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多くのドラマが生まれた「BLAZBLUE」シリーズ史上最大の祭典――「BLAZBLUE REVOLUTION」の模様をレポート
アークシステムワークスは2012年3月24日,ディファ有明にて2D対戦格闘ゲーム「BLAZBLUE CONTINUUM SHIFT II」の全国大会「BLAZBLUE REVOLUTION」(以下,ぶるれぼ)を開催した。
同大会ではなんと,優勝チームに100万円,準優勝チームに30万円,ベスト4チームにはそれぞれ10万円が贈られるという,国内の対戦格闘ゲームイベントでは史上最高レベルの賞金が用意された。格闘ゲーム業界全体から見ても,非常に興味深い本イベントの模様をレポートしていこう。
チーム戦ならではの盛り上がりを見せた決勝大会
しかも,トーナメントの合間に行われたスペシャルステージでは,3月24日に掲載した速報記事でもお伝えしたように,アークシステムワークスの「アドベンチャーProject」第1弾,「XBLAZE(仮)」がサプライズ発表。さらに,BLAZBLUE CONTINUUM SHIFT IIのテーマソングを担当する飛蘭さんのライブが行われるなど,熱気はさらに高まった。
激闘を勝ち抜き,準々決勝にコマを進めたのは「わぁいオリーブオイルあかりオリーブオイル大好き」(以下,もこみち),「サウスタウン」「アルカード家」「西日暮里勢の日常」(以下,日常),「個人情報@立川八軍」(以下,立川八軍),「乾坤一擲@立川五軍」(以下,立川五軍),「画竜点睛」,そして「円周率は3ではなく3.14です!!」(以下,3.14)の8チーム。
【速報】アークシステムワークスが贈る“アドベンチャーProject”第1弾「XBLAZE(仮)」,「ぶるれぼ」スペシャルステージで発表
第1試合ではまず,もこみちとサウスタウンが激突し,ソウジ氏の使用するアラクネが圧倒的な強さを見せつけてサウスタウンが勝利。続く第2試合ではアルカード家と日常の対戦となったが,エリオ氏の使用するアラクネがこちらでも大暴れし,アルカード家が勝ち進む。
第3試合は立川八軍vs.立川五軍という面白いカードになり,立川五軍は「もう少しアラクネ我慢して!」と前置きしたうえで,先鋒にふも氏が使用するアラクネをチョイス。一方立川八軍側は,たこす氏のハクメンをぶつけてきた。
またもやアラクネが猛威を振るうのかと思いきや……ここでたこす氏が見事な刀さばきで勝利をもぎ取り,アラクネの流れを断ち切ることに成功。さらに,ごろ氏のマコトまで撃破するも,立川五軍側の大将であるアキラ氏が操るテイガーの,攻め始めたら止まらない重戦車の如き猛攻に破れてしまった。
試合は大将決戦までもつれ込み,アキラ氏のテイガーvs.りゅうせい氏のカルルという,立川五軍側にとって厳しい戦いに。予選で相性の悪いアラクネをテイガーで完封した超実力者のアキラ氏だけに,ワンチャンスあるのではないかと思われたが……りゅうせい氏の操るカルルの動きは見事というほかなく,白熱の立川決戦は最終的に八軍が勝利を収めた。
準々決勝最終試合,画竜点睛vs.3.14では,石田氏のバングとアルセーヌ氏のバングによる同キャラ対決が見どころに。実力は拮抗していたが,タオカカを操る大将テツ氏の画竜点睛が勝利をもぎとった。
続く2試合。立川八軍vs.画竜点睛という,お互いに今大会で猛威を振るうアラクネ使いがメンバーにいないというカードになっており,接戦が予想されたが……テツ氏のタオカカが恐ろしいまでの強さを発揮し,なんと3タテで圧勝。いよいよクライマックスを飾る決勝対決チームが決定した。
サウスタウンvs.画竜点睛の決勝ラウンドがいよいよ始まると,会場の誰もがソウジ氏のアラクネvs.テツ氏のタオカカによる頂上決戦を想像せざるを得ない好カードとなったが,思ったとおりにはいかないのが今大会の,そしてチーム戦の面白いところだ。
まずは南氏のバングと石田氏のバングによる,同キャラ対決でスタートした決勝戦。共に一歩も譲らぬ接戦で魅せてくれたが,僅差で南バングが勝利。先手を取られた画竜点睛側は,次鋒に早くもテツ氏のタオカカを送り出し,石田バングを撃破するも,なんとサウスタウン側の次鋒ヒマ氏のヴァルケンハインに敗れてしまうという波乱が。
予想外の展開でざわめく会場を尻目に,大将R-1氏のノエルと対峙したヒマヴァルケン。1戦目,R-1ノエルによるスキのないマシンガンコンボで先勝を奪われるが,続く2戦目ではヴォルフの力でR-1ノエルを翻弄して挽回。そしてギャラリーが固唾を飲んで見守る3戦目,大歓声の中で勝利をもぎ取ったのは,ヒマヴァルケンだった。
第1回ぶるれぼの優勝に輝いたのはサウスタウン。決勝においてまさかの出番なしだった蟲の王と,最後の最後で研ぎ澄まされた牙を剥き出しにしたヒマヴァルケン。チーム戦の醍醐味が凝縮されたような展開に,会場全体が興奮の波に飲み込まれた。
森プロデューサーにショートインタビュー
なお,大会終了後,プロデューサーの森 利道氏に短いながらもインタビューできたので,最後にその内容をお届けしよう。
4Gamer:
今回,国内の格闘ゲーム大会史上最高額といわれる賞金を用意して開催された「ぶるれぼ」ですが,気合の入りっぷりに森さんの「ゲーセンを,格ゲーを盛り上げたい」という想いが込められているように感じられます。いかがでしょう?
森氏:
4Gamer:
数多くの名勝負がありましたが,森さんの中で「とくにこれは燃えた!」というような試合はありましたか?
森氏:
一番印象に残っているのは,アキラ氏ですね。とくにテイガーでアラクネを完封した試合は,ヤバかった。
4Gamer:
確かに……。大会だとアラクネは台風の目ですね。
森氏:
いつもならその対抗馬になりそうなヤツらが出てくるものなんですが,それが今回はたまたま別のところに行っちゃってたんですよ。だからソウジ氏のブロックは,実力はもちろん,かなり運も良かったんじゃないかと思います。今回は,優勝候補がDブロックに集まって地獄でしたから(笑)。
4Gamer:
決勝戦では多くの人がソウジ氏のアラクネとテツ氏のタオカカのガチンコになると予想してたと思うんですが,そこでヒマヴァルケンが優勝を決めたのはアツかったですね。
森氏:
それがチーム戦のいいところなんですよ! 1人じゃなく,チーム力で勝つというのが見たかったから,3on3にしたんです。ギルティの頃から,僕は3on3が好きだったんですけどね。
4Gamer:
では,次回以降の大会も3on3で?
森氏:
はい。もちろんです。それに,キャラクターが増えてくると,3on3の方が楽しいんです。いろいろなキャラクターの活躍を見れますし,精神的な部分での駆け引きも楽しめる。3on3は,エンターテイメント性に優れているんです。
4Gamer:
近々,また「ぶるふぇす」をやりたいというのは本気ですか?
森氏:
やりたいですね。実現するため,ぜひ皆様に協力いただければと思います。これは声を大にして言いたいのですが,「ぶるらじ」もタダでできるわけではないので(笑)。
4Gamer:
本日発表された「XBLAZE(仮)」について,現時点で何か言えることはありますか?
森氏:
もう一つの“蒼”の物語です。僕は原案とストーリープロットを担当して,頑張って作っていますよ。これは第一弾でして,第二弾以降も作っていく予定です。
4Gamer:
蒼の物語ということは,「BLAZBLUE」シリーズと何らかの関係があるのでしょうか?
森氏:
ありません。設定だけを残しているという感じですね。……とはいえ,僕の言うことですので,全部ウソかもしれませんけど(笑)。まぁ,今後の情報公開を楽しみにしていてください。
4Gamer:
ありがとうございました。
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