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GeForce GTX 400
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  • 発表日:2010/03/26
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NVIDIA,「GeForce GTX 480&470」を正式発表。PC版「ロスト プラネット2」が3D立体視対応で登場することも明らかに
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印刷2010/03/27 08:01

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NVIDIA,「GeForce GTX 480&470」を正式発表。PC版「ロスト プラネット2」が3D立体視対応で登場することも明らかに

GeForce GTX 480
画像集#002のサムネイル/NVIDIA,「GeForce GTX 480&470」を正式発表。PC版「ロスト プラネット2」が3D立体視対応で登場することも明らかに
 日本時間2010年3月27日8:01,「北米時間26日リリース」と予告されていたDirectX 11世代の新型GPU,「GeForce GTX 400」シリーズが,NVIDIAから正式に発表された。
 開発コードネーム「GF100」として知られてきた新シリーズの基本アーキテクチャや,DirectX 11の新フィーチャーであるテッセレーションステージについては,筆者の連載「西川善司の3Dゲームエクスタシー」で,「GeForce GTX 400アーキテクチャ徹底解説」としてお届けしているので,ぜひそちらを参照してほしいが,今回は,とうとう明らかにされた最終スペックなど,基本事項をまとめて紹介するとしよう。

画像集#003のサムネイル/NVIDIA,「GeForce GTX 480&470」を正式発表。PC版「ロスト プラネット2」が3D立体視対応で登場することも明らかに
国内の報道関係者向け事前説明会で登壇し,プレゼンテーションを行ったNVIDIA Japanのショーン・ボナム氏
画像集#004のサムネイル/NVIDIA,「GeForce GTX 480&470」を正式発表。PC版「ロスト プラネット2」が3D立体視対応で登場することも明らかに
GeForce GTX 480リファレンスカードを手にするNVIDIA Japanの斉藤道雄氏。DirectX 11世代GPUとして世界最速を宣言

GeForce GTX 480レビュー記事


GeForce GTX 480基本特性テストレポート記事



ついにGeForce GTX 480&470の詳細スペックが公開


 GeForce GTX 400シリーズは,上位の「GeForce GTX 480」(以下,GTX 480)と下位の「GeForce GTX 470」(以下,GTX 470)の2ラインナップで提供される。

GF100コアのブロックダイアグラム
画像集#005のサムネイル/NVIDIA,「GeForce GTX 480&470」を正式発表。PC版「ロスト プラネット2」が3D立体視対応で登場することも明らかに
 製造プロセスルールは40nm,総トランジスタ数は30億。
 根幹となるアーキテクチャは,2006年11月に発表された「GeForce 8800 GTX」から始まったCUDA(Compute Unified Device Architecture)プラットフォームに則ったものだが,GeForce GTX 400シリーズでは大幅なリファインが施されている。まず,GPUコアを大きく四つのミニGPUコア――NVIDIAはこれに「Graphics Processing Clusters」(GPC)という名を与えている――に区分し,4基のミニGPUコアに,テッセレーションエンジンとラスタライズエンジンの双方を実装した構成とした。NVIDIAは「GeForce GTX 400シリーズはある意味,クアッドコアGPUである」という表現を用い,その新生アーキテクチャには絶対的な自信を見せていた。

 ミニGPUコアには,汎用シェーダユニット「CUDA Core」を32基内包した「Streaming Multi-Processor」(SM)を4基実装。つまり,GF100世代のフルスペックは 4GPC×4SM×32 CUDA Coreで,512シェーダプロセッサを搭載することになる。
 さて,公開されたGTX 480およびGTX 470のスペックは以下のとおりだ。

●GeForce GTX 480

GTX 480のスペックを紹介するスライド。NVIDIAの公式発表は,メモリクロックに関して,誤解を招く表記になっている。正しくは,箇条書きで示したとおり,実クロック924MHz,GDDR5データレート3696Mbpsとなる
画像集#006のサムネイル/NVIDIA,「GeForce GTX 480&470」を正式発表。PC版「ロスト プラネット2」が3D立体視対応で登場することも明らかに
  • GPC:4基
  • SM:15基
  • CUDA Core:480基
  • テクスチャユニット:60基
  • ROPユニット:48基
  • コアクロック:700MHz
  • シェーダ(CUDA Core)クロック:1401MHz
  • メモリクロック:3696MHz相当(実クロック924MHz)
  • グラフィックスメモリ:1536MB GDDR5(384bit接続)
  • 最大消費電力:250W
  • 推奨電源ユニット容量:600W
  • PCI Express外部給電コネクタ:8+6ピン
  • 外部出力インタフェース:Dual Link DVI-I×2,Mini HDMI×1
  • カード長:10.5インチ(約266.7mm)
  • 北米市場における想定売価:499ドル

●GeForce GTX 470

画像集#007のサムネイル/NVIDIA,「GeForce GTX 480&470」を正式発表。PC版「ロスト プラネット2」が3D立体視対応で登場することも明らかに
  • GPC:4基
  • SM:14基
  • CUDA Core:448基
  • テクスチャユニット:56基
  • ROPユニット:40基
  • コアクロック:607MHz
  • シェーダ(CUDA Core)クロック:1215MHz
  • メモリクロック:3348MHz相当(実クロック837MHz)
  • グラフィックスメモリ:1280MB GDDR5(320bit接続)
  • 最大消費電力:215W
  • 推奨電源ユニット容量:550W
  • PCI Express外部給電コネクタ:6ピン×2
  • 外部出力インタフェース:Dual Link DVI-I×2,Mini HDMI×1
  • カード長:9.5インチ(約 241.3mm)
  • 北米市場における想定売価:349ドル

 GTX 480の動作クロックは,前世代のシングルGPU最上位モデル「GeForce GTX 285」(以下,GTX 285)のコア648MHz,シェーダ1476MHzと比べて大きく向上しているわけではない。しかし,CUDA Core数が従来比きっかり2倍の480基になっているので,大幅なパフォーマンス向上を見込めるようになっている。

GTX 480リファレンスカード
画像集#008のサムネイル/NVIDIA,「GeForce GTX 480&470」を正式発表。PC版「ロスト プラネット2」が3D立体視対応で登場することも明らかに
 外部給電仕様は8+6ピンで,グラフィックスカード全体の最大消費電力は250W。GTX 285が183Wだったので,4割近く上がったことになる。もちろん,シングルGPU仕様のGeForce製品としては,史上最大の消費電力だ。

 リファレンスデザインが採用する外部出力インタフェースはDual-Link DVI-Iが2系統と,排他仕様となるMini HDMI端子が1系統。「排他仕様」としたのは,「同時に3画面出力はできない」という意味で,三つあるインタフェース中,同時に利用できるのは二つである。ATI Radeon HD 5000シリーズのような,1GPUによる3画面以上の同時出力には対応しない。
 なお,NVIDIA SLI(以下,SLI)は最大3-wayをサポートする。

GTX 470リファレンスカード
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 一方のGTX 470は,GTX 480から細かく,少しずつスペックが落とされている。グラフィックスメモリインタフェースは320bitで,GTX 480の384bitと比べると64bit少ないが,グラフィックスメモリは上位モデルと同じGDDR5が組み合わされる。
 電源供給は6pin×2仕様で,カード全体の参考消費電力は215W。カード長は,GTX 480より少し短い241.3mmとなり,消費電力が下がって,発熱量も下がったためか,2スロット仕様のGPUクーラーも若干簡素化されている。
 3-way SLIをサポートするのは上位モデルと同じ。

実機展示こそなかったが,報道関係者向け事前説明会場では,エルザジャパン,そしてZOTAC Internationalの販売代理店であるアスクが製品投入を予告していた。アスクによれば,GTX 480搭載の「ZT-40101-10P」は6万円前後,GTX 470搭載の「ZT-40201-10P」は4万円前後で,いずれも4月12日発売予定とのことだ
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512 CUDA Coreでなく480基仕様の「なぜ?」


 先ほども述べたとおり,GF100のフルスペックは512 CUDA Core仕様だ。そのため,なぜGTX 480が480 CUDA Coreなのか,疑問に思った読者もいるだろう。512−480=32基は,どこへ行ったのか?

 この疑問に対してNVIDIAは,「アーキテクチャ上は512基あるが,GTX 480という製品としては480基となる」という回答を示している。

 具体的には,1基のSM(≒32 CUDA Core)が無効化されている。これは歩留まり率向上のための措置だ。
 半導体製造においてはよくある話で,身近な例としては,PlayStation 3の「Cell Broadband Engine」(以下,Cell)が,「128bit SIMD型RISCプロセッサであるSPE(Synergistic Processor Element)を,仕様上は8基搭載するのだが,PlayStation 3用CPUとしては,7基のみが有効」という仕様なのが挙げられるだろう。

 となれば,気になってくるのは「512基のCUDA Coreが動作する,“フルスペック版GeForce GTX 4xx”が登場するか」ということになるが,これについては「現時点では製品名も決まっていないが,可能性はゼロではない」(NVIDIA)。
 おそらく,当面の間,フルスペック版のGF100コアは,高額商品として販売できるGPGPU製品「Tesla 20-Series」に回されるのではないだろうか。

 なお,448 CUDA Core仕様のGTX 470は,GTX 480比でさらに32基のCUDA Coreが無効化されたバージョンということになるが,「一つのGPCで,二つのSMが無効化されている」のか「二つのGPCで,一つずつのSMが無効化されている」
のか,はたまた混在しているのか。この疑問に関する正式な回答は「延期させてほしい」とのことだった。

説明会で,デモに用いられたGTX 480搭載PC
画像集#013のサムネイル/NVIDIA,「GeForce GTX 480&470」を正式発表。PC版「ロスト プラネット2」が3D立体視対応で登場することも明らかに
 ただ,NVIDIA関係筋からは,「『二つのGPCで,一つずつのSMが無効化されている』ほうが自然」という情報を筆者は得ている。
 というのも,ミニGPUコアたるGPC内で,SMを二つも無効化してしまうと,当該GPCがパフォーマンスボトルネックになりやすくなってしまうからだ。また,ある特定のGPCだけSM数を極端に減らしてしまうと,せっかくSM単位で分散して実装したテッセレーションエンジンやラスタライズエンジンが意味をなさなくなってしまう。
 いずれにせよ,この点については,正式な回答があり次第,追って報告することにしたい。


PhysX新デモの公開に,「ロスト プラネット2」PC版のお披露目も


GTX 480のPhysX性能はGTX 285の2.5倍に達するとして,初公開のデモが披露された
画像集#014のサムネイル/NVIDIA,「GeForce GTX 480&470」を正式発表。PC版「ロスト プラネット2」が3D立体視対応で登場することも明らかに
 なお,本発表会の最後には,NVIDIAの物理シミュレーションミドルウェア「NVIDIA PhysX」(以下,PhysX)を利用した新しいデモの紹介も行われた。
 これは,水の表現に流体物理シミュレーションを応用したデモで,セッションでは,流体物理シミュレーション無効時と有効時で,モーターボートの挙動と,水面に巻き起こる波動のリアリティに違いが生じることが示されている。百聞は一見にしかずということで,ぜひ下のムービーをチェックしてほしい。


ロスト プラネット2は3画面立体視に対応して登場予定。1920×1080ドット液晶ディスプレイ3台と接続したデモ機が用意されていた。今回のデモ版はベゼルコレクション非対応だったが,これも製品版では対応予定という
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 さらに最後には,隠し球として,カプコンの「ロスト プラネット2」PC版が用意されること,そして,同タイトルが3画面3D立体視環境「3D Vision Surround」に対応することがアナウンスされた。PC版のリリース時期は未定だが,DirectX 11の新フィーチャーに対応予定とのことだ。

 発表会場では,デモムービーを流すだけではなく,3画面立体視環境でプレイアブルになっていた。実際にプレイしてみたが,プレイヤーの構える銃器の照準そのものに奥行きがあるのが印象的。さらに,群れて襲い来る昆虫の前後関係が分かりやすく,立体視としての迫力だけでなく,その立体感が遊びやすさに直結している感じが好感触だったことも付記しておきたい。

 下に示したムービーは,会場で動作していたバージョンを直撮りしたものだが。これはまだDirectX 11対応を果たしていない開発途上版。実際,デモ機はGTX 285のSLI構成で動作していた。今から最終版の完成が楽しみである。


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    ロスト プラネット 2

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