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[GDC 2010]「クラウド・ゲーミング」型新サービスの「OnLive」が正式ローンチ日を発表
ベントレー氏によると,OnLiveの正式ローンチは6月17日。奇しくもこの日は,北米最大級のゲームイベントとして有名な,Electronic Entertainment Expo(E3)が開催されている時期に重なっている。
OnLiveの説明で使われる「クラウド」とは,一般的なゲームのようにクライアント側にインストールすべきファイルが存在せず,サーバー側でグラフィックスのレンダリングまでを行って,瞬時にストリーミングしてしまうというものだ。そのため,ゲームの画質の高さやクライアント側のスペックはまったく影響せず,極端に言えば,必要な入力デバイスとインターネットへのアクセス環境さえあれば,どんな場所のどんなモニターでもゲームが遊べるというわけだ。
もっとも,現時点でのOnLiveは,WindowsもしくはMacintosh,そしてテレビ上での運営を目指している。WindowsとMacintoshではブラウザのプラグインで対応し,テレビの場合はインプットをコントロールするための小型のデバイス,「MicroConsole」を購入して遊ぶことになる。いずれにせよ,「Crysis 2」レベルのソフトが,旧式のMacBookや小型のテレビでもプレイできるというのは,ある種の奇妙さと同時に,テクノロジーの進化を感じさせるものとなっている。
なお,OnLiveサービスへの参加をレジストレーションした最初の2万5000人は,最初の三か月の月額料が無料になるという。もっとも,クラウド・コンピューティングはサーバーからの物理的な距離がネックとなっているため,現在は北米の一部地域のみでのスタートとなっており,海外からのアクセスや海外市場での展開は考慮されていない。月額課金制ということは,一つ一つのゲームソフトの単価を,どれだけ安く抑えられるかがメインストリーム市場へと食い込むためのボトルネックとなりそうだが,成功すればゲーム市場に多大な影響を与えるのは間違いなさそうだ。
- 関連タイトル:
クライシス 2
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