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AMD,次世代CPUアーキテクチャ「Bulldozer」「Bobcat」の概要を公開
さらに,次世代CPUアーキテクチャを採用する「Bulldozer」(ブルドーザ),「Bobcat」(ボブキャット)両コアの概要も公開し,2011年から,ヘテロジニアス(Heterogeneous,異種混合)CPU時代に突入すると宣言している。
APUは毎年GPU機能を刷新へ
デスクトップPC市場では,6コアCPUの「Thuban」(トゥバンもしくはトゥーバン)を投入するほか,ミドルクラス以下の市場に向けて,「RS880P」チップセットを採用した「Dorado」(ドラド)プラットフォームを整備し,システムレベルでパフォーマンスを底上げすると予告した。
また,ノートPC市場に向けては,最大4コアを統合したCPU,「Champlain」(シャンプレイン)をパフォーマンス市場向けに投入する一方,薄型ノートPC市場に向けては,「Geneva」(ジェネヴァ,同)と呼ばれるCPUを採用した「Nile」(ナイル,同)プラットフォームを投入することで,省電力性とパフォーマンスの両面を強化する意向だ。
そして2011年には,冒頭でも紹介したとおり,CPUとGPUのFusion計画が,いよいよ現実のものになる。
ただし,LlanoはAMDにとって,Fusion/APU計画のゴールではない。Bergman氏は,「Fusionには“速さ”が求められる」として,「APUの革新性を保つためにも,毎年新しいGPUコアを統合していく方向で開発を進めていく」と宣言している。
BulldozerとBobcat,両アーキテクチャの概要が公開に
そのAPUの進化を支えるCPUコアが,次世代アーキテクチャを採用するBulldozerとBobcatだ。
ハイエンド市場へ投入されるBulldozerは,一つのCPUコアに二組の整数演算スケジューラを搭載し,Bergman氏をして「今までのCPUにおける概念で言えば,『デュアルコアを一つのCPUコアにまとめた』構成」と言わしめるコアである。
デスクトップPCやサーバー向けCPUには,このBulldozerコアが複数個,搭載されることになる。
Bobcatは,省電力性と低コストを追求したデザインのプロセッサで,コア当たりの消費電力は1W以下に抑えられるとのこと。また,40nmもしくは45nmプロセス技術を採用し,現行メインストリーム(≒エントリー〜ミドルクラス)CPU比で90%の性能を,半分以下の半導体面積で実現可能だとされている。
アーキテクチャはBulldozerと共通の部分も見受けられるが,整数演算ユニットや浮動小数点演算ユニットは専用設計になるとのこと。今回公開されたブロック図だと,整数演算ユニットと浮動小数点演算ユニットを個別に内蔵するという,これまでのCPUとは大きく異なったデザインが採用されているが,SSE1〜3や仮想化技術といった,現行のx86命令セットはフルサポートされる。
Bobcatコアは,低価格&薄型ノートPC向けAPU,「Ontario」(オンタリオ)に搭載される見込み。筆者は10月17日の記事で,Ontarioには現行CPUコアが統合されるとしたが,ここはアップデートされていたようだ。
なお,今回公開されたアーキテクチャの詳細などについては,あらためてお伝えしたいと思う。
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