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これは意外に使えるかも。MSIの背負うPC「Backpack PC」でVRゲームをプレイしてみた
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印刷2016/06/08 18:53

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これは意外に使えるかも。MSIの背負うPC「Backpack PC」でVRゲームをプレイしてみた

HTCのVR HMD「Vive」を被り,Backpack PCを背負ってポーズを決める筆者。なお,写真がやたら赤いのはブースの照明によるものなので,ご容赦を
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 2016年5月31日から6月3日かけて開催されたCOMPUTEX TAIPEI 2016(以下,COMPUTEX)で,ある意味,一番注目されたデバイスといえそうなのが,MSIのバックパック型PC「Backpack PC」ではないだろうか。COMPUTEXのメイン会場であるTaipei Nangan Exhibition Center(台北南港展覧館)にあったMSIブースでは,Backpack PCを体験したいという来場者が多数訪れて,待ち時間が1時間を超えることもあったほどだ。
 そんなBackpack PCについては,MSI本社での説明会西川善司氏によるレポートを掲載済みであるが,筆者も実際にコレを背負ってVRゲームをプレイしてきたのでレポートしてみたい。


それほど重くはなく,プレイも快適

Backpack PCは意外にアリかも


 詳しい話は過去記事を参照してもらうとして,Backpack PCとは何かについて,あらためて簡単に説明しておこう。これは,仮想現実(以下,VR)対応ヘッドマウントディスプレイ(以下,HMD)を使用するときに起こりがちな「ケーブルの取り回し問題」に対応すべく,「いっそのことPCを背負ってしまえばオッケー」というコンセプトにもとづいて製作されたPCだ。

Backpack PC(左)。これを背負い,HMDのケーブルをつないで使う(右)
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 HTCの「Vive」や,Oculus VRの「Rift」といった,割と高めのPCスペックを要求するデバイスに対応するために,ランドセルのような筐体の内部には,CPUとしてCore i7(型番未公開),GPUには「GeForce GTX 980」を搭載している。内蔵するバッテリーにより,およそ90分間の駆動時間を実現しており,気になる重さは「5kg以下」とのことだ。

 MSIブースでは,このBackpack PCを来場者に体験するデモを行っていた。希望者が多いだろうとあらかじめ予想されていたのだろう。整理券を配っていたので,いわゆる長蛇の列にはなっていなかったのだが,それでも筆者の場合,デモを体験するまで1時間半待ちだった。

 ぼんやり待つこと1時間半,ようやく筆者の番が来た。デモブースには1〜2名の担当者がおり,装着を手伝ってくれる。
 まず,バックパックのようにPCを背負ったあと,ショルダーストラップを締める。なんだかパラシュートでも付けているような感じだが,想像したほど重くないという印象だ。実際,ブースでは女性も多くプレイしていたが,重くて困っている様子はなかった。
 使用するVR HMDはViveなので,片手にワンド型の専用コントローラを握る。

Viveの専用コントローラ(左)。デモではこれを片手に握ってプレイした(右)
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実は,ゲームのローディングがうまくいかなくて,3分ぐらい待たされた。Backpack PCとViveを装備したまま座り込んで待つ筆者
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 デモでは,ValveのVR対応ミニゲーム集「The Lab」に収録されている弾幕シューティング「Xortex」をプレイできた(関連リンク)。Viveとヘッドフォンを順に装着すると,そこはすでに仮想空間。実際の製品では,ここでSteamVRの画面からゲームをロードすることになるのだと思うが,すでにゲームは始まっていた。
 両手のコントローラで狙いを付け,自機から放つビームで周囲に次々に出現する敵機を撃墜したり,敵の撃った弾幕を自分の体を動かしてかわしたりするシンプルなゲームだ。

筆者が体験した「Xortex」のイメージ画像
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 ViveはHMDから3本もケーブルが伸びているのだが,背中のBackpack PCに接続されているので,プレイ中ケーブルを気にする必要はなく,仮想空間を歩いて動き回るのも簡単だ。

通常のViveは,HMD本体から3本の長いケーブルが伸びており(左),これをPCにつなげる必要があるのだが,Backpack PCなら背中のPCに直結するだけなので(右),ケーブルが邪魔になることはまずない
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 約10分ほどで終了という短い試遊ではあったが,実際に背負ってみると,「なんかこれ,アリなんじゃないかな」という気がしてきた。別にVRに限らなくてもいいかもしれない。筆者は机に置いたデスクトップPCが常にジャマで,「このでっかい黒い箱さえなければ,せいせいするのに……」といつも思ってので,仕事用にも使えるかもしれない。背中にPCを背負って原稿を書くというと,非常に21世紀というか,サイバーな感じだ。よく分からないが。

 試遊できたのはあくまでプロトタイプとのことで,細かい部分の変更はあり得るそうだ。発売時期や価格も決まっていないそうだが,VR HMDと合わせれば,かなりいい値段になることは間違いない。日本での展開についても未発表だが,少なくとも担当者は意欲を見せていたので期待できるだろう。


MSIの新型ゲーマー向けノートPC 4製品もチェック


 MSIブースでは,COMPUTEXに合わせて新たに発表したゲーマー向けノートPCも出展されていた。新製品は合わせて4機種で,すべてVRを視野に入れたものだという。簡単に紹介していこう。


GT83S


 18.4インチの大型液晶ディスプレイとSteelSeries製のメカニカルキーボードを搭載して話題を呼んだ「GT80」の後継機となるのが,「GT83S」だ。

GT83S。外観はGT80とあまり変わっていないようだ
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 ハイスペックを追求したノートPCであるため,可搬性はあまり考慮されておらず,重量は約5kg弱と,つまり大きくて重い。CPUはCore i7(型番未公開)とのことだが,発表タイミングの問題でGPUは今のところ非公表。実は,ここで紹介する4機種はすべてGPUが発表されておらず,会場で聞いても,「NVIDIAの次世代GPU」としか教えてもらえなかった(※MSIによる予告リリースでは,ノートPC用GeForce GTX 980のSLI構成となっていた)。
 ハイエンドノートPCの場合,排熱が問題になるが,GT83Sは,3つのファンを使った「Cooler Boost Titan」という技術が採用されており,吸排気のためのスロットも大きくなったので,熱の問題はないという。

左右側面には巨大な吸排気孔がある。筐体内部には3基のファンを内蔵しているそうだ
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 発売は8月〜9月を予定しており,日本でのリリースも予定されているとのこと。おそらく東京ゲームショウ2016にも出展されるのではないかという話だった。


GT73S


 「GT73S」は,17.3インチ液晶ディスプレイを搭載する「GT72S」の後継機となるゲーマー向けノートPCだ。

GT72S。キーボードはカラーLEDバックライトを内蔵しており,「自分のゲーマーぶりを人にアピールできる」(説明員)とのこと
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 特徴は,垂直リフレッシュレート120Hz,応答速度5msという液晶パネルを世界で初めて採用したノートPCであること。ゲーマー向け液晶ディスプレイだけでなく,ノートPCでも高リフレッシュレート液晶パネルの採用が増えていくのだろうか。ちなみに,展示されていたのは解像度が1920×1080ドットのモデルだったが,4K解像度モデルも用意されるとのことだ。
 搭載CPUはCore i7で,GPUは先述のとおり未公表。2基のファンを使った「Cooler Boost Titan」により,放熱処理を行うという。なお,GT83とは異なり,日本での発売については明言されなかったが,過去のMSI製品と同じであれば,国内発売もありそうだ。


GS73,GS63


 「GS73」は,厚さ19.6mmで重量約2.4kgという薄さと軽さが特徴のゲーマー向けノートPCである。こちらも120Hzで応答速度5msの液晶パネルを採用するのが特徴だ。サイズは17.3インチで,4K解像度の液晶パネルも用意されるという。
 冷却機構は「Cooler Boost Trinity」と呼ばれており,キーボードの奥側にもスリット状の吸排気孔を用意しているのがポイントであるとのこと。

GS73
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20mmを切るだけあって,ボディ側面は薄い(左)。右側面にはThunderbolt 3対応のUSB Type-Cポートも確認できた(右)
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こちらは15.6インチ液晶ディスプレイ搭載の「GS63」。厚さ17.7ミリ,重さ1.9kgのスリムモデルで,冷却機構はGS73と同じCooler Boost Trinityであるとのこと
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MSIのCOMPUTEX発表製品情報ページ(英語)

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