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ASUS,Sandy Bridgeに対応したP67&H67マザーの情報を公開。次世代R.O.G.モデルの予告も
- SABERTOOTH P67
- P8P67 Deluxe
- P8P67
- P8P67-M EVO
- P8H67-M EVO
- P8H67-I Deluxe
計6製品の存在を公表。併せて,新製品におけるASUS独自機能の説明と,「R.O.G.」ブランドを冠する製品の予告を行った。
4Gamerではさらに,そのなかからP8P67 Deluxeを細かくチェックする機会も得られたので,要点をまとめてお届けしたいと思う。
なお今回,ASUSはSandy Bridgeやチップセットといった,Intel製品の仕様に言及することは慎重に避けており,それらは一切明らかになっていない。その点は注意しておいてほしい。
ASUS新世代マザーのキモは
「DIGI+ VRM」と「EFI BIOS」か
さて,結論めいたことからいうと,Intel 6シリーズにおけるキモとなる要素は,おそらく,以下の2点だ。
- DIGI+ VRM
- EFI BIOS
ASUS製マザーボードの中上位モデルでは,かねてより,「Dual Intelligent Processors」(DIP)として,
- CPUやチップセット,GPUの動作電圧を負荷に応じて制御し省電力化を図るという「EPU」
- オーバークロックの設定にあたり,CPUを介さずにクロックジェネレータの設定を行うマイクロプロセッサ「TPU」
が提供されてきた。そしてDIP2では「デジタルVRMとしてのDIGI+ VRMがEPU側に追加された」のがトピックになる。
ASUSのエンジニアであるPayton Lin(ペイトン・リン)氏は,DIP2において,1フェーズ刻みの制御ができるようになっており,電源効率は従来と比べて格段に向上したとアピールする。
なお,DIGI+ VRMを搭載するのは,「後から登場する廉価版を除く,ATXフォームファクタを採用したP67搭載モデルのすべて」(ASUS)とのことだった。
EFI BIOSの概要。BIOSに代わるものがEFIなので,EFI BIOSという表記はどうなのとも思うが,BIOS的な機能を搭載するものとして,分かりやすさを重視したということなのだろう |
Mark Chen氏(Product Manager, Product Marketing Dept.1, Motherboard Business Unit, ASUSTeK Computer) |
今回,製品の概要を紹介したASUSのプロダクトマネージャー・Mark Chen氏は「Intelのガイドラインに従った」と,Intel 6シリーズチップセット搭載マザーボードでBIOSに代わってEFIを採用した理由を述べていたが,エンドユーザーに直接影響する最大の特徴は,いわゆるBIOSメニューのUIがグラフィカルになり,マウス操作も可能になったことだろう。
EFI BIOSでは,「最もよく使われる機能や設定をまとめた」(Chen氏)という「EZ Mode」と,従来のBIOSと同等の設定を行える「Advanced Mode」が用意され,両者は簡単に切り替え可能。なお,EFI BIOSは,ASUSのIntel 6シリーズマザーボード全製品で採用されるとのことだ。
このほかChen氏は,P8P67 DeluxeとP8P67でサポートされる「BT GO!」,Intelのガイドラインに沿って設計したとされ,P8P67 Deluxeに付属する「USB 3.0 Box」,そして,従来からあるASUS独自機能を1つのソフトウェアから一括制御できる「AI SUITE II」も紹介している。
マザーボード全体をカバーが覆うSABERTOOTH P67
次期R.O.G.はサウンド&ネットワークに注力!?
さて,冒頭で示した写真のなかで異彩を放っているのがSABERTOOTH P67であることに異を唱える人はいないと思うが,これは,軍用基準を満たしたチョークやコンデンサ,MOSFETを搭載し,サーバー製品と同等の信頼性を獲得したと謳われる「TUF」(The Ultimate Force)ブランドの新製品だ。
また,2スロット仕様のグラフィックスカードが発する熱がマザーボードの基板に伝わるのを防ぐ役割もしており,結果,マザーボード基板上の温度は一般的なマザーボードと比べて3〜5℃低くなっているという。
さて,4Gamer読者的に最も気になるであろうR.O.G.だが,冒頭でも軽く触れたとおり,今回は情報が開示されたのみ。ただ,
- P67搭載モデルとして「Maximus IV Extreme」が用意され,本製品ではオーバークロック向けの機能として「GPU TweakIt」「ROG BIOS Print」が採用されること
- 「P67の次」(Chen氏)のFormula製品で,ヘッドフォンアンプと「NPU」(Network Processing Unit)なるLANコントローラをともに実装したカード「ROG Thunderbolt」(開発コードネーム)の採用を目指していること
が明らかになったのはニュースと言えそうだ。
R,O.G.マザーボードと接続した別のPCから,オーバークロック設定を行える「RC TweakIt」に,GPUのオーバークロック機能たるGPU TweakItが追加される予定とのこと |
BIOS(EFIだが)のスクリーンショットを撮って,USBフラッシュメモリに保存できるROG BIOS Print。BIOSをこまごまと設定するにあたって,これは相当に便利かもしれない |
ちなみにこれがR.O.G.マザーボードの位置づけ。紆余曲折あったが,現在,Extremeはオーバークロッカー向け,Formulaはゲーマー向け,Geneはそれらの入門用的な立ち位置になっている |
Maximus IV Extremeが予告されるスライド。R.O.G.製品は方向性によって付属品が異なるため,Extremeモデル=全部入りではないと,Chen氏は注意を促していた |
P8P67 Deluxeを写真で見る
こうやって情報が開示された以上,限りなく製品版に近いレベルの個体とは思われるが,あくまでも未発表のマザーボードなので,最終的に仕様変更される可能性がある点はご注意を。
また,チップセットの撮影は許可されなかったため,そのあたりの写真がない点も,あらかじめお断りしておきたいと思う。
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Intel 6
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