダークインビジの使用が禁止になった。

プレイヤーのやりこみと勝利への執念が生み出した“最強のロックマン”。この戦法は当時発行された公式攻略本にも記載されるなど,瞬く間に話題となった
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■ロックマンエグゼ6 電脳獣グレイガ/ファルザー


シリーズの完結編ということもあってか,どことなくタイトルBGMにも哀愁が漂う
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 本作では,熱斗がデンサンシティを離れ,ネットワーク技術がより高度に発達した才葉シティへ旅立つところから物語が始まる。かつて電脳世界に甚大な被害をもたらした電脳獣グレイガとファルザーの力を利用しようとする組織との戦いが繰り広げられる。「エグゼ5」から一転して敵となったカーネルとの対決や「WWW(ワールドスリー)」との長きにわたる因縁など,すべての物語にピリオドを打った。

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 バトルシステムでは,ほかのナビの力をロックマンが得る「クロスシステム」が,「エグゼ5」までのソウルユニゾンと入れ替わる形で登場。加えて,「電脳獣」の力を得て戦う「獣化(ビーストアウト)」も目玉システムとして導入された。
 さらに,これらの2つを組み合わせた「ビーストクロス」や,一時的に驚異的な攻撃力で暴れまわり,変身が解けると大幅に弱体化してしまう諸刃の剣「超獣化(ビーストオーバー)」など,ロックマンの変身だけでも採れる選択の幅が広がった。

これまでのソウルユニゾンとは異なり,クロスシステムはカスタム画面からいつでも好きなタイミングで行え,変身ターンに制限もない。これまで以上に戦略の要となった
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獣化は最大3ターンまでしか維持できないが,変身中は驚異的な強さを発揮する
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 シリーズの物語をきれいにまとめたシナリオや,対戦バランスの優秀さから未だに根強い人気を誇るタイトルで,まさにシリーズの集大成と呼ぶに相応しい作品と言える。以降のニンテンドーDSでの展開は「流星のロックマン」シリーズにバトンを渡すことになった。

●ピックアップチップ&P.A

・カーネルフォース
 グレイガバージョンにのみ登場する,自分のエリアにカーネルアーミーを呼び攻撃するチップ。普通に使うとそこそこのダメージを与えるという何の変哲もない性能だが,獣化(ビーストアウト)と併用することですさまじい攻撃力を叩き出せる。手に入るのはゲームクリア後とかなり遅いが,苦労に見合った強さを誇る優秀な性能だ。

カーネルアーミーの攻撃はヒットするとマヒ状態になるため,そのスキを突いてロックバスターで追い打ちできる。1000を超えるダメージが出ることもしばしば
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・歴代シリーズをイメージしたP.A5種(ダブルヒーロー/ダークメシア/マスタークロス/サンアンドムーン/ツインリーダーズ)
 エグゼ6には歴代のナンバリング作品をイメージしたP.Aが登場した。ネーミングもシリーズファンならニヤリとできるものばかりで,シリーズ完結編らしいファンサービスだった。

ダブルヒーロー
初代「エグゼ」から登場する懐かしのP.A。ロックマンとブルースという“ダブルヒーロー”が広範囲に攻撃を繰り出す
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ダークメシア
「エグゼ2」で最強と謳われたP.A。ロックマンの影がブレスオブゴスペルで攻撃した後,フォルテがダークソードで斬りつける。攻撃力は300×2と「エグゼ2」の10分の1になっていた。残念とはいえ仕方ないのか
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マスタークロス
「エグゼ3」に登場した「マスタースタイル」をオマージュしたP.A。クロスシステムで姿を変えたロックマンたちが次々に攻撃を繰り出す
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サンアンドムーン
「エグゼ4」をイメージしたP.A。「レッドサン/ブルームーン」にそれぞれに登場したギガクラスチップ「メテオレッドサン」「ブルームーンレイ」の合体攻撃となっている
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ツインリーダーズ
「エグゼ5」に登場した配信チップ「リーダーズレイド」をモチーフにしたP.A。エグゼ5でリーダーを務めたブルースとカーネルの2人が相手を切り裂く。名前の由来はニンテンドーDSで発売された「ロックマンエグゼ5DS ツインリーダーズ」からとっているのだろう
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「ロックマン」シリーズ公式サイト


  • 関連タイトル:

    ロックマン エグゼ オペレート シューティングスター

  • 関連タイトル:

    ロックマンエグゼ5 DS ツインリーダーズ

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